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九州旅客鉄道
福岡県福岡市に本社を置く鉄道会社 ウィキペディアから
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九州旅客鉄道株式会社(きゅうしゅうりょかくてつどう、英: Kyushu Railway Company[4])[注釈 2] は、九州地方を中心として旅客鉄道等を運営する日本の鉄道事業者。1987年4月1日に日本国有鉄道(国鉄)から大分・熊本・鹿児島の各鉄道管理局[注釈 3]および九州総局[注釈 4] が管理していた鉄道事業を引き継いで発足したJRグループの旅客鉄道会社の一つ。通称はJR九州(ジェイアールきゅうしゅう)、英語略称はJR Kyushu。コーポレートカラーは赤色。
鉄道事業のほか、旅行業や小売業、不動産業、農業などの関連事業も多角的に展開し、関西や首都圏といった九州以外の日本国内エリアや、タイなど一部日本国外にも進出している[5][6][7][8]。本社は福岡県福岡市博多区。切符の地紋には「K」と記されている。東京証券取引所プライム市場・福岡証券取引所上場企業。
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概況
要約
視点
営業概要
鉄道事業においては、九州地方に鉄道路線(九州新幹線[注釈 5]・西九州新幹線と在来線)を有し、2025年4月1日時点で総営業キロ数 2,342.6 km[9]、597駅(BRT駅含む)[9]の運営を行っている。
鉄道事業においては、JR九州発足から様々な施策で営業赤字を圧縮してきた一方で、2016年3月期まで一度も営業黒字を計上したことがなかった。2015年度に実施された減損会計による減価償却費の大幅な圧縮や合理化などにより、2017年3月期の決算においてJR九州発足以来初めて鉄道事業が250.8億円の営業黒字となった[10]。
その一方で、鉄道事業を補完するため旅行・ホテル、不動産、船舶、飲食業、農業など事業の多角化を推し進めており(「グループ会社」も参照)、その営業範囲は九州のみならず首都圏[11] などや日本国外にも展開している。2017年9月にはタイで不動産開発などを手掛ける現地法人「タイJR九州キャピタルマネジメント株式会社」の開設を[12]、同年12月にはタイの首都バンコクにおける「タイJR九州ビジネスディベロップメント」設立と長期滞在用サービスアパートメント事業参入[13] を発表した。
訪日外国人による鉄道などの利用も重視しており、2018年7月に戦略的提携を結んだ中国のアリババグループ[14] など外国企業とも協力関係にある。
2016年9月中間期の売上高に占める不動産や小売などの「非鉄道」部門の割合は51%と過半を超えており、民営化以降こうした事業の多角化が経営面での安定に寄与したこともあって、『旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律』(平成27年法律第36号[15])が2015年6月10日に公布、2016年4月1日に施行され、JR旅客会社では東日本旅客鉄道(JR東日本)・西日本旅客鉄道(JR西日本)・東海旅客鉄道(JR東海)に次いで4番目、本州以外に鉄道路線を有する、経営が厳しいと見られているいわゆる「三島会社」では初の上場および完全民営化を果たした[16][注釈 6]。なお、完全民営化前に経営支援策として設定されていた経営安定基金(3877億円、元本の利用はできない。利益配当のみ経常利益に含まれる)については、九州新幹線の施設使用料(年102億円)の一括前払い(計2205億円)および借入金の償還などに充てられている[19]。
1987年のJR九州発足後は、福岡市博多区の博多駅前に福岡本社(登記上本店)、北九州市門司区の門司港駅隣の旧国鉄九州総局ビルに北九州本社を構えていたが、2001年に福岡本社に統合し、北九州市小倉北区の西小倉駅近隣(小倉駅からも至近)に北部九州地域本社を設置している[20]。
