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日本の映画作品 ウィキペディアから
『この世界の片隅に』(このせかいのかたすみに)は、2016年公開の日本の長編アニメーション映画。こうの史代の同名漫画を原作に、片渕須直が監督と脚本を務めた。制作はMAPPA[64]、配給は東京テアトル。2016年11月12日に日本国内63館で封切られた後、公開規模を累計484館(2019年10月31日時点)まで拡大し、2019年12月19日まで1133日連続でロングラン上映された。この記録は、日本国内の映画館における中断日のない連続上映としては洋画・邦画含めて史上最長である[65][66]。累計動員数は210万人、興行収入は27億円を突破し、ミニシアター系作品としては異例のヒットを記録した[67]。また公共ホールなど約450の会場で上映会が行われ(2018年1月時点)[68]、日本国外では世界60以上の国と地域で上映される。
この世界の片隅に | |
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In This Corner of the World | |
監督 | 片渕須直 |
脚本 | 片渕須直 |
原作 |
こうの史代 『この世界の片隅に』 |
製作 | 真木太郎 |
製作総指揮 | 丸山正雄 |
出演者 |
のん 細谷佳正 稲葉菜月 尾身美詞 小野大輔 潘めぐみ 岩井七世 牛山茂 新谷真弓 栩野幸知 澁谷天外(特別出演) |
音楽 | コトリンゴ |
主題歌 | コトリンゴ「みぎてのうた」 |
撮影 | 熊澤祐哉 |
編集 | 木村佳史子 |
制作会社 | MAPPA |
製作会社 | 「この世界の片隅に」製作委員会 |
配給 |
東京テアトル M Pictures[1] Arcade Media[1] 安樂影片[1] Manga Entertainment[1] Selectavision[1] アンコール・フィルムズ[2] Universum[1] Flash Forward[1] シャウト・ファクトリー/ファニメーション セプティエム・ファクトリー[3] Dynit[1] AOne Entertainment[1] Umbrella Entertainment[4] Impact[5] |
公開 |
2016年11月12日 2017年2月23日[6] 2017年3月10日[7] 2017年3月30日[6] 2017年6月14日[8] 2017年6月28日[9] 2017年6月28日[10] 2017年6月28日[10] 2017年6月30日[11] 2017年7月6日[2] 2017年7月13日[12] 2017年7月17日[13] 2017年7月28日[14] 2017年8月7日[5] 2017年8月11日[15] 2017年8月18日[16] 2017年8月18日[17] 2017年8月25日[18] 2017年9月6日[19] 2017年9月6日[20][19] 2017年9月19日[21] 2017年10月1日[22] 2017年11月16日[23] 2017年12月7日[24] 2017年12月7日[4] 2018年3月28日[25] 2018年4月2日[26] 2018年4月5日[27] 2018年4月9日[28] 2018年4月9日[29] 2018年4月9日[30] 2018年4月[31] 2018年4月[31] 2018年4月[31] 2018年4月[31] 2018年4月[31] 2018年4月[31] (詳細未定)[32][31] (詳細未定)[32][31] (詳細未定)[33][31] (詳細未定)[33][31] (詳細未定)[34] <上記国外の特別上映> 2017年1月[35] 2017年3月[36] 2017年3月[37] 2017年3月[38] 2017年6月[39] 2017年6月[40] 2017年9月[41] 2017年9月[42] 2017年11月[43] 2017年11月[44] 2017年11月[45] 2017年11月[46] 2017年12月[47] 2017年12月[48] 2017年12月[49] 2018年1月[50] 2018年3月[51] 2018年3月[52] 2018年3月[53] 2018年3月[54] 2018年3月[55] 2018年3月[56] 2018年4月[57] 2018年4月[58][59] 2018年4月[60] 2019年8月[61] (詳細不明)[1] |
上映時間 | 129分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
製作費 | 2.5億円[62] |
興行収入 |
27億円[63] (2018年11月12日時点) |
本作品は第90回キネマ旬報ベスト・テン日本映画第1位、第40回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞、第41回アヌシー国際アニメーション映画祭長編部門審査員賞、第21回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞などを受賞した。監督の片渕は、第90回キネマ旬報ベスト・テン日本映画監督賞、第59回ブルーリボン賞監督賞、第67回芸術選奨文部科学大臣賞などを受賞。またチームとして第65回菊池寛賞を受賞した。
映画のヒットを受け、2019年12月20日に約40分の新規場面を追加した長尺版の『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が公開された[69][70][71]。さらにこれと関連して、ドキュメンタリー映画『〈片隅〉たちと生きる 監督・片渕須直の仕事』が同年12月13日に公開された。
昭和19年(1944年)に広島市江波から呉に18歳で嫁いだ主人公すずが、戦時下の困難の中にあっても工夫を凝らして豊かに生きる姿を描く[72]。
片渕須直は、前作『マイマイ新子と千年の魔法』制作に協力した防府市文化財郷土資料館の館長から勧められたのがきっかけで『この世界の片隅に』と出会う[73]。そのアニメ化を熱望した片渕は、その思いをしたためた手紙と自作『マイマイ新子と千年の魔法』のDVDを原作者・こうの史代へ送った[74][75]。片渕の監督プロフィール欄にテレビアニメ『名犬ラッシー』を見つけたこうのは、片渕の名前とそれが「大きな事件は起こらず、飼い主ジョンとラッシーが遊ぶ日々が続く。自分もいつかこんな物語を描きたい」と思った作品だったことを思い出した。片渕がかつて作った作品を自分の道標の一つとして感じていたこうのは、この企画は「運命」と喜び、この手紙を枕の下に敷いて寝たという[76][77]。
2015年3月9日からクラウドファンディングを開始し[74][78]、当初目標の2000万円を8日後の3月18日午前2時50分に達成[79][80]。最終的に5月末まで日本全国47都道府県3374人の支援者から、3912万1920円の支援金を集めた[74]。支援者数は国内クラウドファンディングの過去最高人数で、支援金額も映画部門では国内最高記録であった[81]。時折「クラウドファンディングで制作費を調達した作品」と報道されることがあるが、これは間違いで、クラウドファンディングで資金を集めたのは、あくまで制作の足掛かりとなるスタッフの確保や出資者や配給会社に向けた宣伝用パイロット・フィルムを作成するためである[82][83]。
1944年(昭和19年)2月、18歳のすずは広島から軍港のある呉の北條家に嫁ぐ。戦時下、物資が徐々に不足する不自由さの中、すずは持ち前の性格で明るく日常を乗り切っていたが、翌年の空襲によって大切なものを失う。広島への原子爆弾投下、終戦。それでもすずは自分の居場所を呉と決め、生きていく。
映画は原作と以下のような相違点がある。
