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ダーティペア (アニメ)
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『ダーティペア』(DIRTY PAIR)は、高千穂遙による同名の小説を原作とする、日本サンライズ制作の日本のアニメ作品。1985年7月から12月まで日本テレビ系列ほかにてテレビアニメが放送され[2]、その後も劇場アニメやOVAが制作された。
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本項目では、『ダーティペア』のコンセプトのみを受け継いだOVA作品『ダーティペアFLASH』についても記述する。
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シリーズ
本項目で記載する作品は以下の通り。テレビアニメで放送されなかった第25話と第26話をOVAとして発売した作品『ダーティペア ラブリーエンジェルより愛をこめて』は、テレビアニメの内容と合わせて記述する。
- ダーティペア
-
- ダーティペア(テレビアニメ)
- ダーティペアの大勝負 ノーランディアの謎(単発OVA第1作)
- ダーティペア ラブリーエンジェルより愛をこめて
- ダーティペア(劇場アニメ)
- ダーティペア(OVAシリーズ)
- ダーティペア 謀略の005便(単発OVA第2作)
- ダーティペア FLASH
-
- ダーティペア FLASH(OVAシリーズ第1作)
- ダーティペア FLASH2(OVAシリーズ第2作)
- ダーティペア FLASH3(OVAシリーズ第3作)
主な登場人物
要約
視点
→詳細は「ダーティペア § 登場人物」を参照
テレビアニメにおいては、新たにメカキャラクターの「ナンモ」が準レギュラーキャラとして登場する。役割においては原作のムギと部分的に類似しており、それによりムギのキャラクター描写が変化している。
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テレビアニメ
要約
視点
1985年7月から12月まで、日本テレビ系列ほかにて放送された[2]。
制作(テレビアニメ)
原作者の高千穂遙によってキャラクターデザイン決定の経緯がTwitter上で語られており[4]、この話は高千穂遙と安彦良和による統一見解となっている[5]。そのため、過去の情報[6]については制作会社を経由しての意見交換によって起こった齟齬によるものとしている[5]。以下概略を記述する。
- 企画が動き出した時点で安彦がキャラクターデザイナーとして参加し実作業を行う。高千穂は送られてくる絵を確認し、衣装を含めたキャラクターのデザインを原作よりアニメ的にして欲しいと要求する。日本サンライズ側はそれに応えようと安彦やそれ以外のスタッフも加わりデザインを行うものの高千穂が納得いくデザインは得られなかった。そのため高千穂の推薦で細野不二彦が衣装デザインとして参加することになる。細野が描いた衣装と髪型は高千穂の希望に合致しており、これに合わせたキャラクターデザインが行われることになった。安彦もそれに合わせたデザインを行うが、ある時期から土器手司のデザインも送られてくるようになった(時期は不明)。安彦から高千穂にはキャラクターデザインをやる強い意欲が伝えられたものの、作画監督はできない(『忙しかった[注 2]ためということだけでなく、自作のアニメ以外の作監はやらないという安彦さんの方針もあったと思う』との高千穂の見解)という事も伝えられた。高千穂としては安定した作画品質を求めていたため、安彦が作画監督も担当してくれるのならば安彦デザインで行きたかったが、安彦のデザインで安彦が作画監督を行わない場合に(当時の)アニメーターでは安定した作画品質が保てないと考えた。そのため、『うる星やつら』(1981年版)などでも活躍していた土器手の絵の方が(当時の)アニメーターたちが書き慣れており、より安定した作画品質が保てると期待してキャラクターデザイナーとして決定した。
