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信州百名山

清水栄一の山岳随筆 ウィキペディアから

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信州百名山(しんしゅうひゃくめいざん)とは、清水栄一の随筆『わが遍歴の信州百名山』及びそれを改定した決定版『信州百名山』(いずれも桐原書店刊)で選定された長野県の名山100選。信州百名山とは別に、信濃毎日新聞社が発行した『信州百山』があり、60座が重複している[注釈 1]。また長野県山岳協会より、『信州ふるさと120山』が選定されている[1]

概要

長野市印刷会社社長で、深田久弥のファン組織「深田クラブ」の会員であった清水栄一[2]が、長野県内の山々を歩き尽くした中から100の名峰を選りすぐった。

長野県は、全国の都道府県中第4位の面積を有する広い内陸県で、県境の大部分が山地となっている。その上、飛騨山脈(北アルプス)、木曽山脈(中央アルプス)、赤石山脈(南アルプス)といった高峰が連なる山脈を県域に含み、「日本屋根」とも言われる山岳県であって、日本の著名な山の多くが集中している。そのため、信州百名山には日本三百名山が68座含まれ、その内30座が日本百名山である。

選定基準

清水栄一が、著書のまえがきに記した選定基準は、以下のとおり[3]

  1. 1,000m以上の標高を持つこと
  2. 山容が秀で、登高欲の対象となる山であること
  3. 一つの山脈または山域の最高峰または代表的な山であること
  4. そのが厳密に長野県内、またはその県境にあること
  5. 全部自分でその頂に立った山であること

信州百名山一覧

要約
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概要 全ての座標を示した地図 - OSM ...

1990年に決定版『信州百名山』が再版されるにあたり、1979年発行の『わが遍歴の信州百名山』初版の100座から、3座が選定し直された。初版では、毛無山奥三界岳、蛇峠山が掲載されていたが、決定版ではこれらが、大渚山、鋸岳池口岳に差し替えとなっている。毛無山[4]、蛇峠山は、山頂近くまで開発されたことで魅力を減じたため、大渚山、鋸岳に入れ替わった。奥三界岳は、山容がやや見劣りすることから、よりふさわしい池口岳と入れ替わり、小秀山の付属としての掲載となった[5]

さらに見る 番号, 写真 ...

付属12座

  • 裏岩菅山(うらいわすげやま) 2,341m - 岩菅山
  • 破風岳(はふうだけ) 1,999m - 御飯岳
  • 根子岳(ねこだけ) 2,207m - 四阿山
  • 湯ノ丸山(ゆのまるやま) 2,101m - 烏帽子岳
  • 虚空蔵山(こくぞうさん) 1,077.0m - 太郎山
  • 男山(おとこやま) 1,851.4m - 天狗山
  • 五郎山(ごろうやま) 2,131.9m - 国師岳
  • 唐沢岳(からさわだけ) 2,632.5m - 餓鬼岳
  • 奥三界岳(おくさんがいだけ) 1,810.7m - 小秀山
  • 越百山(こすもやま) 2,613.6m - 南駒ヶ岳
  • 摺古木山(すりこぎやま) 2,168.9m - 安平路山
  • 釜無山(かまなしやま) 2,116.7m - 入笠山
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信州百山

『信州百山』は、信濃毎日新聞が「変わりゆく山」と題して毎週掲載していた特集記事100本をまとめたもの。

山々の開発が進む中で、山と人の関係が変化していることを受け、山と人を取り巻く問題を見つめ、山の意義を改めて考えることを趣旨としている。地域の生活に根付き、人々に親しまれてきたことに重きを置いているため、有名な山だけでなく、里の山々が多く選定されている[7]

地域の人々のとらえ方を優先しているので、地形図に名称の記載がない山、明確な山頂が示されない山も含まれている。

信州百山のうち信州百名山に選定されなかった38座

  • 北アルプス
    • 安房山(あぼうやま) 2,219.6m
  • 木曾の山々
    • 楡沢山(にれさわやま) 1,754m
    • 峠山(とうげやま) 1,415.8m
    • 真巣山(ますやま) 1,478.5m
    • 飯盛山(いいもりやま) 1,074.3m
    • 風越山(かざこしやま) 1,698.8m
  • 中信高原の山
    • 戸谷峰(とやみね) 1,629.3m
    • 鷲ヶ峰(わしがみね) 1,798.3m
    • 塩嶺(えんれい) 1,061.0m
  • 上信越高原の山
    • 坊寺山(ぼうでらやま) 1,839.6m
    • 白根山(しらねさん) 2,160m
    • 高峯山(たかみねやま) 2,106m
  • 頸城と戸隠など
    • 妙高山(みょうこうさん) 2,454m
    • 乙見山(おとみやま) 1,654m
    • 中西山(なかにしやま) 1,741.1m
  • 里の山々
    • 北信
      • 黒岩山(くろいわやま) 938.4m
      • 毛無山(けなしやま) 1,649.6m
      • 雁田山(かりだやま)759.3m
      • 妙徳山(みょうとくさん) 1,293.7m
      • 奇妙山(きみょうざん) 1,629.1m
      • 旭山(あさひやま) 785m
      • 茶臼山(ちゃうすやま) 729.9m
      • 妻女山(さいじょさん) 513m
      • 皆神山(みなかみやま) 659m
  • 東信
  • 中信
  • 南信
  • 永明寺山(えいめいじやま) 1,119.6m
  • 大見山(おおみやま) 1,355m
  • 高尾山(たかおさん) 1,016m
  • 五郎山(ごろうざん) 961m
  • 高鳥谷山(たかずやさん) 1,331.3m
  • 陣馬形山(じんばがたやま) 1,445.4m
  • 神ノ峯(かんのみね) 772.0m
  • 野底山(のそこやま) 1664m
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信州ふるさと120山