なお原作と映画の差異について、人間行動学者で早稲田大学文学学術院教授の細馬宏通が著書『二つの『この世界の片隅に』-マンガ、アニメーションの声と動作-』に記しており、その連載(全18回)をウェブで閲覧することが出来る[96]。
子どものころに広島で一度だけすずに逢ったことがある。
片渕監督の前作映画『マイマイ新子と千年の魔法』(2009年)にコトリンゴが主題歌を提供していた縁で、まずコトリンゴのアルバム『picnic album 1』に収録されていた「悲しくてやりきれない」を本作品の予告編にすることが決まり、続いて本編の主題歌や劇伴もコトリンゴが手掛けることになったという[114][115]。
以下はボーカル曲を劇中使用順に挙げる。
2010年8月、『マイマイ新子と千年の魔法』の次の作品はどうするかという話の中で、制作会社マッドハウス取締役社長(当時)の丸山正雄は、片渕が『この世界の片隅に』のアニメ化を熱望していることを知る[119]。丸山が原作を出版する双葉社に確認したところ、実写化の企画もあるがアニメ映画化はそれとは分けて考えられるとの回答を得て、企画が決定した[73]。
2012年8月17日、片渕がTwitterにて制作を発表、翌日より第一弾ポスター[注釈 6]が広島県・山口県を中心に展開された[120]。制作状況は、監督によってWEBアニメスタイルのコラムで連載された[121][122]。また広島フィルム・コミッションは2011年からロケハン案内、資料収集、録音などの制作サポートを行った[123]。片渕の熱意は周囲を感化し、広島を中心にアニメ化を望む声は高まっていった[75]。
2013年、丸山は元マッドハウスの松尾亮一郎に制作の現場側のプロデューサーをやって欲しいと声をかける[124]。
2013年1月、資金調達に苦しんだ丸山は、かつて『千年女優』などで共に仕事をした真木太郎プロデューサーに声をかける[125]。真木はその依頼を引き受けることにした[125][126][注釈 7]。しかし、監督の知名度がない上に前作の成績が芳しくなかったにもかかわらず、すでに完成していたシナリオや絵コンテのままなら上映時間2時間半で制作費4億円という相当大きなマーケットでやらなければペイできない作品になるということで、配給会社の反応はどこも鈍かった[82]。
真木は戦略を変更し、10分×12本の連続ドラマを映像配信して、最後の部分だけ劇場で上映することを考えた。終戦70周年の2015年8月15日に終戦のシーンを配信することを狙ってソフトバンク、au、ドコモにプレゼンをしたが、どの会社も配信の権利は買ってやってもいいが制作費は出さないという姿勢だったので、交渉は失敗に終わった[82][127]。
そこで真木は、もう一つの資金調達手段として考えていたクラウドファンディングを導入することにした[82][75][128]。一歩間違えば詐欺と言われかねないクラウドファンディングの導入にあたり、真木たちはお金集めが目的なのか、それとも応援団をつくることが目的なのかを議論した[129]。その結果、資金調達とパブリシティの内、後者のほうが重要だと考えた真木の戦略は、クラウドファンディングで話題作りをし、同時に出資企業を募って製作委員会を組成するというものだった[130]。委員会組成には時間がかかるので、導入前に先立って真木の会社GENCOが出資して行うことにした[130]。同時に製作費を40%カットして2.5億円に抑え、また尺が長いとお金が集まらないと片渕を説き伏せて上映時間も110〜120分を目標に150分ある絵コンテを30分カットしてもらった[129][注釈 8]。集まった資金は、当初の目標金額2000万円を超えて3921万1920円を記録し(それでも制作費4億円にはほど遠い額である)、真木はそれで5分間のパイロット・フィルムを作成した[130]。それにより「こんな短期間に大勢の人からお金が集まるんなら当たるんじゃないか」と出資者たちに感じてもらえ、パイロットフィルム自体がそれを見た人の心を打つことで、多くの支持者を生むことにつながっていった[130]。
真木のもくろみは当たり、まず映画興行・配給・製作のほか、飲食店経営なども手掛ける老舗企業・東京テアトルが製作出資・配給・主幹興行を行うことを表明した[130]。すると徐々に出資企業が集まり始め、東京テアトルが前年配給した『百日紅』に出資した縁から朝日新聞社が、続いてTBSラジオが応じ、さらにバンダイビジュアルが制作委員会に加わった[130]。
2015年6月3日に製作委員会が正式に発足、丸山が設立した株式会社MAPPAの制作で劇場アニメ化されることが発表される[131]。同日「『この世界の片隅に』を支援する呉・広島の会」が発足した[74]。
全国公開作品ではあったが、全国規模の広告・TVスポット展開を行うような宣伝費の余裕は無く、また地上波テレビでのパブリシティ展開もNHKを除いて行えなかった[132]。にもかかわらず、新聞、ラジオといったメディアがシニア層、ウェブでの盛り上がりが若い観客に届き、公開以来、週を追うごとに上映館の数も入場者数も興収も上昇する現象を見せ、ロングラン興行となった[132]。
世界15カ国での海外配給が決まると、今度は監督が現地を訪問するための渡航・宿泊費用をクラウドファンディングで公募した。その結果、わずか2日間で目標額である1080万円を達成した[132]。
片渕は2010年5月から何度も深夜バスで広島に通い[91]、後知恵を徹底的に排除した上で、多くの写真を集めたり、70年前の毎日の天気から、店の品ぞろえの変化、呉空襲での警報の発令時刻に至るまで、すべて調べ上げて時代考証をさらに重ね、原作の世界にさらなるリアリティを加えた[93][133][134][81][78]。「理念で戦争を描くのではなく実感できる映像にしたかった」とディテールにこだわり、広島弁と呉弁の微妙なアクセントの違いから[135]、高角砲の着色弾の色彩の再現のほか[93][88]、劇中で登場する戦艦大和の入港[136]、および艦上での手旗信号の内容も解読できるように作られている[93]。
アニメーションの手法としては、人物の動作を緩慢に描き、動きの幅が小さな動作にも中割りの作画枚数を割くことで、嘘臭さのない生活感を表現することが試みられている[91]。通常のリミテッドアニメでは、もっと動きにメリハリをつけて作画枚数を省略しつつ見栄えを良くする手法が用いられるが、本作品の作風には合わなかったため、敢えて手間のかかる表現が用いられた[91]。また映画の後半、すずが空襲で目の前で家族の命を奪われ、自らも負傷して絵を描くための右手を喪失し生死の境をさまよう場面は、フィルムに直接傷を書き込んで作画するシネカリグラフィ(フィルムスクラッチ)と呼ばれる手法を模した表現になっているが[137][138]、これはカナダの映像作家ノーマン・マクラレンの作品『線と色の即興詩』のオマージュで、原作漫画の該当場面で多彩かつ実験的な手法が用いられていることを踏まえた表現である[137][138]。
主人公のんの起用は、片渕がすずの非常に喜劇的な部分と繊細な内向性を持つキャラクターが絞られてくると思っていた矢先に『あまちゃん』を観て、イメージにぴったりと、のんにオーディションの参加を依頼[139][140]。後日、のんから手紙で「私がすずさんをやりたい!」と気持ちが詰まった返事が来て、それを読み、映画を必ず完成させると決意した[81][139][141][142]。収録は2016年7月下旬に始まり8月中ごろまで続いたが、のんは毎日、広島弁を収録した台詞とテープを聞き、友人との会話でも広島弁を使っていたという[97][139][143]。のんの広島弁は違和感なく、すずに命を吹き込んだなど、称賛された[133][144][145]。広島弁の指導はのんも含めて広島出身の北條サン役新谷真弓と呉出身の栩野幸知が行った[74][146]。