ダーティペアの制作を行う日本サンライズの第4スタジオ(当時)は『巨神ゴーグ』を制作したスタジオであり、そこでの仕事が監督の安彦やプロデューサーにも認められていた(詳細は土器手司#経歴の項目を参照)若手アニメーターの土器手司が上記のような流れでキャラクターデザイナーとして抜擢されることになった。担当し始めた時点で存在した細野不二彦の原作イラストとは大きく異なるラフデザインを見て、原作とは異なるアニメ独自のデザインでよいと思い至った[7]。土器手は『うる星やつら』では西島克彦や森山雄治らと共に美少女作画で注目を集めていた新進気鋭のアニメーターでもあったため、ダーティペアの2人は当時最先端の美少女デザインが取り入れられたキャラクターにデザインされることになる。
劇場版でユリがつり目にデザインされたのは土器手からの提案によるもの。元々テレビ版でも初稿はつり目だったが、『うる星やつら』のラムに似てしまうなどの理由もあり採用されていなかった[7][8]。
コスチュームについては細野のデザインを気に入り高千穂はOKを出したが、テレビ版の監督の意向で襟が開いたデザインに変更されて使われることになった。高千穂は変更を許可したものの結局納得がいかなかったため、劇場版では細野のデザインをそのまま使うように要求し変更された[9][注 3][10]。
評価
ライターの早川清一朗は、1980年代当時には露出の多い女性アニメキャラクターが登場する作品が『うる星やつら』(ラム)くらいしかなかったため、ビキニスタイルの美女であるユリとケイが未来の宇宙を大暴れする光景には衝撃を受けたと述べている[11]。
スタッフ(テレビアニメ)
主題歌(テレビアニメ)
各話リスト(テレビアニメ)
第25話と第26話については、脚本までは完成していたものの製作されていなかったものが後にバップ発売のOVA、オリジナルTV版ダーティペア『ラブリーエンジェルより愛をこめて』として製作され、1987年1月1日に発売された。以降のCSなどでの放送では全26話として扱われている。
放送局
放送枠の関係から初回放送時は第23話で全国ネットでの放送は終了、最終回である第24話はローカル枠での放送となった。
映像ソフト化
最初のソフト化は1985年7月21日に「傑作編」と題されてVHSとベータマックスで発売された。これには第3話と放送前の第5話が収録されており、テレビ放送よりも先にビデオで発売するという当時としても珍しい戦略がとられていた。ビデオカセットは2話収録、LDでは「題名+1」(例えば傑作編のLDは「傑作編+1」となる)と題して3話ずつ収録される違いはあったが、LDとビデオカセット共通で「傑作編」「誕生編」「特別編」「ミステリー編」「バラエティ編」「大捜査編」「ウィンク編」「コンプリート編」が発売された。最終巻は1987年8月21日発売であり全話発売までかなり時間がかかっている。LDにのみ収録されている話数は「ファースト・ファイナル」「ラスト・ファンタジー」と題してVHSとベータマックスでのみ別途発売された。これにより話数は連続せず、テレビフォーマット通りではない収録ではあるもののテレビ放送版全24話が発売されることになった。これらの販売実績が高かったため、オリジナルTV版の第25話、第26話やOVAシリーズの発売へと繋がっていくことになる。
第25話と第26話はオリジナルTV版ダーティペア「ラブリーエンジェルより愛をこめて」と題してOVAとして作成され、1987年1月1日にVHS、ベータマックス、LDで発売された。
後に、TVシリーズ全話をテレビフォーマットに準じた形で初収録し、オリジナルTV版とOVAシリーズ版とセットになった「ダーティペアの大決算 LD-BOX」が発売された。
各VHS・ベータマックス・LDは現在は全巻、廃盤となっている(DVD以降についてはダーティペア (アニメ)#DVD以降の映像ソフトを参照)。
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OVA
要約
視点
ダーティペアの大勝負 ノーランディアの謎
1985年12月にVHS/ベータマックスのビデオカセットで発売され、遅れて1986年5月21日にLDとVHDで発売された。ソフト発売後の1986年8月2日に劇場公開された。
あらすじ(ノーランディアの謎)
ミスニーという少女の保護を依頼されたダーティペア。しかし依頼人は殺され、星の実権を握る「AJディベロップ社」に目をつけられてしまう。ミスニーを探す2人に彼女がノーランディアの森にいるという情報が転がり込む。
制作(ノーランディアの謎)
