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イチハチ

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イチハチ』は、2009年10月28日から2011年3月30日まで、TBS系列で放送されていた毎日放送テレビ(MBSテレビ)製作のトークバラエティ番組である。放送時間は、毎週水曜22:00 - 22:54(JST)。ステレオ放送文字多重放送ハイビジョン制作が実施されていた。

概要 イチハチ, ジャンル ...

2010年4月14日放送分までは『THE 1億分の8』(ザ いちおくぶんのはち)として放送、通称の『イチハチ』を番組のタイトルに採用したのは2010年4月28日放送分からである。また、同年9月末までの放送では、番組内でクイズを出題していた。

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概要

要約
視点

毎回、日本国民の中でもかなり特殊な事情や条件(「16歳未満で出産した母」「独身イケメン大金持ちな男性」など)をテーマに設定。そのテーマに当てはまる人々から、強烈な個性・経験・関係を持つ8人(8組)を「1億分の8(イチハチ)」としてスタジオに招く。[1] ただし改編期には、特別番組の放送を優先する関係で、本番組の放送を休止する週がある[2]。『THE 1億分の8』のタイトルで放送されていた2010年3月までは、原則としてイチハチを(一般の視聴者を含む)一般人だけで揃えていた(備考および脚注も参照)。

司会浜田雅功藤本美貴。番組のロゴには、2人の横顔を模したイラストが使われていた。また、『THE 1億分の8』時代から、ゲストパネラーとして複数の著名人が登場していた[3]

放送開始から2010年9月まではイチハチならではのメリット、問題、悩み、エピソードなどを基に作成したクイズを、藤本が3問程度出題。ゲストパネラーの質問、藤本が出すヒント、イチハチにまつわる写真・人物・データの紹介を通じて、イチハチの本音・経験談・生活の知恵などを引き出す趣向になっていた。ただし実際には、かつて同じ時間帯に毎日放送が制作を担当した『世界バリバリ★バリュー』と同様に、クイズよりもトークを生かすかたちで放送されている[4]。ちなみにオープニングでは、回転椅子に座ったままカメラに背を向けたイチハチが、「オープン・ザ・フェイス」のコールを合図に1人ずつカメラに顔を向ける趣向になっている[5]

2010年2月からは、イチハチを芸能人だけで揃えた企画を中心に、「〜No.1決定戦(〜にはテーマが入る)」を随時実施。一般人への街頭インタビューで多かった回答(ベスト5)を基にトークやクイズを展開するほか、イチハチの顔写真が入った運動会風のイラスト画面を挿入することによって、トークの勢い(途中経過)が分かる趣向になっている。またエンディングでは、パネラーがチーム単位で投票することによって、イチハチの中からテーマに見合ったナンバーワンを選んでいた。なお、チーム間で票が割れた場合には、浜田が独断でナンバーワンを決定。放送回によっては、パネラーが投票しなかった出演者がナンバーワンに選ばれることもあった。

2010年4月14日には、番組初の2時間枠(21:00 - 22:48)で、「超人気芸人8組が浜田の前で相方への怒りと不満を全部ぶつけちゃうぞスペシャル」(以下「2時間スペシャル」と表記)を放送した。同年28日のレギュラー放送からは、番組の正式名称も『イチハチ』に統一。これを機に、イチハチを芸能人だけで揃えた「〜No.1決定戦」のみで番組を構成するようになった。

2010年10月、TBS系列は水曜日のゴールデンタイムに放送する番組や放送枠を大幅に入れ替えた。しかし、本番組は従来と同じ水曜22時の1時間枠でレギュラー放送を続けた。この枠で番組が1年以上継続するのは、前述の『世界バリバリ★バリュー』以来である。ただし実際には、本番組の前枠(21時台)でもMBS制作の『くらべるくらべらー』が放送されるようになったため、同番組と交互に2時間スペシャルを編成する週が多かった[6]