2016年10月28日に第29回東京国際映画祭にてワールドプレミアが行われ、同年11月12日に日本国内で封切られた[147]。公開時のキャッチコピーは「昭和20年、広島・呉。わたしはここで生きている。」「日本中の想いが結集!100年先も伝えたい、珠玉のアニメーション」[148]。
封切り日の公開館数は63館であったが、規模を徐々に拡大し、累計484館に達し(2019年10月31日時点。最大同時公開劇場数は301館(2017年2月18日~24日))[65]、2019年12月19日まで1133日連続上映された(翌12月20日に『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が公開(後節参照)。)[149]。2017年5月には、映画館以外でも全国各地の公共ホール、小学校から大学までの各種学校、野外などでの上映会が企画され、上映されるようになった[150][151][152][153][68]。公共ホールなどでは2018年1月までに約450の会場で上映会が行われた[154][68]。英語字幕版の上映も行われた[155][156]。
ロングラン上映に関して、特に茨城県土浦市に所在する映画館『土浦セントラルシネマズ』は2017年2月18日からの上映開始であるものの、当劇場での上映だけでも連続上映日数が1035日を記録し、ファンからも一種の「聖地」として扱われており、片渕自身も当作品について語る際には土浦セントラルシネマズを引き合いに出すことが多い[157][158]。なお『土浦セントラルシネマズ』は『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』を公開初日から上映を開始することに伴って先作の上映を2019年12月19日で終了したため、連続上映日数が上述のように1133日で途切れることとなった[149]。片渕の調査によれば、これは日本国内の映画館においては洋画・邦画含めて史上最長の連続上映記録であるという[66][注釈 9]。
封切りから1年となる2017年11月12日以降の上映は、一般発売用ブルーレイディスク・DVDのために細かな作画や彩色など一部修正したバージョンに切り替えられた[162]。なお、2017年9月6日に封切られたフランスの上映には、当初から同バージョンが使用されていた[163]。
公開直前に開催された広島国際映画祭2016でヒロシマ平和映画賞を受賞したが[164][165]、この時点ではマスメディアで扱われることはほとんどなかった[145][166]。一方で、公開前の早い時期から試写後の反応で「本年度ナンバー1」との呼び声も上がり、多くの評論家・著名人・アーティスト・クリエーターから高い支持を受けていた[167]。こうして迎えた公開初日には主要劇場で全回が満席となり、上映終了後には拍手が沸き起こった[168]。配給元・東京テアトルの直営館であるテアトル新宿では1か月以上連日満席・立ち見となり(立ち見すら売り切れて札止めになるというあまりないことが続いたという)[169]、同館の過去10年間の週間興収で最高記録を塗り替えた[85]。一方で、地方の劇場ではガラガラのところもあり、宇多丸は作品の評判をきちんと広げる必要があると述べている[170]。
映画.com発表のTwitterつぶやき数ランキング[注釈 10]では公開2週目で3万5000件超(前週比739%)を記録し、8週に渡って1位であった『君の名は。』を上回り首位に立った[171]。本作品のSNSの拡散・口コミ効果について、NHKは「SNSによる口コミ効果が爆発的に広がっている作品」と紹介し[172]、シネマトゥデイは「本作品の人気の沸騰ぶりは尋常ではない。事前に作品を観た著名人や批評家らが軒並み絶賛してネットに拡散」と分析した[85]。アンケート調査では、鑑賞後に不特定多数へ向けてSNSなどに感想を投稿した割合が22.6%となり、他ヒット作の15%前後[注釈 11]と比較して高いという結果が出た[173]。
興行成績[注釈 12]は、小規模公開ながら初登場10位にランクイン[168]。公開2週目は初週の興行収入・動員をさらに上回り、3週目・4週目もさらなる右肩上がりを記録。4週目には異例のジャンプアップとなる4位に浮上した[172]。こうして公開初週から15週にわたり週末興行成績のトップ10入りを果たした。
その後、公開216日目となる2017年6月15日に累計動員数200万人を突破した[174]。2018年11月12日時点の累計動員数は210万人、興行収入は27億円[63]。これにより東京テアトル配給の劇場用映画としての史上最高記録を更新した(従来の記録は5.2億円[注釈 13])。
動員数(万人) | 興行収入(億円) | 備考 | ||||
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週末 | 累計 | 週末 | 累計 | |||
1週目の週末 (11月12日・13日) | 10位 | 3.2 | 3.2 | 0.47 | 0.47 | [176][177] |
2週目の週末 (11月19日・20日) | 10位 | 4.0 | 11.7 | 0.57 | 1.63 | [178][85] |
3週目の週末 (11月26日・27日) | 6位 | 4.4 | 22.0 | 0.65 | 3.06 | [179][180][181] |
4週目の週末 (12月3日・4日) | 4位 | 4.6 | 32.8 | 0.68 | 4.51 | [182][183][184] |
5週目の週末 (12月10日・11日) | 7位 | - | 43.9 | 0.67 | 6 | [185][186][187] |
6週目の週末 (12月17日・18日) | 10位 | - | 52.1 | 0.45 | 7.08 | [188][189] |
7週目の週末 (12月24日・25日) | 10位 | 3 | 60 | 0.45 | 8.2 | [190][191][192] |
8週目の週末 (12月31日・1月1日) | 9位 | 3 | - | 0.37 | 9.37 | [193][194][195] |
9週目の週末 (1月7日・8日) | 10位 | 5.7 | 86 | 0.77 | 11 | [196][197] |
10週目の週末 (1月14日・15日) | 8位 | - | 100.8 | 0.91 | 13.4 | [198][199][200] |
11週目の週末 (1月21日・22日) | 7位 | 7 | 110 | 0.93 | 15 | [201][83] |
12週目の週末 (1月28日・29日) | 9位 | - | - | 0.68 | 17.4 | [202][203] |
13週目の週末 (2月4日・5日) | 7位 | - | 144.7 | - | 18.96 | [204][205] |
14週目の週末 (2月11日・12日) | 8位 | 4 | 156.6 | 0.62 | 20.46 | [206][207] |
15週目の週末 (2月18日・19日) | 9位 | - | 166.7 | - | 21.67 | [208][209] |
16週目の週末 (2月25日・26日) | 圏外 | - | 171.8 | - | 22.35 | |
17週目の週末 (3月4日・5日) | 圏外 | - | 181.5 | - | 23.57 | |
18週目の週末 (3月11日・12日) | 圏外 | - | 186.85 | - | 24.24 | |
19週目の週末 (3月18日・19日) | 圏外 | - | 191.4 | - | 24.82 | |
20週目の週末 (3月25日・26日) | 圏外 | - | 193.3 | - | 25.07 | [210] |
2018年11月12日時点 | - | - | 210 | - | 27 | [63] |
