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大学の略称

短縮形で大学を指し示すときに用いられる名称 ウィキペディアから

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大学の略称(だいがくのりゃくしょう、: University Abbreviation)とは、大学を示す上で短縮形でその大学を指し示すときに用いられる名称。

解説

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東大いよいよ野球リーグ加盟
(『東京朝日新聞』 1925年3月4日付夕刊2面)

元来は創設時期が古く比較的知名度の高い大学について愛称的な意味合いを込めて用いることが多かった。1909年(明治42年)に刊行された『東都游学学校評判記』という文献ではすでに「早大」「明大」などの略称が見られる[1]

大学の増加と共に正式名称に文字数の多い名称を持つ大学が多く誕生し、そのような大学の名称を示す場合にも利便性が高いため重用されるようになった。単純な省略形の他にも、より愛称的な意味合いを強めた読み方違いの形式のものもある。

大学側が学校公認文書などでも略称で自称している場合が多くある。また、ローカルな略称が大学所在の地元地域や関係者以外には社会的に馴染みが薄いにも拘らず、その地元の公共団体が発行する広報的な発行物でも使用されることがある。そうしたローカルな例は他地域での使用例と重複する場合もあり、しばしば混乱や誤解を生じさせている。

なお、略称そのものを商標登録申請して認可された場合を除けば、略称そのものを法的に定義・規制したものは基本的には存在していない。公文書などの文章中で判読する上で便宜的に宣言したものはあるが、それによって法的に略称だと定められることはない。

英語圏の大学では、正式名称を構成する複数の語の頭文字だけを集めた呼び名を用いることが多い。むしろ略称の方が有名である場合も少なくない。

  • 例:カリフォルニア大学ロサンゼルス校:U.C.L.A.

日本国内の大学で略称を作成するパターンとしては、

が多く、それ以外の例は少例だが、大学数の増加に伴い正式名称に文字数が多いものが増えているため、愛称などを併用する例も出てきている。

近くに類似した名前の大学が存在する場合、それぞれ区別できるよう自然に略称が分かれるのが一般的である。そのような大学が新規に出来た場合、その大学が以前からあった大学の略称を避けることが多い。

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凡例

この一覧で大学別に個別例を掲載する対象としているものは、「省略形」あるいは「愛称として読み方をかえる形」として、例としてユニークなもののみとし、以下の様な例は対象外とする(後述の一般例も参照)。

  • 大学名・あるいは省略名自体から「大学」あるいは「学」だけを取った形態(それぞれは同じものとして扱う)
    • 例: 早稲田大学/早稲田大/早稲田
理由:大学の略称として非常に一般的であり、枚挙に暇がないため。
  • 使用文字の新旧字体の違いに因るもの(例:國學院大の場合の国大・國大の差異)
  • 下記の大学の種別ごとの一般的な例に当てはまるもの。代表的な例として、○×工業大学 → ○×工大、工大、工業大(○×工業大学を単に○×と表現するような場合は他大学名称との関連性を考慮しこの限りではない。但し一般例では表現できない独特の省略呼称の場合はこの限りではない(後述の同じ略称を複数大学で用いるものを参照の事)。)
理由:集約例としての説明で十分(逆にそう呼ばない例の方が特例になる)な程度に理解可能。
  • 通用する範囲が狭く、使用例を示すソースが少ない物

当一覧は、実際に使用例が確認されているものを掲載対象にしているが、立場や年代、地域によって使用頻度が異なる。また、ここに挙げたそれぞれの略称は、あくまでその大学を示しているということを表しているに過ぎない。よって、下記の一覧に載っている略称は、その大学が公認している正式なものに限らず、唯一の略称であるとも限らない。

また、同じ大学に略称が複数存在する場合も珍しくなく、

  • マスコミ等の影響により広域に認知されているもの
  • 極めて学校在所の近隣や学校関係者にしか認知されていないもの
  • 校歌や応援歌、大学公認応援組織(いわゆる応援団など)によるエールでの呼称で用いられていて、学外に認知されていながら、実際の学校関係者は殆ど日常的には使用しない(学校関係者には受け入れられていない)

など実情は多岐に渡っているため詳細な区分・明示は困難であり、詳細な解説を記述をするほど異論も多くなる事例集であることから、複数使用例の区分解説は必要な場合に限り行い、極力簡略化する(個別の由来や詳細解説が必要な場合は、各大学の記事側で行われるのが望ましい)。

略称には単純な省略形の他に、愛称として用いられる側面もある一方、学校によってはその発生経緯に多少の世情反映や蔑称的な意味合いを含むものもある。それらの由来を明示・解説することは当一覧の本意ではないので、全ての例において、掲載は名称のみの紹介に留める。