この改編を機に、従来は3組に分けていたパネラー席を、1つのテーブルを囲むかたちに固定。藤本によるクイズの出題や、チーム単位でナンバーワンを決める投票などを廃止したうえで、イチハチに関するVTR取材とスタジオトークで構成するようになった。 また、一般に「セレブ」とされる芸能人・企業経営者や著名人の子息からイチハチを集めるなど、企画の内容が『世界バリバリ★バリュー』の後期に近付いていた。しかし、2011年に入ってから、この企画の一部に制作上の問題があったことが表面化(後述)。放送倫理・番組向上機構(BPO)が審議に乗り出す事態にまで発展した。特に、同年1月12日放送分の「お坊ちゃまお嬢さま芸能人No.1決定戦」については、毎日放送が同年2月4日に「事前の確認が不十分だった」とする謝罪声明を発表。また、放送後の調査を基に、「客観的に見て、事実と異なる放送をした可能性が極めて高いと言わざるを得ない」との見解を示した。

本番組では、上記の問題が表面化してからも、2度にわたって企画のリニューアルを施しながら放送を続行。しかし、2011年3月30日に2時間枠で放送された「超人気芸人8組が浜田の前で相方への不満を全部ぶっちゃけちゃうぞスペシャル」で幕を下ろした。制作局の毎日放送では、「(上記の問題に関係なく)編成方針の見直しによって本番組を終了させた」との見解を示している[7]。その後「超人気芸人8組が〜」は、2011年12月21日の21〜23時に「超人気芸人大集合!!ガチで大ゲンカ祭2011」として放送された。この特番は2012年も放送されたが、TBSとの共同製作のかたちをとった(番組配信とスポンサーセールスはTBSが担当した)。

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出演者

司会

  • 浜田雅功ダウンタウン、番組での呼称は“浜ちゃん”) - 番組では本番組の開始に合わせて、浜田用に青色のコスチュームを用意。しかし、2010年3月10日までの放送では、藤本の隣にコスチュームを置いたままカジュアルな衣装で出演していた。同年4月14日放送の2時間スペシャルからは、チェックのベストの上に青いスーツを着用した。
  • 藤本美貴(番組での呼称は“ミキティ”) - 本番組で初めてテレビ番組の司会を務める。クイズの出題とイチハチ紹介のナレーションを担当するほか、トークで脱線しがちな浜田のフォロー役を担ったり、(司会者として)イチハチに質問を投げ掛けたりする。2010年3月10日までの放送では、ピンク色のコスチュームとホットパンツを身に着けていた。同年4月14日放送の2時間スペシャルからは、赤のコスチュームに、浜田のベストと同じチェック柄の入ったスカートを主に着用していた(後述)。

ナレーター

第3回までは赤平を、以降は立木を主に起用。2010年10月以降は、立木・橋詰を中心に、一部の企画で山口の声も流れるようになった。

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BGM

エンディングテーマ

  • CLIFF EDGE「SA・YO・NA・RA 〜君を忘れないよ〜」(2009年10月28日 - 2010年1月30日)
  • CLIFF EDGE「また二人で... 〜あの日の帰り道〜 feat.RSP」(2010年2月3日 - 3月10日)
  • 超新星「J.P.〜REBORN〜」(2010年4月14日 - 6月23日)
  • ROOKiEZ is PUNK'D「eggmate of the year」(2010年7月7日 - 10月13日)
  • So' Fly「First Kiss」(2010年11月17日 - 12月15日)
  • YU-A「見守っていたい」(2011年1月12日 - 3月30日)

放送内容

  • THE 1億分の8』時代(2009年10月28日 - 2010年3月10日放送分)のゲストは、注記のない限りパネラーとしての出演。
  • THE 1億分の8』時代に2本立てで放送した回の出演者は、“Part2”として放送するパートの出演者を除いて掲載。
さらに見る 過去の放送内容とゲスト出演者, 回 ...
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スタッフ

過去のスタッフ

  • リサーチ:ニューズクリエイト
  • ディレクター:大坂倫代(NET WEB)、中谷徳秀
  • AP:鈴木美絵(NET WEB)
  • 演出:渡辺剛(NET WEB)
  • スタイリスト:北田あつ子(浜田雅功担当)
  • 音効:石川良則
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企画・構成