ビデオディスク化の際、日本サンライズ側の意向で大幅に作画のリテイクが行われている。カットやレイアウトなどに変更はなく動画枚数も同一でユリの顔を中心に作画修正がなされていた。ごく一部ではあるが新作カットも存在する[25]。
登場人物・キャスト(ノーランディアの謎)
スタッフ(ノーランディアの謎)
主題歌・挿入歌(ノーランディアの謎)
- 「愛・everlasting」
- 槇奏子によるエンディングテーマソング。作詞は今村未仁、作編曲は国本佳宏。
- 「ボークー・ド・ボヌール」
- 槇奏子による挿入歌。作詞は槇奏子、作編曲は国本佳宏。
ダーティペア(OVAシリーズ)
1987年から1988年にかけてOVA作品として1巻2話収録で全5巻発売。VHS・ベータマックス・LDで発売された。
登場人物・キャスト(OVAシリーズ)
- ケイ - 頓宮恭子
- ユリ - 島津冴子
- グーリー - 沢木郁也
- ムギ - 巻島直樹
スタッフ(OVAシリーズ)
主題歌(OVAシリーズ)
各話リスト(OVAシリーズ)
ダーティペア 謀略の005便
1990年1月25日に発売[27]。VHS・ベータマックス・LDで発売された。
あらすじ(謀略の005便)
乗客乗員すべてが消え去った星間旅客機DCL005便。しかし被害者の家族から一切の保険・賠償請求がないという異常な事態にWWWAに調査依頼が舞い込む。派遣されたダーティペアは同時に005便に乗っていた科学者の捜索も引き受ける。
登場人物・キャスト(謀略の005便)
スタッフ(謀略の005便)
挿入歌(謀略の005便)
- 「Jealous Eyes」
- 山内洋子による挿入歌。作詞は渡辺なつみ、作曲は中村祐介、編曲は岡田徹。
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劇場アニメ
要約
視点
『ダーティペア』のタイトルで、1987年3月14日に松竹系にて公開された[28]。同時上映作品は、『バツ&テリー』。1987年5月1日にVHSとベータマックス、同年5月21日にVHD、同年5月28日にLDで発売された。
あらすじ(劇場アニメ)
希少鉱物「ヴィゾリウム」採掘プラントが何者かに襲われ、ウルダスとエディア両国の緊張が高まる。派遣されたダーティペアは大泥棒のカースンの横槍にもめげずワッツマン教授を突き止める。
登場人物・キャスト(劇場アニメ)
スタッフ(劇場アニメ)
- 企画 - 日本サンライズ
- 原作・企画コーディネーター - 高千穂遙[29]
- 監督 - 真下耕一[29]
- 脚本 - 星山博之[29]
- 演出 - 谷田部勝義
- キャラクターデザイン・作画監督 - 土器手司[29]
- メカニカルデザイン - 宮武一貴[29]
- 設定スーパーバイザー - 森田繁、佐藤道明
- モンスターデザイン - あさりよしとお
- 撮影監督 - 奥井敦[29]、三沢勝治[29]
- 編集 - 井上和夫[29]
- 美術監督 - 宮前光春[29]
- 音楽 - 志熊研三[29]
- 音響監督 - 千葉耕市[29]
- 製作 - 伊藤昌典[29]
- プロデューサー - 中川宏徳[29]、近藤良英[29]
- 製作会社 - 松竹[29]、日本サンライズ[29]
- オープニング アニメーション - 森本晃司
- エンディング アニメーション - 植田均
主題歌・挿入歌(劇場アニメ)
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ダーティペア FLASH
要約
視点
1994年から1996年にかけて発売。第1シリーズを『ダーティペア FLASH[注 4]』(1994年)、第2シリーズを『ダーティペア FLASH2』(1995年)、第3シリーズを『ダーティペア FLASH3』(1995年-1996年)と3期に分けてリリースが行われた。第1シリーズのみLDをバップ、VHSをバンダイビジュアルが発売、第2シリーズ以降はLD/VHSともにバップが発売を行った。これらは現在は全巻、廃盤となっている(DVD以降については#DVD以降の映像ソフトを参照)。
基本的に前作とは関係ない。これは高千穂遥の意向で、対照的な女性のペアという「ダーティペアコンセプト」だけを残して全て変えて欲しいというもの[31]があったためである。この作品のダーティペアはWWWAの新米トラコンでありラブリーエンゼルのコードネームを受け継ぐ同名の2人である。ケイ、ユリともに17歳という設定になり、ユニフォームもブレスレットを介して変身のように着替えるようになった。ケイは射撃の名手、ユリはレーザー剣を自在に操る。