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一般的な集約例

要約
視点

※少数校に限定されたものは、集約例の個別例を参照(○×工業大学→〇工大のような種別を除いた部分も略されているものは個別例を参照。)。

  • ○×医科大学→「医科大」「医大」「○×医大」
  • ○×医療大学→「医療大」
  • ○×医療科学大学→「医療科大」「医療大」。この場合「医科大」の略称は医科大学と区別がつかないので使用しない
  • ○×医療福祉大学→「医福大」「医療大」
  • ○×音楽大学→「音楽大」「音大」「○×音大」
  • ○×外国語大学→「外国語大」「外語大」「外大」「○×外大」
  • ○×科学大学→「科学大」「科大」
  • ○×学院大学→「学院大」「院大」「学院」この名称の学校は大半が私学である為、その付属校も含めて「学院」と称される場合が多い。また、○×の部分に同名校が存在しない場合、単に○×大となる例もある(例:以前の青山学院大学の青大や青山、西南学院大の西南など)
  • ○×学園大学→「学園大」「学大」
  • ○×学芸大学→「学芸大」「学大」
  • ○×家政大学→「家政大」「家大」
  • ○×看護大学→「看護大」「看大」
  • ○×看護福祉大学→「看福大」「看大」
  • ○×技術科学大学→「技科大」「技科」
  • ○×鍼灸大学→「鍼灸大」「鍼灸」
  • ○×教育大学→「教育大」「教大」
  • ○×経営大学→「経営大」「経大」「○×経大」
  • ○×経済大学→「経済大」「経大」「○×経大」
  • ○×経済法科大学→「経法大」「経法」
  • ○×芸術大学→「芸大」「芸術大」
  • ○×芸術工科大学→「芸工大」「芸工」
  • ○×県立大学→該当県内で「県大」「県立大」「○×県大」
  • ○×工業大学工科大学→「工業大」「工科大」「工大」「○×工大」
  • ○×国際大学→「国際大」「国大」
  • ○×府立大学→該当県内で「府大」「府立大」「○×府大」
  • ○×市立大学→大学が所在市で「市大」「市立大」「○×市大」
  • ○×産業大学→「産業大」「産大」「○×産大」
  • ○×歯科大学の場合は、単に「歯科大」「歯大」「○×歯大」
  • ○×獣医大学→「獣医大」「獣大」
  • ○×獣医科大学→「獣医科大」「獣医大」「獣大」「○×獣医大」
  • ○×商業大学商科大学は、単に「商業大」「商科大」「商大」「○×商大」
  • ○×商船大学→「商船大」(商船大学校も含む)
  • ○×水産大学→「水産大」「水大」
  • ○×情報大学→「情報大」「情大」
  • ○×女学院大学・○×女学園大学→「女学院」「女学園」「女子大」「女大」
  • ○×女子大学→「女子大」
  • ○×造形大学→「造大」「造形大」
  • ○×造形芸術大学→「造大」「芸大」「造芸大」
  • ○×体育大学→「体育大」「体大」「○×体大」
  • ○×帝国大学→「帝国大」「帝大」「○×帝大」。但し、旧学制においてのみで現在は例がない。
  • ○×農業大学農科大学農業大学校→「農科大」「農業大」「農大」
  • ○×美術大学→「美術大」「美大」「○×美大」
  • ○×福祉大学→「福祉大」「福大」
  • ○×文化大学→「文化大」「文大」
  • ○×文理大学→「文理大」
  • ○×保健福祉大学・○×保健大学・○×保健医療大学→「保健大」「保福大」「保大」
  • ○×法科大学→「法科大」「法大」「○×法大」
  • ○×薬科大学→「薬科大」「薬大」「○×薬大」
  • ○×理科大学→「理科大」「理大」「○×理大」
  • ○×理工科大学→「理工科大」「理工大」「○×理大」

○×工業大学→「工大」のように種別名のみによって略される場合は、多くの例において、

  • 単に学内や学校関係者による使用の場合
  • その大学の近隣において同種別名の区別が必要な異なる大学がない場合

の様な前半部を省略しても差し支えない場合に使われる。

ここの例に集約できる例は、特に個別例で解説する必要がないほど省略形としては一般的なことになり、また「工大」単独でどの大学を指すかは地域によって全く異なることになるため、記載は行わない。

一覧

要約
視点

同じ略称を複数大学で用いないもの

※「大」が付く場合、付かないの差異、および読み仮名違いは同列に記載。集約例に該当している場合は集約例を参照の事。一つの大学に複数の略称が存在する場合で前述した同列記述例に該当しない場合は()内の補足かまたは別記を参照。

ア行

カ行

サ行

タ行

ナ行

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高松宮殿下台臨 光栄の日大記念式(『東京朝日新聞』 1938年10月5日付夕刊2面)

ハ行

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法大昇格計画(『東京朝日新聞』 1919年9月12日付朝刊4面)

