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TBSテレビのテレビドラマ放送枠 ウィキペディアから
『火曜ドラマ』(かようドラマ)は、2014年4月からTBSテレビ系列で、毎週火曜22:00 - 22:57(JST、以下略)に放送されているテレビドラマ放送枠およびその冠タイトル[1]。略称『火ドラ』[2]。
TBSでは火曜22時台は長期に亘ってバラエティ番組が放送され[注 1]、2005年10月からはダウンタウンがメイン司会を務めてきた『リンカーン』(2005年10月 - 2013年9月)→『100秒博士アカデミー』(2013年10月 - 2014年3月)が放送されていたが、2014年春改編で『100秒博士アカデミー』が終了し、2014年4月から開始した『水曜日のダウンタウン』では水曜22時台での放送になったため、バラエティ移動で空いた火曜22時台にドラマが新設されることになった。この枠での1時間ドラマは1981年11月 - 1982年4月放送の海外ドラマ『探偵ハート&ハート』(第2シーズン)以来32年ぶりで、国産ではTBS開局以来初となる[注 2][注 3]。TBSのゴールデン・プライム帯(19時 - 22時台)においては、火曜日に連続ドラマが放送されるのは火曜21時台に放送されていた『夏!デパート物語』(1995年7月期)が終了して以来19年ぶりとなり、22時台のドラマは連続ドラマと『金曜ドラマ』の2つになった[注 4]。TBSは長きにわたったバラエティから連続ドラマに転向させる理由について、NHK総合テレビ「ドラマ10」および関西テレビ制作・フジテレビ系列「火曜10時枠連続ドラマ」と同じで「ドラマ好きな大人に向けたラインナップを組む」と説明している[1]。
本枠は、第1作の『なるようになるさ。』(第2シリーズ)は男優が主演を務めていたが、第2作の『東京スカーレット〜警視庁NS係』より、以降の作品は一貫して女優が主演を務めていることから、20代 - 40代の女性層をターゲットとした作品を主力としている。これにより、TBSの男優の主演作に関しては、ドラマ看板である日曜劇場や金曜ドラマの方にシフトチェンジを図っている[注 5]。
2014年4月に当放送が新設された当初は「職業もの」の作品を中心に制作していたが、2016年1月期に放送した中原アヤ作の漫画を原作とするラブコメディ『ダメな私に恋してください』がF1層(20歳 - 34歳の女性)、F2層(35歳 - 49歳の女性)の視聴者に受け入れられたことを契機に方向性を転換し、「女性向けの恋愛ドラマ」作品を中心に制作するようになり、『重版出来!』(2016年4月期)と『義母と娘のブルース』(2018年7月期)を除いてすべてラブストーリーの作品を制作している。「週の前半の夜にOLさんや主婦の方が見やすい」作品として、「ダメ恋」以降は『カルテット』(2017年1月期)、『監獄のお姫さま』(2017年10月期)を除いてすべて漫画や小説を原作としていたが、近年は『おカネの切れ目が恋のはじまり』(2020年9月放送)、『この恋あたためますか』(2020年10月期)、『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(2021年1月期)、『着飾る恋には理由があって』(2021年4月期)と脚本家オリジナルのドラマが多い傾向にあり、2022年は『ファイトソング』(2022年1月期)『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(2022年4月期)『ユニコーンに乗って』(2022年7月期)『君の花になる』(2022年10月期)と設立以来初めて年間を通してオリジナル作品が続いた。
2016年10月期『逃げるは恥だが役に立つ』が最終回視聴率で20.8%を記録(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム)してヒット作品となったのに続き、2017年に入ってからも話題性のある作品が続いている[2]。本枠のヒットの影響から、前述した他局の火曜22時台は放送を移動している[注 6]。近年は世帯平均視聴率ではなく、火曜ドラマと同時期に導入されたTVer(在京民放キー局5社による共同運営)・U-NEXT(TBS・テレビ東京・WOWOW・U-NEXTホールディングスなどによる共同運営)による見逃し配信の再生回数や2020年からビデオリサーチが導入した個人視聴率を強く重視している[注 7][3][4]。
2016年4月期の『重版出来!』からは、4月12日から20時57分 - 22時に拡大した直前番組『マツコの知らない世界』との接続が、ステブレレスに変更された[注 8]。
2018年4月から2019年4月23日までの間の月曜日 - 木曜日に限り、本ドラマをはじめとする22時開始番組の終了時刻を従前の22時54分から23時7分に繰り下げ、67分に変更されたが、現在は22時57分終了に変更された[5][注 9]。
2021年10月期からは長年火曜日に編成されていた関西テレビ制作・フジテレビ系列の連続ドラマ枠が月曜22時台に移動したことにより、民放での火曜日のゴールデン・プライムタイムの連続ドラマでは一時的に当枠のみとなっていたが、2022年度からNHK総合の「ドラマ10」が火曜日に復帰、かつ22時45分 - 23時に23時台のネオプライムを含めると16年ぶりとなる夜の帯ドラマ枠「夜ドラ[注 10]」が新設されてドラマ2枠体制で臨むため、競合関係が復活することになる。2022年10月期からは、テレビ朝日制作の連続ドラマが火曜21時台に設定されるため、民放での火曜日の連続ドラマは2つに増えた。さらに、2024年10月期からは、フジテレビ火曜9時枠の連続ドラマが復活するため、民放での火曜日のプライムタイムの連続ドラマ枠は、3枠体制になる。