日本国外へのセールスは、ロンドンに拠点を置くアニマツ・エンタテインメントが代理人を務める[236]。英語版のキャッチコピーは『Torn apart by war. Brought together by love.』(戦争によって引き裂かれた。愛によって結ばれた。)[237]。
劇場用に字幕版の他、タイ語[238]、スペイン語(メキシコ)[7]、スペイン語(スペイン)[239]、ドイツ語[240]、英語[241]、フランス語[242]、イタリア語[21]、ロシア語[243]の吹き替え版が制作された。
題名は、原題に対応する『In This Corner of the World』(英語)、『En este Rincón del Mundo』(スペイン語)、『Góc Khuất Của Thế Giới』(ベトナム語)、『Dans un Recoin de ce Monde』(フランス語)、『In questo Angolo di Mondo』(イタリア語)、『이 세상의 한구석에』(韓国語)、『U ovom kutu svijeta』(クロアチア語)、『V tomto kúte sveta』(スロバキア語)、『В этом уголке мира』(ロシア語)、『בפינה זו של העולם』(ヘブライ語)、『في هذا الركن من العالم』(アラビア語)、『A világ innenső végén』(ハンガリー語)、『Neste Canto do Mundo』(ポルトガル語)の他、アレンジを加えた『In This Corner of the World แค่วาดฝันให้โลกสวย』(この世界の片隅に/美しい世界をただ夢見て — タイ)、『謝謝你,在世界角落中找到我』(ありがとう、この世界の片隅にうちを見つけてくれて — 香港)、『謝謝你,在世界的角落找到我』(ありがとう、この世界の片隅にうちを見つけてくれて — 台湾)が付された。
エミレーツ航空の機内配信においては、すずの妹・すみが風呂に入るシーンの1カットがトリミングされている[244]。
2016年11月22日、「映画『この世界の片隅に』の海外上映を盛り上げるため、片渕監督を現地に送り出したい」と題したクラウドファンディングが開始された[245][246]。目標金額は1080万円であったが、開始して1日経たずに支援金額が約1500万円に到達し、新規の支援を控えてもらう異例の呼びかけが行われる中[247]、最終的に約3200万円に到達した[245]。この支援を受けて、片渕は、2017年2月にメキシコ、3月に香港、6月にフランス、7月に米国、9月に再びフランス、10月に韓国、11月と翌2018年2月に再び米国、3月にモロッコとフランスへ渡航し、現地の映画祭などの上映会で舞台挨拶を行うとともに、現地メディアからの取材に応じた[248][249][250][251]。
2017年10月7日・8日、メキシコではCineteca Nacional(国立フィルムセンター)とすず役のErika Langaricaが、9月に発生した大地震の被災者を支援するためにチャリティ上映会を行った[252]。
第90回キネマ旬報ベスト・テンの読者選出日本映画ベスト・テン第1位[254]/映画レビューサイトFilmarks(フィルマークス)の2016年満足度ランキング第1位(平均スコア4.39点/5点満点)[255]/ぴあの2016年映画満足度ランキング[注釈 16]第1位(満足度95.2点は歴代でも上位となる[注釈 17]。)[256][257]/Yahoo!映画「映画ファンが選ぶ!ベストムービー2017」の「泣ける」年間ランキング第1位および「切ない」年間ランキング第1位[258]とそれぞれ発表された。映画.com発表のTwitterつぶやき数ランキングによれば、公開1週目の調査で満足度は98%であった[259]。
劇場や地方紙などの一般投票によるランキング企画では、キネマ旬報シアター「スタッフ&お客様が選ぶ2016年に観た映画ベストテン」第1位[260]/新文芸坐ベストテン2016邦画第1位[261]/2016京都シネマBEST10選出[262]/長崎新聞「ファンが選ぶ映画ベスト3」(2016年11月~2017年10月)の日本映画第2位[263][264]/佐賀シアターシエマ上映作品歴代1位(2017年12月実施)[265]/高知新聞発表の第63回県民が選ぶ映画ベストテン日本映画第1位[266]/シネマ尾道2017年ベストテン第1位[267]/伊勢進富座2017年人気投票第1位[268]/横浜シネマ・ジャック&ベティ2017年ベストテン第1位[269]/山形のソラリス・フォーラム山形・フォーラム東根2017年公開作品ベストテン日本映画第1位[270]/神戸元町映画館2017年他館上映作品第1位[271]とそれぞれ発表された。
公式ファンブックが企画され、ちばてつや、高橋留美子、ヤマザキマリら総勢61名の漫画家が本作品への想いを漫画やイラスト、文章など、様々な形で表現する他、ユースケ・サンタマリア、東出昌大ら著名人や文化人が本作品への想いを寄稿文や対談、インタビューなどの形で表現するなど、合わせて総勢89名が同書に参加した[272]。
本作品は第40回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞、第90回キネマ旬報ベスト・テン日本映画第1位、第71回毎日映画コンクール日本映画優秀賞・大藤信郎賞、第21回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞を受賞するとともに、日本国外では第41回アヌシー国際アニメーション映画祭長編部門審査員賞、第19回富川国際アニメーション映画祭長編部門グランプリを受賞し、第45回アニー賞長編インディペンデント作品賞、第21回オンライン映画批評家協会賞アニメーション映画賞にノミネートされた。監督の片渕は、第67回芸術選奨文部科学大臣賞、第59回ブルーリボン賞監督賞、第90回キネマ旬報ベスト・テン日本映画監督賞などを受賞した。またチームとして第65回菊池寛賞を受賞した。
キネマ旬報ベスト・テンにおいてアニメーション映画が日本映画ベスト・テン第1位に選出されるのは、宮崎駿監督『となりのトトロ』以来28年ぶり2度目である[316][317]。また、ブルーリボン賞、キネマ旬報ベスト・テンにおいてアニメーション映画の監督が監督賞を受賞するのは、それぞれ史上初である[316][318]。
第67回芸術選奨は、本作品について「緻密な映像・音響設計で映画ならではの深い感動を観客に体験させる。すずや家族の慎ましい生活の細部、そして、時間的、空間的な距離感がリアルに迫る。戦争を知らない世代が戦争の恐怖とともに、世界の片隅にある何気ない日常の大切さ、そして希望までを観(み)る者に静かに感じさせる」、また片渕の業績について「綿密な取材と丁寧な作画で日本映画史に残る傑作を生み出した」と評した[319]。
第31回高崎映画祭は、ホリゾント賞[注釈 21]を監督の片渕と主演声優ののんに贈賞し、「時代を伝えること、世界を広げること、を可能にする懐の深い映画であった。企画・構成・演出・手法 あらゆる面で、この先の日本映画に一筋の光を照らした作品となった」「ゆったりと朗らかに発話するのんさん演じるすずに、私たちはその世界に心地よく誘われ、また諭された」と評した[320][321]。
第71回毎日映画コンクールは、大藤信郎賞の贈賞について「全編、温かみのある水彩画風の美術世界と細やかな動きで彩られ、時に切り紙やフィルムに描くシネカリ技法のタッチを取り入れるなど、アニメーションでしか表現し得ない美しさと楽しさに満ちた、まさに絵に命が吹き込まれた珠玉作である」と評した[322]。
第65回菊池寛賞は、「戦時下の広島・呉を舞台に、市井の日常を、緻密な時代考証と見事なアニメーション表現で活写。商業ベースに乗りにくいテーマを資金集めに苦心しながらも制作、大ヒットに結びつけた」と評した[323]。