  • 本番組のプロデューサーによれば、「ネタ(番組で設定するテーマ)のストックは15年分ある」とされていた[38]。しかし実際には編成方針の見直しによって本番組は1年半で終了した。
  • 『THE 1億分の8』時代には、放送で顔を出せることを条件に、今後放送予定のテーマに該当する参加者を公式サイトで随時募集していた。『イチハチ』になってから半年間は、一般の視聴者を番組に招かず、放送上パネラーの名称を「No.1判定人」と表記していた[39]
  • 本番組での浜田は、ゲストが自分の頭越しにイチハチへ勝手に質問して盛り上げると、不機嫌な表情を見せていた。トークの流れによっては、ツッコミがてらにパネラー(主に芸人)や藤本の頭をはたいたり、芸能人イチハチ(の自慢話)に対する不満や妬みの感情を(あくまでもネタとして)「死ねばいいのに」という口癖で示したりすることがあった。
  • 芸能人だけの「No.1決定戦」にお笑いコンビが出演する場合には、一方の芸人をイチハチに入れたうえで、相方の芸人をパネラーとして登場させることが多かった。この場合には、イチハチ席とパネラー席の間で、コンビ同士によるトークの応酬が見られがちである。2010年4月から約半年に1回のペースで放送された2時間スペシャルは、「お笑いコンビが互いに相方への本音をぶつけ合う」という意味で、その延長線上にあった企画と言える。ただし放送上は、お互いの仲の良さに関するエピソードや、話芸への情熱をVTRで紹介するなどの配慮を施していた。
  • 開始当初から第4回(2009年11月18日放送分)までは、クイズの途中(22:30以降)に、予告を兼ねて次回放送分のクイズの一部を流していた。第5回(同年11月25日放送分)から第7回(同年12月9日放送分)は、前回放送分の続編に該当するパート(Part2)と、新たに放送するパートの2本立て構成に移行。“Part2”のパートを、番組の途中に挿入していた。ただし以降は、エンディングの次回予告を除いて、全編1つのテーマで放送している。
  • 番組開始の時点では、「1億分の1の本当にあったちょっといい話」と題したVTRを通じて、浜田を泣かせるようなエピソードを紹介することも計画していた。しかし、結局は実現しなかった。
    • THE 1億分の8』時代には、出演頻度の高いパネラー(陣内智則など)が出演済みの一般人イチハチを追跡した取材VTRを挿入したり、(素のリアクションを引き出す目的で)番組スタッフが芸能人パネラーや一般人イチハチにVTRで「ドッキリ企画」を仕掛けることがあった。
    • イチハチ』へ改称後の半年間は、(放送上)パネラーが「〜No.1」を決める直前に、芸能人イチハチにまつわるVTRをほぼ毎回放送。過去の写真とともに、関係者からのメッセージを字幕で紹介していた。メッセージでは、当日の放送で話題になったイチハチの行動・嗜好・生活態度を、笑いや皮肉を込めながら短い言葉で諫めることが多かった。
  • タモリのグッジョブ!胸張ってこの仕事』以来全編通しのスポンサー体制に変更された。
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視聴率

  • THE 1億分の8』時代の終盤までは、平均で6 - 8%と苦戦していた。それでも、前番組の『クメピポ! 絶対あいたい1001人』よりは若干上昇。また、TBSがゴールデンタイム・プライムタイムに放送する番組の中では、相対的に高い水準で推移していた。[40] 前述の2時間スペシャルを放送した際には、当時の番組史上最高視聴率(10.5%)を記録している。[41]
  • イチハチ』への改称直後のレギュラー放送では、『THE 1億分の8』時代の視聴率を上回る週が多く、10%を超えた回もあった[42]。同年7月からは、平均6%台に落ち込むなど再び苦戦。それでも、同年10月以降は、レギュラー放送枠で10%前後を記録することがあった。
  • ただしスペシャル版では、通常の放送よりも高い視聴率を記録する傾向があった。2010年9月8日・15日にいずれも2時間枠で放送されたスペシャルでは、それぞれ10%以上を記録した。2010年9月8日放送の「ゴージャス女芸能人決定戦」では10.5%。同月15日放送の「お坊ちゃまお嬢様芸能人No.1決定戦」では、番組史上最高の12.0%を記録した。最終回の視聴率も、11.4%であった。[43]
  • また、本番組の制作を担当する毎日放送の地元・関西地区では、レギュラー放送・スペシャルとも関東地区より高い視聴率を示す週が多く、前述「お坊ちゃまお嬢様芸能人No.1決定戦」では、番組史上最高の16.7%に達した。[44]
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番組外の逸話

