大正大学
日本の私立大学 ウィキペディアから
日本の私立大学 ウィキペディアから
大正大学(たいしょうだいがく、英語: Taisho University)は、東京都豊島区西巣鴨に本部を置く日本の私立仏教系大学。1885年創立、1926年大学設置。大学の略称は大正大、大正、正大。
大正大学は1919年(大正8年)、高楠順次郎、姉崎正治、前田慧雲、村上専精、澤柳政太郎が仏教連合大学構想を提唱したことに始まる[1]。これに浄土宗、天台宗、真言宗豊山派の各宗が賛同し、宗教大学、天台宗大学、豊山大学が合併して1926年(大正15年)に発足した。後の1944年(昭和19年)に真言宗智山派の智山専門学校も合併された。2018年(平成30年)には時宗が大学運営に参画し、浄土宗、天台宗、真言宗豊山派、真言宗智山派、時宗の四宗五派の連合大学となった。天台宗と最澄教学を専門的に研究できる唯一の大学である。
初代学長は文部官僚で大正自由主義教育運動の中心人物であった教育者の澤柳政太郎である。
巣鴨キャンパスは敷地面積23,629.37m2。本部棟、研究棟、体育棟、クラブ棟、教室棟、総合学修支援棟や、すがも鴨台観音堂などを備える。現在、キャンパス改革整備計画が施行され、各種施設の建設やランドスケープ整備が行われている。
建学の理念には大乗仏教の精神である「智慧と慈悲の実践」を掲げ、生涯を通して菩薩のように生きてほしいという願いが込められている[2]。また、ここから「慈悲」、「自灯明」、「中道」、「共生」の4つを持つ「4つの人となる」という教育ビジョンをかかげる。また、新たに2026年に向け、それらを昇華した「新共生主義」を掲げている[3]。
大学側から明確にスローガンであると発表されたものは確認できないが、現在は「MAKE YOUR UNIVERSE. 一緒だから作れる未来を。」を大学創立100周年に向けたビジョンとして使用している[4]。
年間を通じて、「鴨台祭」と呼ばれる一般的な学園祭のほか、花祭り、仏陀会(降誕会・成道会・涅槃会の意義を合わせて名付けられた大正大学独自の仏教行事[5])、鴨台盆踊り、成道会、水曜礼拝(設立四宗派合同の法要)などの仏教行事を実施しており[6]、入学式や修了式のような式典の際には職員が「簡易的な袈裟(宗派により呼称や形状は異なる)」のようなものを身に着けている姿が確認できる。また、公式キャラクター「T-Duck」のお守りや巣鴨キャンパス内にある「すがも鴨台観音堂」の絵馬を販売している。
古代紫と蓮桃色をユニバーシティカラーとして使用している。古代紫(こだいむらさき■)は赤みがかった紫色で、仏教では高貴な色として尊ばれていることから、大正大学の建学の理念「智慧と慈悲の実践」を表す。蓮桃色(はすももいろ■)は蓮の花のピンクを表し、「泥中の蓮」ということわざがあるように、どのような時代でも清く正しくあるべきという未来への決意を表す。
大学の公式キャラクターは「T-Duck(ティーダック)」という鴨の女の子のキャラクターが使用されておりグッズの販売もされている。ベスト進学ネットが実施した「学校キャラ総選挙2017」では2位になった[13]。
大正大学の前身である宗教大学の本館の車寄は登録有形文化財に指定され、現在は愛知県犬山市にある博物館明治村で展示されている[14]。
株式会社ティー・マップは学校法人大正大学の事業法人である。出版部門である「大正大学出版会」や南三陸の「黄金の菊」を扱う「鴨台花壇」の運営、オープンカレッジ(公開講座)の実施、学生生活の総合サポートなどを行っている[15]。
学生の地域実習やゼミ合宿などに活用されている。
学祭は2013年(平成25年)より「鴨台祭」と名称を改めた。毎年11月上旬に2日間開催される。ただし、2022年(令和4年)は6月に開催された[20]。鴨台祭実行委員会が企画するイベントと、書道研究部が主催する全国書道展が人気。
「巣鴨三大盆踊り」の一つとして称される盆踊り。毎年7月上旬に2日間開催される。学生が授業の一環で実施しており、開催数を重ねるごとに来場者数は増加し、1万人を越えた。当日は屋台も並び、地域の祭りの様相を呈している。これまでに大正大学校歌のほか、「ダンシング・ヒーロー」、「東京音頭」といった曲が踊られており、「万博音頭」が関東で初披露された[21][22]。
仏教学科の学生で行う成道会。毎年12月に開催される。法要やお練りのほか、来場者に対し、乳粥や大根焚きなどの提供が行われる[6]。
設立四宗派(天台宗、真言宗豊山派、真言宗智山派、浄土宗)の学生によって行われる法要。開講期間中の水曜の昼休みに開催される。大学独自の「大正大学勤行式」を共通で用いる[6]。
鉄道を利用する場合
バスを利用する場合
巣鴨校舎校地の9割以上の部分を学校法人佛教教育学園(旧学校法人浄土宗教育資団)から借り受けている[25]。
仏教図書館協会東地区相互利用の協定に加盟しており、大正大学のほかに駒澤大学、淑徳大学、鶴見大学、東洋大学、身延山大学、立正大学の図書館を大学院生、専任教職員、専任研究員・所員なら相互に利用することができる[31]。
大学院文学研究科宗教学専攻では國學院大學、東洋英和女学院大学、駒澤大学、聖心女子大学、立教大学とともに「首都圏における大学院委託科目等履修生制度に関する協定」(「首都圏宗教単位互換協定」)を締結している[32]。
また、地域構想研究所では、佛教大学、静岡産業大学、新潟産業大学、島根大学、和歌山大学、東北公益文科大学、順正学園(吉備国際大学、九州保健福祉大学)、村崎学園(徳島文理大学、徳島文理大学短期大学部)、種智院大学、昌平黌(東日本国際大学、いわき短期大学)、淑徳大学、追手門学院大学と連携している[33]。
大正大学地域構想研究所によると、次の自治体と連携している[33]。
2021年7月31日、バーチャルYouTuberキズナアイが「ひと夏だけのバーチャル学長」に就任するイベントを実施した。バーチャルSNS「cluster」を用いて実施され、大正大学8号館の再現のほか、参加者は大正大学公式キャラクター「T-Duck」に扮装して参加することができた[36]。
2021年12月、演出家平野眞氏と学生が共同で制作したショートドラマ。アントレプレナーシップ教育の一環として行われた。作品はYouTubeにて視聴することができる[37][38]。
2021年、「スガモ消滅2026」と題し、窪田望招聘教授と学生が共同で制作したドラマの公開と謎解きARゲームを実施した[39]。大学の調査では1か月間で6,300万円の経済効果を生んだという[40]。
2022年、前年(2021年)に実施した「スガモ消滅2026」に引き続き実施された謎解きイベント。窪田望招聘教授と学生に加え、株式会社謎組が共同制作した[40]。
2024年8月16日の朝日新聞デジタルで、柏木正博理事長がデジタル技術で寺院の機能を強化することを目的とした「バーチャル寺院」を2024年秋から開発に着手することを明かした。同記事によると、2026年の大正大学100周年までに実現したいとしている[42]。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.