第22回AMDアワードは、本作品の制作に対して年間コンテンツ賞「優秀賞」を贈賞し、「クラウドファンディングの導入やSNSでの感動の広がりは新時代を象徴していた。大ヒットとなった実績とともに、その熱意とアイデアを高く評価」と評した[324]。
第21回文化庁メディア芸術祭は、アニメーション部門の大賞を本作品に贈賞した[注釈 22]。審査委員の横田正夫は、贈賞理由として次のように評した[325]。
『この世界の片隅に』は、刺激的で動きの激しいアニメーションの多い中、日常動作に動きの美しさを見出している点で特筆すべき作品と思われる。肩に掛かる荷物の重さや、持ち上げる時の動作のように、日常の当たり前の、普通ならば何気なく見過ごしてしまうものに、その動作を行う個人の人格の表れを見せてくれている。そうした人格を持つ個人が、実は数多く存在し、日常のこまごまとしたことに、ささやかな喜びを見出している。食事の用意から近所付き合いなど、日常がごく平凡に過ぎてゆくことが大事なのだと教えてくれる。この教えが切実なものと感じられるのは、背後に戦争という現実があるからでもある。しかし翻ってみると、われわれの周辺には、大きな災害がいきなり襲い掛かってくることもある。『この世界の片隅に』の描いている現実は決して遠い過去のことではなく、まさに今の日本にもあり、かえってより切実となっているとも言えるのであろう。
発表年 | 賞 | カテゴリー等 | 対象 | 結果 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
2016 | 広島国際映画祭2016[165][164] | ヒロシマ平和映画賞 | この世界の片隅に | 受賞 | |
第41回報知映画賞[326] | 作品賞・邦画 | この世界の片隅に | ノミネート | [注釈 23] | |
監督賞 | 片渕須直 | ノミネート | |||
第38回ヨコハマ映画祭[328][329] | 2016年日本映画ベストテン | この世界の片隅に | 1位 | [注釈 24] | |
作品賞 | この世界の片隅に | 受賞 | [注釈 24] | ||
審査員特別賞 | のん | 受賞 | |||
WOWOWぷらすと的ベスト映画2016[330] | この世界の片隅に | 1位 | |||
日本映画ペンクラブ選定ベスト5[331] | 日本映画部門2016年度ベスト5 | この世界の片隅に | 2位 | ||
2017 | 第31回高崎映画祭[320] | ホリゾント賞 | 片渕須直、のん | 受賞 | [注釈 21] |
第90回キネマ旬報ベスト・テン[332][254] | 日本映画ベスト・テン | この世界の片隅に | 1位 | [注釈 25] | |
日本映画監督賞 | 片渕須直 | 受賞 | [注釈 26] | ||
読者選出日本映画ベスト・テン | この世界の片隅に | 1位 | |||
読者選出日本映画監督賞 | 片渕須直 | 受賞 | |||
映画野郎ベストテン[286] | 2016年度ベストテン | この世界の片隅に | 2位 | ||
ぴあ映画生活ユーザー大賞2016[333][334] | 2016年度映画ベスト10 | この世界の片隅に | 3位 | ||
第71回毎日映画コンクール[335][336] | 日本映画優秀賞 | この世界の片隅に | 受賞 | [注釈 27] | |
監督賞 | 片渕須直 | ノミネート | |||
女優主演賞 | のん | ノミネート | [注釈 28] | ||
音楽賞 | コトリンゴ | 受賞 | |||
大藤信郎賞 | この世界の片隅に | 受賞 | |||
映画芸術日本映画2016ベストテン&ワーストテン[287][339] | 日本映画ベストテン | この世界の片隅に | 1位 | [注釈 29] | |
映画秘宝ベスト&トホホ10[340] | 2016年度映画ベスト10 | この世界の片隅に | 2位 | ||
2016年度HIHOベストガール | のん | 1位 | |||
第26回東京スポーツ映画大賞[341][342][343] | 作品賞 | この世界の片隅に | 受賞 | [注釈 30] | |
主演女優賞 | のん | ノミネート | |||
第59回ブルーリボン賞[344][318] | 作品賞 | この世界の片隅に | ノミネート | ||
監督賞 | 片渕須直 | 受賞 | [注釈 31] | ||
eAT 2017 in KANAZAWA [345][346][347][348] | 金沢大賞 | 片渕須直 | 受賞 | ||
Best 10 Cinemas in Sapporo 2016[349] | 日本映画ベスト10 | この世界の片隅に | 1位 | ||
日本映画監督賞 | 片渕須直 | 受賞 | |||
日本映画アニメーション賞 | この世界の片隅に | 受賞 | |||
日本映画特別賞 | のん | 受賞 | |||
おおさかシネマフェスティバル2017[350] | 日本映画作品賞ベストテン | この世界の片隅に | 1位 | ||
音楽賞 | コトリンゴ | 受賞 | |||
第21回日本インターネット映画大賞[351][352] | 日本映画作品賞(ベストテン) | この世界の片隅に | 1位 | ||
日本映画監督賞 | 片渕須直 | 受賞 | |||
日本映画最優秀女優賞 | のん | 受賞 | |||
日本映画思い入れ作品賞 | この世界の片隅に | 受賞 | |||
日本映画ベストインパクト賞 | 片渕須直、のん | 受賞 | |||
日本映画アニメ賞 | この世界の片隅に | 受賞 | |||
coco賞2016[353] | 2016年ベストムービー | この世界の片隅に | 2位 | ||
2016年度全国映連賞[354] | 日本映画作品賞(ベストテン) | この世界の片隅に | 1位 | ||
監督賞 | 片渕須直 | 受賞 | |||
女優賞 | のん | 受賞 | |||
第40回日本アカデミー賞[355] | 最優秀アニメーション作品賞 | この世界の片隅に | 受賞 | [注釈 32] | |
優秀音楽賞 | コトリンゴ | 受賞 | |||
第67回芸術選奨[356] | 映画部門文部科学大臣賞 | 片渕須直 | 受賞 | ||
第22回AMDアワード[357][358] | 優秀賞 | 真木太郎 | 受賞 | ||
第11回声優アワード | 特別賞 | のん[359] | 受賞 | ||
助演女優賞 | 潘めぐみ[360] | 受賞 | |||
第59回児童福祉文化賞[361][362] | 映像・メディア等部門 | この世界の片隅に | 受賞 | ||
第41回日本カトリック映画賞[363] | この世界の片隅に | 受賞 | [注釈 33] | ||
第36回藤本賞[365] | 特別賞 | 丸山正雄、真木太郎 | 受賞 | ||
第34回日本映画復興賞[366] | 日本映画平和賞 | この世界の片隅に | 受賞 | ||
日本アニメーション学会賞2017[367][368] | 特別賞 | 片渕須直 | 受賞 | [注釈 34] | |
文化庁長官表彰[369] | 国際芸術部門 | 片渕須直 | 受賞 | [注釈 35] | |
第23回宮崎映画祭[370] | 金のはにわ賞/アニメーション賞 | この世界の片隅に | 受賞 | ||
第16回センス・オブ・ジェンダー賞[371] | 時を超える賞 | この世界の片隅に(漫画および映画) | 受賞 | ||
第3回ジャパン・ツーリズム・アワード[372] | メディア部門 部門賞 | 広島フィルム・コミッション | 受賞 | [注釈 36] | |
第3回JFCアウォード[373] | 最優秀賞 | 広島フィルム・コミッション | 受賞 | ||
ASIAGRAPH 2017[374] | 創(つむぎ)賞 | 片渕須直、真木太郎 | 受賞 | ||