2021年は、本枠で初めてフジサンケイグループの共同テレビジョン(共テレ)による制作だった『プロミス・シンデレラ』以外はTBSスパークルによる制作だったが、2022年にTBSの自社制作作品として『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』『君の花になる』と相次いで制作された。
連続ドラマ開始からの主演は多い順に深田恭子(4回[注 11])、次に波瑠、上白石萌音、二階堂ふみ(2回)であり、その他の連続ドラマでの主演経験者は連続ドラマでの初主演止まりとなっている。
以下の制作会社記号が記載されていない作品はTBSの自社制作。
全作品とも、初回は放送時間を拡大して放送する[注 12][注 13]。また、一部の作品に尽いては、最終回も放送時間を拡大して放送する。
以下の数値はビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム。
順位 | タイトル | 放送年 | 平均視聴率 |
---|---|---|---|
1位 | 私の家政夫ナギサさん | 2020年 | 15.1% |
2位 | 逃げるは恥だが役に立つ | 2016年 | 14.6% |
3位 | 義母と娘のブルース | 2018年 | 14.2% |
4位 | オー!マイ・ボス!恋は別冊で | 2021年 | 11.63% |
5位 | 恋はつづくよどこまでも | 2020年 | 11.58% |
6位 | あなたのことはそれほど | 2017年 | 11.2% |
7位 | おカネの切れ目が恋のはじまり | 2020年 | 10.5% |
8位 | カンナさーん! | 2017年 | 10.1% |
9位 | 婚姻届に判を捺しただけですが | 2021年 | 10.0% |
10位 | わたし、定時で帰ります。 | 2019年 | 9.7% |
順位 | タイトル | 放送年 | 最高視聴率 | 該当話 |
---|---|---|---|---|
1位 | 逃げるは恥だが役に立つ | 2016年 | 20.8% | 最終話(第11話) |
2位 | 私の家政夫ナギサさん | 2020年 | 19.6% | 最終話(第9話) |
3位 | 義母と娘のブルース | 2018年 | 19.2% | 最終話(第10話) |
4位 | 恋はつづくよどこまでも | 2020年 | 15.4% | 最終話(第10話) |
5位 | あなたのことはそれほど | 2017年 | 14.8% | 最終話(第10話) |
6位 | オー!マイ・ボス!恋は別冊で | 2021年 | 13.2% | 最終話(第10話) |
7位 | カンナさーん! | 2018年 | 12.6% | 第2話 |
8位 | わたし、定時で帰ります。 | 2019年 | 12.5% | 最終話(第10話) |
9位 | おカネの切れ目が恋のはじまり | 2020年 | 11.6% | 第1話 |
10位 | この恋あたためますか | 2020年 | 11.3% | 最終話(第10話) |
当番組は、TBS系列28局全局のみで放送されているが、TBS系列のない地区の同系列外の放送局でも一部作品が遅れ番版ネットされている(後述)。
放送対象地域 | 放送局 | 放送日時 | 備考 |
---|---|---|---|
関東広域圏 | TBSテレビ(TBS) | 火曜 22:00 - 22:57 | 制作局 |
北海道 | 北海道放送(HBC) | 同時ネット | |
青森県 | 青森テレビ(ATV) | ||
岩手県 | IBC岩手放送(IBC) | ||
宮城県 | 東北放送(tbc) | ||
山形県 | テレビユー山形(TUY) | ||
福島県 | テレビユー福島(TUF) | ||
山梨県 | テレビ山梨(UTY) | ||
長野県 | 信越放送(SBC) | ||
新潟県 | 新潟放送(BSN) | ||
静岡県 | 静岡放送(SBS) | ||
富山県 | チューリップテレビ(TUT) | ||
石川県 | 北陸放送(MRO) | ||
中京広域圏 | CBCテレビ(CBC) | ||
近畿広域圏 | 毎日放送(MBS) | ||
鳥取県・島根県 | 山陰放送(BSS) | ||
岡山県・香川県 | RSK山陽放送[注 18](RSK) | ||
広島県 | 中国放送(RCC) | ||
山口県 | テレビ山口(tys) | ||
愛媛県 | あいテレビ(itv) | ||
高知県 | テレビ高知(KUTV) | ||
福岡県 | RKB毎日放送(rkb) | ||
長崎県 | 長崎放送(NBC) | ||
熊本県 | 熊本放送(RKK) | ||
大分県 | 大分放送(OBS) | ||
宮崎県 | 宮崎放送(mrt) | ||
鹿児島県 | 南日本放送(MBC) | ||
沖縄県 | 琉球放送(RBC) |
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