  • 2010年1月頃から同年10月頃まで、浜田・藤本の顔写真を縦に並べた本番組の大型看板を、大阪市(毎日放送の本社所在地)の繁華街の1つ・道頓堀戎橋南詰)に建つビルの壁面へ設置していた。[45]
  • MBS(関西ローカル分)や系列のCS放送局・GAORAでは、放送内容を予告するテレビCMを随時放送。『イチハチ』への改称後は、CMと同じ内容の予告動画を、公式サイトでも無料で配信している。さらにMBSでは、レギュラー放送の休止期間明け直前を中心に、2010年夏頃から2011年の初頭まで番組宣伝を兼ねて本番組の再放送を実施していた(土・日曜日午後の関西ローカル枠で不定期放送)。
  • 藤本は2010年4月8日に、本番組の2時間スペシャル(前述)の宣伝を兼ねて、このスペシャルから着用するコスチューム姿で『ちちんぷいぷい』(MBSの情報番組、関西ローカル放送)内の料理コーナー「キッチンぷいぷい」へゲスト出演。[46] 同コーナーへの出演後には、阪神甲子園球場での阪神タイガース読売ジャイアンツ戦(プロ野球セントラル・リーグ公式戦)で、上記のコスチュームを着たまま自身2度目の始球式に臨んだ[47]。同年7月19日に同局で放送された『痛快!明石家電視台』のゲストトークコーナー「なにをきくねん!」にも、本番組の宣伝を目的に初めて出演している。[48]

制作上の問題

  • 2010年11月17日の「お買い物女王No.1決定戦」では、イチハチに関する取材VTRの一部で、ホテルの買収交渉の模様を放送。しかし放送後に、「交渉の当事者」としてVTRに登場した人物が、交渉の責任者ではなかったことが関係者の指摘などで判明。BPOでは2011年1月17日に、「情報の確認が不十分で、企業の宣伝に利用された可能性がある」として、当該回の放送内容を放送倫理検証委員会で審議した[49][50]
  • 2011年1月12日の「お坊ちゃまお嬢様芸能人No.1 決定戦」では、イチハチとして出演した女性実業家を、「アメリカニューヨークに23軒の自宅を所有する資産家」として紹介。本人が事前に「自宅として使用中」と申告した物件の一部を取材したうえで、その模様を収めたVTRを放送した。しかし放送後に、視聴者からの指摘によって、「VTRで取り上げた物件の1つを(放送時点で)別の人物が所有していた」との疑惑が浮上した。制作局の毎日放送では、ニューヨークなどで事実関係の調査に入るとともに、「事実と異なる内容を放送した疑いがある」としてBPOに報告[51][52]。2月4日には、以上の調査結果を基に、「当該実業家の所有だったとは証明できず、事実と異なる放送をした可能性が極めて高い」として公式サイトで謝罪声明を発表した。なお、指摘を受けた女性実業家は、「(本番組の)スタッフには(指摘対象の物件が)『投資物件』であることを最初から説明。スタジオトークでもそのことに言及したはず」と主張[53]。同局の調査チームが(番組で紹介した)23物件の所有証明の提示を求めた際には、プライバシーの保護を理由に提示を拒否している[53][54]
  • なおBPOは、本番組放送終了後の2011年7月6日に、上記2件の放送内容に対する審議の結果を意見書として公表。「故意の虚偽や意図的な捏造はなかったが、取り上げた情報・事実の正確さを確認する努力を怠っていて、その扱い方がずさんだった」との見解を明らかにした。2010年11月17日放送分については、「出演者とその関係者が、放送が取り上げた情報と密接な利害関係を有していた点で、放送の公正さにも欠けていた」として、「放送倫理違反があった」という判断を示している[55][56]
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脚注

外部リンク

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