第65回菊池寛賞[323] | 映画「この世界の片隅に」に関わったチーム一同 | 受賞 | [注釈 37] | ||
第25回キネコ国際映画祭[377] | 日本作品長編部門グランプリ | この世界の片隅に | 受賞 | [注釈 38] | |
2018 | 第22回日本インターネット映画大賞[379] | 日本映画アニメ賞 | この世界の片隅に | 受賞 | [注釈 39] |
第17回東京アニメアワード(TAAF2018)[380] | アニメ・オブ・ザ・イヤー部門グランプリ | この世界の片隅に | 受賞 | ||
第8回ロケーションジャパン大賞[381] | 監督賞 | 片渕須直 | 受賞 | ||
第21回文化庁メディア芸術祭[382] | アニメーション部門大賞 | この世界の片隅に | 受賞 | [注釈 22] |
上表記載の他、FM802「Ciao! MUSICA」のマサデミー作品賞[383]、佐賀新聞の2016シネマベスト10第1位[384][385]などメディアの企画でも評価を受けた。
発表年 | 賞 | カテゴリーなど | 対象 | 結果 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
2017 | 第14回ナバラ・アニメフェスティバル[386][387] | 観客賞 | この世界の片隅に | 受賞 | |
第24回シュトゥットガルト国際アニメーション映画祭[388][389] | 長編部門特別賞 | この世界の片隅に | 受賞 | ||
第27回ザグレブ国際アニメーション映画祭[390][391] | 長編コンペティション | この世界の片隅に | ノミネート | ||
第41回アヌシー国際アニメーション映画祭[392] | 長編部門審査員賞 | この世界の片隅に | 受賞 | [注釈 40] | |
第23回ロサンゼルス映画祭[394][395] | ワールド・フィクション賞 | この世界の片隅に | ノミネート | [注釈 41] | |
第6回トロント日本映画祭[396] | 審査員グランプリ | この世界の片隅に | 受賞 | ||
第71回エディンバラ国際映画祭[397] | 最優秀外国長編映画賞 | この世界の片隅に | ノミネート | [注釈 42] | |
第19回台北映画祭[398][399] | 観客選出トップ20 | この世界の片隅に | 4位 | [注釈 43] | |
第66回メルボルン国際映画祭[400][401][402] | 長編部門観客賞 | この世界の片隅に | ノミネート | [注釈 44] | |
第19回富川国際アニメーション映画祭[403] | 長編部門グランプリ | この世界の片隅に | 受賞 | ||
第15回アニローグ国際アニメーション映画祭[404][405] | 長編部門審査員特別賞 | この世界の片隅に | 受賞 | ||
第45回アニー賞[406][407][249] | 長編インディペンデント作品賞 | この世界の片隅に | ノミネート | ||
第21回オンライン映画批評家協会賞[408][409] | アニメ映画賞 | この世界の片隅に | ノミネート | ||
第21回S&P賞[410] | アニメーション部門 | この世界の片隅に | 受賞 | ||
2018 | 第3回ハワイ映画批評家協会賞[411] | アニメーション映画賞 | この世界の片隅に | 受賞 | [注釈 45] |
外国語映画賞 | この世界の片隅に | 受賞 | |||
第13回ジャパンエキスポアワード[412][413] | アニメ部門 金のダルマ賞(最高賞) | この世界の片隅に | 受賞 | ||
アニメ部門 映画/OVAダルマ賞 | この世界の片隅に | 受賞 | |||
第17回メクネス国際アニメーション映画祭[414] | 長編部門グランプリ | この世界の片隅に | 受賞 | [注釈 46] | |
第27回パラグアイ国際映画祭[417] | 観客賞 | この世界の片隅に | 2位 |
本作品は、以下のように様々な分野の研究者などによる考察ないし議論の対象となっている。
本作品、およびこうの史代の原作漫画に寄せられた評価の中には、「声高な反戦のメッセージ性がないからこそ素晴らしい作品である」「反戦作品ではない」「左翼的でないから良い」という趣旨のものも少なからずあった[423][94][424][425][426]。こうした意見はネット上で交わされる言論に多く見られ[94][425][426]、中沢啓治による漫画『はだしのゲン』のような、反戦をテーマにした従来の作品との比較の中で立ち現れることが多い[423][94][426][427]。また、同様の評価は原爆投下後の広島を舞台にしたこうのの前作『夕凪の街 桜の国』に対しても寄せられている[428][429]。一方、そうした意見に対しては少なからず反論もある[423][428][94][424][425][426]。
コミュニスト・左翼を自称する漫画評論家の紙屋高雪は、こうのによる原作漫画を、反戦をテーマにした過去の漫画作品と比較することで「反戦漫画ではない」という言説を検証し[423]、原作漫画について、過去の反戦作品で脈々と語られてきたテーマを「戦争による居場所の喪失」などといった独自の切り口で語り直したものと位置づけ、戦後日本の平和運動や反戦思想と無縁の作品ではないと評した[423][430]。また、映画評論家の小野寺系は、本作品に対する「反戦映画でないから良い」というような一部の見解は、それまで戦争映画をあまり観たことがなかったような観客層が抱く「戦争映画はひたすら陰鬱で面白味のない作風で描かれているものばかり」という先入観によるものであるとし[424]、木下惠介監督による1954年の映画『二十四の瞳』などを例に、戦争を俯瞰せず生活者の実感という目線で描くことや、そこにユーモアを交えること自体は古くから今まで数多くあるテーマであり、本作品を従来の戦争映画の流れに沿ったものであるとした[424]。大衆文化研究者の森下達は原作漫画について、原作者のこうのが「紛れもない生活(ギャグ)漫画」と称していることを踏まえつつも、原作が日常に重きを置いていることは社会的な広がりを欠いていることを意味しないとし、戦争という大きな歴史の流れが、別々の人生を歩んできた登場人物たちを一様に巻き込み、日常を侵食していく様子を描いていることを指摘した[431]。
映画では、終戦の日を迎えたすずが太極旗を見て泣き崩れる場面の台詞が原作から変更されており(詳細は「#原作との相違点」を参照)、原作では韓国併合のことを示唆する台詞であったものが[432]、映画では輸入米の話になっている[86][95][432][433]。監督の片渕は映画におけるすずの台詞を、自分が食べていた米が朝鮮米であることに思い至る描写で[95]、日本の植民地支配[注釈 47]について直接触れる台詞であるとしており[433]、すずが泣き崩れるのも、今まで国を挙げての戦争を肯定していた自分を薄みっともなく思って泣いたのだという解釈で描いたと述べている[425]。映画評論家の町山智浩によれば、終戦の前年は朝鮮半島では災害による大飢饉があったにもかかわらず、日本は朝鮮から希少な米を取り上げて本土へと送っており、すずの台詞にはそのような歴史的背景があるとしている[432]。一方、映画では原作と比べて太極旗の意味が分かりにくいものになっており[94]、産経新聞はこの場面を「原作通りに旗を出したが、そこに政治的な意図を込めたくなかった」のであろうと評した[95]。監督の片渕は、映画版での台詞が植民地支配[注釈 47]について触れるものであることに気がついてくれる人はあまりおらず[433]、そこに言及してくれたのは町山くらいであったとも述べている[433]。