要約
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長野県の市町村の境界線図

長野県山岳協会により、平成の大合併前にあった120の市町村のそれぞれを代表する1座が選定され、『信州ふるさと120山』と命名された[1]北信東信中信南信の地域ごとに、各120山を以下に示す[1]

北信の山
鳥甲山栄村)、毛無山野沢温泉村)、鍋倉山飯山市)、高標山木島平村)、岩菅山山ノ内町)、高社山中野市)、笠ヶ岳高山村)、斑尾山(旧豊田村)、雁田山小布施町)、破風岳須坂市)、黒姫山信濃町)、戸隠連峰(旧戸隠村)、一夜山(旧鬼無里村)、鼻見城山三水村)、霊仙寺山(旧牟礼村)、髻山の眺望(旧豊野町)、飯縄山長野市)、虫倉山(旧中条村)、虫倉山(飯縄山)(小川村)、長者山(旧信州新町)、鏡台山更埴市)、聖山(旧大岡村)、大林山(旧上山田町)、冠着山(旧戸倉町)、大峰山坂城町
東信の山
根子岳(四阿山)(旧真田町)、太郎山(上田市)、子檀嶺岳(青木村)、独鈷山(旧丸子町)、王ヶ頭(美ヶ原)(旧武石村)、大笹峰(旧長門町)、大出山(旧和田村)、三方ヶ峰(旧東部町)、高峰山(小諸市)、前掛山(浅間山)(御代田町)、石尊山(軽井沢町)、蓼科山(立科町)、烏帽子岳の眺望(旧北御牧村)、黒斑山の眺望(旧浅科村)、大河原峠(双子山)(旧望月町)、荒船山(佐久市)、榊山(旧臼田町)、茂来山(旧佐久町)、八柱山(旧八千穂村)、天狗岳(小海町)、四方原山(北相木村)、御座山(南相木村)、飯盛山南牧村)、金峰山(川上村
中信の山
雨飾山(小谷村)、白馬三山(白馬村)、蓮華岳・針ノ木岳(大町市)、鹿島槍ヶ岳の眺望(旧美麻村)、大姥山(旧八坂村)、有明山(松川村)、高照山(池田町)、燕岳(旧穂高町)、常念岳(旧堀金村)、鍋冠山(旧三郷村)、天狗岩(金松寺山)(旧梓川村)、乗鞍岳(旧安曇村)、鎌ヶ峰(旧奈川村)、王ヶ鼻(美ヶ原)(松本市)、光城山(旧豊科町)、長峰山(旧明科町)、聖山(麻績村)、四阿屋山(旧坂井村)、岩殿山(旧坂北村)、四阿屋山(旧本城村)、京ヶ倉(生坂村)、空蔵山(旧四賀村)、鉢盛山(旧波田町)、ハト峰(山形村)、鉢盛山(朝日村)、霧訪山(塩尻市)、坊主岳(旧楢川村)、鳥居峠・峠山(木祖村)、御嶽山(飛騨頂上)(旧開田村)、御嶽山(剣ヶ峰)(旧三岳村)、城山(児野山)(旧木曽福島町)、茶臼山(旧日義村)、小秀山(王滝村)、風越山(上松町)、糸瀬山大桑村)、南木曽岳(南木曽町)、高士幾山(旧山口村
南信の山
高ボッチ山(鉢伏山)(岡谷市)、鷲ヶ峰(下諏訪町)、車山(霧ヶ峰)(諏訪市)、赤岳(茅野市)、阿弥陀岳原村)、入笠山(富士見町)、楡沢山(辰野町)、桑沢山(箕輪町)、経ヶ岳(南箕輪村)、将棊頭山伊那市)、守屋山(旧高遠町)、宝剣岳宮田村)、仙丈ヶ岳(旧長谷村)、戸倉山(駒ヶ根市)、越百山の眺望(飯島町)、陣馬形山中川村)、小八郎岳(烏帽子岳)(松川町)、本高森山(高森町)、鬼面山(豊丘村)、二児山(大鹿村)、鬼ヶ城山喬木村)、風越山(飯田市)、御池山(旧上村)、池口岳(旧南信濃村)、南沢山(旧清内路村)、恵那山(阿智村)、大川入山(旧浪合村)、前亀沢山(下條村)、子城頭(泰阜村)、弁当山(阿南町)、高嶺山(平谷村)、昔高森(売木村)、熊伏山(天龍村)、茶臼山(根羽村
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脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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