1999年にNHK-BS、2000年にANIMAX、2006年にAT-X、2012年にチャンネルNECOでテレビ放送された。
登場人物・キャスト(ダーティペア FLASHシリーズ)
スタッフ(ダーティペア FLASHシリーズ)
主題歌(ダーティペア FLASHシリーズ)
- 「限りないANSWER」
- MANAによる『ダーティペア FLASH』のオープニングテーマ。作詞は松井五郎、作曲は柴矢俊彦、編曲は土方隆行。
- 「第2章」
- MANAによる『ダーティペア FLASH』のエンディングテーマ。作詞は田口俊、作曲・編曲は小路隆。
- 「スリルに恋して」
- 松本梨香による『ダーティペア FLASH2』のオープニングテーマ。作詞は安藤芳彦、作曲・編曲は岩崎元是。
- 「キミがダイスキ」
- 國府田マリ子による『ダーティペア FLASH2』のエンディングテーマ。作詞・作曲・編曲は春桜子。
- 「本気にしないで」
- 國府田マリ子による『ダーティペア FLASH3』のオープニングテーマ。作詞は安藤芳彦、作曲・編曲は工藤隆。
- 「心で見つめてる」
- 松本梨香による『ダーティペア FLASH3』のエンディングテーマ。作詞は安藤芳彦、作曲・編曲は平山周吉。
『ダーティペア FLASH3』のノンクレジットOPおよびEDはDVDには収録されなかったが、2019年12月18日にバップより発売された『ダーティペア COMPLETE Blu-ray BOX』(規格品番:VPXY-71758/VPXY-71759)に収録された[注 5]。
各話リスト(ダーティペア FLASHシリーズ)
メディア展開
小説
上記OVA作品と世界観を同じくする小説作品。挿絵は漫画家のるりあ046が担当。SFマガジン掲載時の高千穂のコメントによれば、たまたまコンビニで見た漫画雑誌に載っていたるりあの絵にインスパイアされて生まれた作品とのことである。
- 天使の憂鬱-ダーティペアFLASH<1>
- 単行本(1994/12 早川書房)ISBN 4-15-207893-6
- 文庫本(1999/05 ハヤカワ文庫)ISBN 4-15-030614-1
- 天使の微笑-ダーティペアFLASH<2>
- 単行本(1997/01 早川書房)ISBN 4-15-208061-2
- 文庫本(1999/07 ハヤカワ文庫)ISBN 4-15-030619-2
- 天使の悪戯-ダーティペアFLASH<3>
- 文庫本(1999/09 ハヤカワ文庫)ISBN 4-15-030625-7
漫画
上記OVAベースの漫画版。いずれも『電撃コミックガオ』(KADOKAWA)にて連載された。牧原ひさと版が1995年7月号-9月号、12月号、1996年1月号まで連載。大野竹丸版が1996年3月号-7月号まで連載。
- ダーティペアFLASH(牧原ひさと版)
- (1996/04 電撃コミックスEX)ISBN 4-07-304467-2
- ダーティペアFLASH DX Key & Yuri(大野竹丸版)
- (1996/08 電撃コミックスEX)ISBN 4-07-305053-2
ドラマCD
ラジオドラマ
久川綾のSHINY NIGHT内で放送。全3巻でCD化もされた。
『FLASH3』の後日談で、新キャラクター「マヤ」(声:久川綾)が新主任として着任、ダーティペアの上司となる。ダーティペアを部下に持った上司全員(恐らく人事異動となったガーナー、ポポロ両名を含む)が胃を壊していたことが発覚する(異動との関連性は不明)。
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DVD以降の映像ソフト
要約
視点
ダーティペアはテレビやOVAのシリーズものはバップ、それ以外の単発作品はバンダイビジュアルによる発売となっているが、「ダーティペア COMPLETE Blu-ray BOX」では、初めてバップとバンダイビジュアルそれぞれの作品が1つのパッケージに収録されてバップより発売された。
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脚注
参考文献
外部リンク
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