終戦の日に掲げられた太極旗の描写について、観客の間では解釈を巡る論争があった[94][95]。一方には、これをすずたちが住む呉でも在日朝鮮人が日本人と共に戦火に巻き込まれながら暮らしていたことを表すもので[94]、植民地支配[注釈 48]からようやく解放されたという意味で掲げたものだと解釈する意見がある[95]。アニメ評論家の藤津亮太は、終戦の際に太極旗を掲げた家が、映画ではそれ以前の場面にも兵士を送り出す舞台として登場していることを指摘し[87]、これを原作にあった「暴力で従えとった」というすずの台詞をさりげなく補完するものだと評している[87]。『日本会議の研究』などの著作で知られ、かつて「レイシストをしばき隊」に参加した過去もある著述家の菅野完は映画について、「銃後の小市民」たちが戦争の被害者であると同時に加害者でもあるという、これまでの戦争を扱った従来の日本映画に欠けていた視点を鋭くえぐり出す作品であるとして高く評価した[434]。一方、日本映画大学の准教授で在日韓国人の文化を専門分野とする社会学者のハン・トンヒョンは、原作は読んでいないとしつつも映画版の感想として、日本人の加害者性に関して何の伏線もなく登場する太極旗は、単なるエクスキューズ(言い訳)に留まるものであり、悪しきポリティカル・コレクトネスの例とも言うべき蛇足なものとして批判した[435]。
他方、Twitterに寄せられた感想の中にはこの太極旗を、「在日特権を許さない市民の会」などが実在を主張している朝鮮進駐軍(=朝鮮人による武装蜂起)に関連した描写として解釈し、それを「単なる(左翼的な)反戦作品ではない」理由に挙げて賞賛する意見もあった[94][436]。このようなネット上の解釈を否定的に取り上げたニュースサイト『LITERA』の記者酒井まどは、徹底的な時代考証の元で制作された本作品が、ネット右翼が広めた朝鮮進駐軍なる真偽の怪しい陰謀論を採用するはずがないとし[94][注釈 49]、原作にもあった太極旗の描写は、こうのの前作『夕凪の街 桜の国』に対して寄せられた「日本人の不幸しか描かれていない」という批判に対する回答であろうと推察した[94]。なお本作品の原作漫画で戦争責任の問題がはっきり描かれていない理由について、原作者のこうの自身が語るところによれば、当時の人々を悪しざまに描けば、読者は「この時代の人はこういうことをやっているからダメなんだ」と他人事のように受け取ってしまうと考え、特定の誰かを糾弾する描写を排除したためであるとし、庶民が罪の意識も責任感も持たないまま簡単に戦争に転じていく様子を現代に伝える意図があったとしている[438][428]。原作漫画で日本人による中国人や韓国人に対する差別が描かれていないのも、被差別者に対して優しい主人公を免罪符のように描けば、読者に対して「自分だけは悪くない」という逃げ道を与えてしまうことになるため、そのような描写を避けた結果であるとしている[438][428]。
アニメ評論家でありインターネットと保守にまつわる問題も専門としている文筆家の古谷経衡は、中沢による漫画『はだしのゲン』を本作品と比較し、『はだしのゲン』における主人公・ゲンの主張は正論ではあるものの、原爆症を克服し社会と戦うゲンの姿があまりに超人的に描かれているために感情移入できず、他人事の主張として認識してしまうため、戦後教育を受けながらも戦争を美化して捉えているような層には主張が伝わらなかったと批判し、それに対して本作品の主人公すずは、自分たちと同じ皮膚感覚を持った人間として感情移入できるとして称賛した[427]。漫画家・漫画評論家のいしかわじゅんは、『はだしのゲン』と本作品を二者択一で評価するような論調には違和感を感じるとしつつも、戦争の描き方としては対照的であるとした[426]。いしかわは、『はだしのゲン』の場合は執筆当時の作者にとって戦争の記憶が生々しく、自身の戦争体験を咀嚼して作品に反映する余裕がなかったのに対し、本作品の場合は原作者のこうの自身が戦争を体験していなかったために、ストレートに主張をぶつけるような形で戦争を描くことこそできなかったが、それゆえに多くの人々に伝わる作品になったのだと分析した[426]。一方、フランス文学者で漫画研究家の中田健太郎は、前述の本作における戦争責任の問題に関連したこうのの発言を引きつつ、『夕凪の街 桜の国』などのこうの作品が声高でない戦争批判に見えることは、戦争批判が控えめであることを意味せず、資料を駆使して作者自身が直接体験したことがない時代の人間像に迫り、敵と味方を分けて政治を論じるような安易な言説を潜り抜けて書くことこそが、こうのの作品全般における政治性であり、譲れない願いを込めた戦争批判なのだと評した[428]。
漫画『ディエンビエンフー』などを手掛けた漫画家の西島大介は、原作者であるこうのとの対談の中で、原作漫画が「反戦」「平和」といったわかりやすい題材に加えて「戦争の面白さ」も扱っているとしつつも、それが空襲によって完膚なきまでに破壊されてしまう末路まで描いていることを指摘し、一周回って共感する部分が多いとした[439]。こうのは西島との対談の中で、戦争の悲惨さだけを語っても悲惨な話が好きな人にしか伝わらず、人間が戦争に惹きつけられてしまう理由を描くには、戦争の魅力も同時に描かなければならないのだとした[439]。テレビアニメ『機動戦士ガンダム』などを手掛けたアニメ監督の富野由悠季は、本作品の監督である片渕との対談の中で終戦の場面にも触れる中、主人公・すずの言動が戦争の窮状に伴って右翼的になっていくことを指摘しつつ、こうした状況は各国の戦争で見られるものであるとし、女性も男の論理をもって戦わざるを得ないという状況に至るまでの統治や国際関係について、考えたり議論したりする叩き台として優れた映画であると評した[425]。
本作品は、産経デジタルが運営するオピニオンサイト『iRONNA』で「この作品の魅力をとことん語り尽くす」として取り上げられる一方[440]、しんぶん赤旗で「主人公「すず」の健気さが胸に迫る作品」として取り上げられるなど[441]、政治的スタンスを異にする各メディアから好意的に取り上げられた。日本国外では、上述したように、米国映画批評サイトRotten Tomatoesで肯定的評価の認証を受けるとともに[291]、中国メディアから「結局のところ、罪と罰や善と悪についての歴史的結論はこの映画が語りたいことではなく、この映画の物語にあるのは政治化された視点ではなく完全に市民の視点である。歴史の節目に道徳上の判断を下すのではなく、普通の人々の情感と悲劇を真に表現するものである」と受けとめられた[315]。また本作品は、浄土真宗本願寺派の広島市連絡協議会が開催したイベントでトークショーのテーマとして取り上げられ、「われわれの存在がはかない分、いとおしさを感じさせられた」と評される一方で[442]、SIGNIS JAPAN(カトリック・メディア協議会)から日本カトリック映画賞を受賞し、「映画を観たとき、今という時間や生活、そして一人ひとりを大切にしなければと思いました。一人ひとりのうちに秘められた尊さをもっと大切にしたい」と評されるなど[443]、宗教観を異にする各宗教団体から好意的に評価された。なお、監督の片渕は、米国公開に際して「この映画は政治的には中立的で、国籍や思想に関係なく見てもらえると思う」と述べている[444]。
『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』(このせかいのさらにいくつものかたすみに)は、『この世界の片隅に』に対して、当初の絵コンテを見直しながら復活させるほか、新たなカットも加えることにより、約40分間の映像(250カット超[446])が追加されるバージョン[447]。2019年公開。『この世界の片隅に』では描かれない秋の季節のエピソードなどが加わり、主人公すずの人間的な側面がより浮き彫りになるという[448][449]。新たなタイトルは、従来のバージョンとは主題が異なる「もう一本の映画」としての意図を込めたもので[70]、片渕の案をこうのが承諾したものである[70]。作画監督の松原秀典によれば、168分[445]という上映時間はアニメーション映画としては史上最長記録であるという[450]。