マ行

ヤ行

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「YODAI」のロゴが記された戦前の東洋大学野球部ユニフォーム
  • 山学(やまがく)、山学大(やまがくだい)、山梨学大(やまなしがくだい):山梨学院大学(英略:YGUとも)
  • 山大(やまだい):山口大学山形大学
  • 洋大(ようだい):東洋大学(一般的な使用例で多いのは単に「東洋(とうよう)」あるいは「東洋大(とうようだい)」、ただし生徒の間では「洋大」のほうが一般的である。なお、朝日新聞などでは東洋学園大や東洋英和女学院大などと併載する場合には「洋大」を使用することもある。また、正規の大学ではないが、近畿2府7県の主催する「近畿青年洋上大学」および兵庫県の主催する「兵庫県青年洋上大学」という各イベントも「洋大」として略されて呼ばれている)
  • 横市(よこいち)、横市大(よこいちだい):横浜市立大学(英略:YCU。校歌では「浜大」)
  • 横国(よここく、よっこく)、横国大(よここくだい):横浜国立大学横浜国際総合競技場の略称と重複することから横国大・横浜国大と書くことが多い、市内や学内では国大「こくだい」)
  • 横美(よこび):横浜美術大学(旧横浜美術短期大学)
  • 四大(よんだい):四日市大学後述の問題も参照)

ラ行

  • 酪農大(らくのうだい):酪農学園大学(酪大も使うが「らくだい」のため落第を連想させ関係者からは歓迎されていない)
  • 立教(りっきょう)、立大(りつだい):立教大学
  • 立命(りつめい)、立命大(りつめいだい):立命館大学(立大も見られるが、立教大との紛らわしさを避ける為に殆ど用いられない)
  • 流科(りゅうか)、流科大(りゅうかだい):流通科学大学
  • 流経(りゅうけい)、流経大(りゅうけいだい):流通経済大学
  • 龍大(りゅうだい):龍谷大学
  • 麗大(れいだい):麗澤大学

ワ行

ABC

DEF

GHI

JKL

MNO

PQR

STU

VWXYZ

同じ略称を複数大学で用いるもの

表記、発音ともに同じもの

発音が同じもの

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戦前の京王線明大前駅ホーム

漢字のみが同じもの

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特殊な例

略称が正式校名である例

以下では、大学の正式名称に既存校としての略称を含む例や、大学の略称が付属校の正式名称である例を特記した。

  • 産能大学(さんのうだいがく):1979年の大学設立当初は法人名「学校法人産業能率大学」・大学名「産業能率大学」であった。1989年に両方とも略称の「学校法人産能大学」「産能大学」に正式名称を変更した。2000年に法人名のみ「学校法人産業能率大学」に戻し、大学名は「産能大学」のままとされたため不一致が生じていた。しかし、2006年に大学名も産業能率大学へ戻し、現在では不一致は解消されている。
    • なお、産能短期大学は2006年に自由が丘産能短期大学へ校名が変更されたものの、現在も略称が正式名称のままである。
  • 近大姫路大学:近畿大学の系列である学校法人近畿大学弘徳学園が運営していた姫路大学の旧称。近畿大学弘徳学園は2016年に名称変更し、現在は学校法人弘徳学園
  • 京都外国語大学の併設の高等学校は正式名称が京都外大西高等学校である。

旧名称をそのまま使用している例

旧制大学の略称

  • 帝国大学:「○×帝国大学」を「○帝大(○ていだい)」と略す場合もあるが、一般には現在の略称と同じ、「○大(○だい)」としていた。単に「帝大(ていだい)」という場合、特に広域性がある場合は東京帝国大学を指す場合が多い[注釈 11]
  • 旧植民地にあった帝国大学:京城帝国大学は、「城大(じょうだい)」、台北帝国大学は、「台大(たいだい)」と呼ばれていた。
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大学の略称に関するエピソード

報道での公平さ

・大学に関する報道(特に大学チームによる大会)では有名な大学や活躍度が高い大学、その分野の歴史に大きく関わる大学にだけ略称名が使われることが多い。これは略称が同じ大学を列挙しているにも関わらず行われていることがある。

例: 全日本大学野球選手権大会の第42回大会(1993年)には、関西学院大学関東学院大学関東学園大学が揃って出場したが、同大会のトーナメント表を報じたスポーツ関連記事では、関西学院大学のみは、「関学」の略称が使用され、他の2校はフル校名記載となった例が多かった。

これはその大学への贔屓ではなく分かりやすさを考慮した判断だが、略称に対する個人の思い入れの違いから、扱いの差が公平さに欠けるなどといった指摘や論争の対象にもなっている。

紛らわしい略称

  • 同大(どうだい)
新聞など紙面で大学の記事が書かれる場合、最初のみ「○○大」と固有名称が書かれ、2回目以降は「同大」と固有名称を省略して書かれることが多い。しかし、「同大」は主に関西同志社大学の略称として使われており、読者が「同大」を同志社大学と混同し、混乱してしまう危険性がある。このため「同大学」と書かれる場合もある。
  • 四大(よんだい)
四日市大学四国大学。地元では「四大」と略されることもある。しかし、一般には「四年制大学」の意味で使われるために混同し、混乱してしまう場合がある。四日市大学の場合、口頭での略称としては「よっかだい」が使われることが多い[93][出典無効]
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脚注

関連項目

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