『この世界の片隅に』の興行収入が10億円を達成すれば、当初の絵コンテに沿った長尺版を制作することがプロデューサーの真木により示唆されていた[103]。条件の達成を受けて、長尺版の制作準備が2017年8月に開始され[451]、2017年11月12日、公開1周年の舞台挨拶上で製作が正式に発表された[452]。2018年7月26日、長尺版のタイトルが『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』となり、2018年12月に公開されることが発表され[70]、ティザーサイト[446]が公開された。2018年10月19日、当初の想定以上に制作に時間を要しているため、公開時期を2019年に延期することが発表された[453]。2019年3月29日、都内で行われたイベント内で公開日を2019年12月20日とすることが発表された[71]。公開に先立って、11月4日に第32回東京国際映画祭にてワールドプレミアが行われ[454][455]、11月22日に広島国際映画祭2019のオープニング作品として上映された(特別先行版/英語字幕。上映時間は159分[456]。一般公開版では、さらに3つほどのシーンが加わる。)[457][455]。
12月18日に一般公開版によるチャリティー試写会が行われた。この会には徳仁天皇、皇后雅子、愛子内親王が一家で出席し、片渕、のんと並んで座り鑑賞した[458][459][460][461]。
『この世界の片隅に』の制作時に11歳であった稲葉菜月が演じる黒村晴美の声は、稲葉の変声を見越して、本作品で追加する台詞も『この世界の片隅に』の制作時に録音されていた[462]。
『この世界の片隅に』と共通する登場人物は前節参照。
42館で公開された初週は、動員ランキング14位であった[464]。
動員数(万人) | 興行収入(億円) | 備考 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
週末 | 累計 | 週末 | 累計 | |||
1週目の週末 (12月21日・22日) | 14位 | - | 1.6 | - | 0.23 | [464] |
映画レビューサイトFilmarks(フィルマークス)の2019年12月第3週公開映画の初日満足度ランキング第1位(平均スコア4.48点/5点満点)[467]/ぴあの2019年12月20日、21日公開の映画初日満足度ランキング第1位(満足度95.3点は『この世界の片隅に』の95.2点を上回る)[468]とそれぞれ発表された。
キネマ旬報は須永貴子、山田耕大、吉田広明の映画評を掲載し、それぞれ5点、3点、5点(5点満点)を与えた[469]。
文部科学省選定(対象:少年向き、青年向き、成人向き、家庭向き)[470]、映画倫理機構年少者映画審議会推薦作品[471]。
『〈片隅〉たちと生きる 監督・片渕須直の仕事』(かたすみたちといきる かんとくかたぶちすなおのしごと)は、『この世界の片隅に』から約3年わたって片渕須直監督を追ったドキュメンタリー映画[472]。2019年公開。12月13日より劇場公開され、12月18日よりネット配信が開始された[472]。テーマ曲「かんとくさん」はコトリンゴによる書き下ろし[472]。
この節の加筆が望まれています。 |
「#あちこちのすずさん」は本映画をきっかけに作成されたNHKのテレビ番組及びプロジェクトキャンペーンである。
2018年8月1日、「クローズアップ現在+」で『#あちこちのすずさん ~庶民がつづった戦争の記録~』を放送。雑誌「暮しの手帖」で特集された「戦中・戦後の暮しの記録」読者から寄せられた体験記や「#あちこちのすずさん」というハッシュタグでSNSや公式サイトを通じて視聴者から集まった思い出話などをスタジオで語り合う。。
その後も祖父母などからエピソードを聞きSNSに投降する「デジタル時代の戦争伝承」を続け、「#あちこちのすずさん」タグでSNSや公式サイトを通じて戦争にまつわる思い出話を募集。2019年8月10日の「NHKスペシャル」『あちこちのすずさん ~教えてください あなたの戦争~』では、投稿されたエピソードを元にアニメとナレーションで再現しまたスタジオで語りあった。ナレーションには本映画の主人公すずの声優、のんも参加している。翌年以降はこの形式の番組となっている。
NHKでは2019年8月、映画の地上波初放送を期に2020年8月の終戦75年に向けて、本作品にちなんだ[473][474][475]大型キャンペーンである「#あちこちのすずさん」プロジェクトとして始動し本番組を含む複数の参加番組と共に放送した。このプロジェクトにはYahoo! JAPANや各新聞社など複数の企業が賛同し参加している[注釈 50]。2020年8月に2回目の放送にあたり、終戦75年の大型キャンペーンである「#あちこちのすずさんプロジェクト2020」を展開し複数の参加番組と共に放送することが決定した[注釈 51]。このキャンペーン及び番組は規模を縮小しつつも2020年以降も続いている。
回 | 放送日 | 放送時間(JST) | タイトル | 出演者 | 放送局 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 2018年8月1日 | 水曜19:30 - 19:57 | クローズアップ現代+ #あちこちのすずさん 〜庶民がつづった戦争の記録〜 | 片渕須直、千原ジュニア、武田真一 、田中泉 | NHK総合 |
2 | 2019年8月10日 | 土曜21:00 - 21:49 | NHKスペシャル #あちこちのすずさん〜教えてください あなたの戦争〜 | 千原ジュニア、片渕須直、八乙女光・伊野尾慧(Hey! Say! JUMP)、広瀬すず、語り:松嶋菜々子 | NHK総合 |
3 | 2020年8月13日 | 木曜22:00 - 23:13 | #あちこちのすずさん〜教えてください あなたの戦争〜 | 千原ジュニア、片渕須直、八乙女光・伊野尾慧(Hey! Say! JUMP)、司会:近江友里恵、語り:のん、細谷佳正、尾身美詞 | NHK総合 |
4 | 2021年8月12日 | 木曜19:30 - 20:42 | #あちこちのすずさん2021〜教えてください あなたの戦争〜 | 千原ジュニア、片渕須直、八乙女光・伊野尾慧(Hey! Say! JUMP)、長濱ねる、朗読:のん、小野大輔、尾身美詞 | NHK総合 |
5 | 2022年8月12日 | 金曜19:30 - 20:42 | #あちこちのすずさん2022 今、戦争を見つめてみる | 千原ジュニア、片渕須直、伊野尾慧(Hey! Say! JUMP)、黒柳徹子、池田エライザ | NHK総合 |
6 | 2022年12月24日 | 土曜19:30 - 20:42 | #あちこちのすずさん2022・冬 いま戦争を身近に考える | 鈴木奈穂子 、国際基督教大学の皆さん 、東京学芸大学の皆さん | NHK BS1 |
ほか
蒔田陽平によるノベライズ版が発売されている。映画版の脚本、絵コンテ、および原作漫画を元にした小説化作品[481]。
物語冒頭のできごとが「昭和8年12月22日」と設定されたり、昭和20年3月19日における呉軍港空襲でカラフルな対空砲火を目撃したすずの心理描写が描かれたりするなど、映画版の設定や描写が取り入れられている一方(「#原作との相違点」を参照)、映画版では描かれない、原作漫画のリンにまつわる一連のエピソードが取り入れられている。昭和20年8月15日の玉音放送の場面は、朝鮮語で歌われる「蛍の光」の歌声を耳にしたすずが、映画版の台詞に原作漫画の台詞を続けるという、映画版と原作漫画を折中した描写となっている。
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