経営環境
鉄道事業においては、九州を南北に縦貫し各都市間の輸送を主としている九州新幹線と、北九州・福岡大都市圏の都市圏輸送、在来線特急列車が主な収益源となっている。
九州では主たる都市間を結ぶ高速道路の整備が早期から進んでおり、博多駅を中心に九州の各主要都市間を結ぶJR九州の特急列車と高速バスが競合している[21]。さらに福岡県内の福岡市と久留米市・大牟田市の間では鹿児島本線の快速・普通列車が西鉄天神大牟田線に本数・利用者数の面で大きく水を開けられている。加えて国鉄分割民営化により、福岡市と北九州市の大都市同士を結ぶ博多駅 - 小倉駅間では山陽新幹線が西日本旅客鉄道(JR西日本)の所有となったことで、JR九州の所有する鹿児島本線の同区間を走る特急列車(「きらめき」「ソニック」など[22])や快速・普通列車と、時間的な優位性のあるJR西日本の山陽新幹線が競争関係になった。宮崎県と福岡県の移動では所要時間が短い航空機を使う人も多く[23]、九州内では競合交通機関に対して時間面、料金面、利便性の面などで圧倒的な優位性を発揮できる区間は限られているのが現状である。九州新幹線は山陽新幹線と直通運転を行い、九州の各都市と山陽地方や関西とを結んでいるが、ここでも高速バスや航空機と競合関係にある。
管内には新幹線・在来線特急列車や北九州・福岡大都市圏の大都市圏輸送以外にも、九州各県の県庁所在地の近郊など地方都市圏輸送を担う線区も存在するが、大都市圏輸送のように莫大な収益をもたらすものではなく、経営の一助になるには至っていない。むしろ、管内には輸送密度が低いローカル線も多く抱え、沿線の過疎化などの社会問題も相まって年々利用が減少しており、経営の負担になっている。
JR九州発足初年度の営業損益は288億円の赤字となったが、九州新幹線が部分開業した2004年度には、営業損益が黒字に転換した。2011年3月12日に全線開業した九州新幹線の営業収益は2017年3月時点でおよそ501億円となり、JR九州の鉄道事業収益(同年1464億円)の3分の1以上を占めるに至るなど、新幹線の存在が鉄道事業全体の大きな柱となっている[10]。他方、事業の柱の一つである在来線特急列車は、高速バスへの対抗上列車増発を重ねたものの、新幹線と異なり割引切符の割引率を高いまま据え置いており、大きな収益を生んでいない。
このように厳しい経営環境から、発足当初から積極的に関連事業に乗り出し、飲食業のほか、スーパー銭湯や果てはライバルである自家用車を売る自動車販売業(ユーノス)にまで手を伸ばしたこともあった[24]。自動車販売のように不採算のため撤退した分野も多いが、不動産など成功した分野も多く2016年中間期には前述のように「非鉄道」部門の売り上げが半分以上を占めるようになってきた。
鉄道事業の現業部門のコスト縮減・合理化の一環として以下の施策により現業部門の人員削減を進めているほか、2020年代に入るとコロナ禍による鉄道事業の大幅な減収への対策として、不要な設備の撤去や普通・快速列車のロングシート化などによる保有車両数の削減を打ち出している[25]。
- ワンマン運転の拡充
- 普通列車では、1988年の香椎線と三角線を皮切りに、車掌を乗務させないワンマン運転を九州各地で拡大させた。普通列車のワンマン運転は2023年3月時点で、山陽本線の下関駅 - 門司駅間、鹿児島本線の折尾駅 - 鳥栖駅間、日豊本線の重岡駅 - 延岡駅間を除く全ての区間で行われている。2004年以降は、2両以下の編成のD&S列車もワンマン運転となっている(車内改札は客室乗務員が担当する)。
- 特急列車においても、「ゆふいんの森」「あそぼーい!」「36ぷらす3」を除くD&S列車と、「にちりん」「ひゅうが」の一部と「きりしま」(いずれも787系電車4両編成を使用する列車)[26] でワンマン運転を実施している。
- 駅の無人化等
- JR九州発足以降一貫して駅の無人化を進めており、2015年には、同年春以降に同社発足以来最大規模となる100駅前後を無人化する計画が明らかになった。このうち香椎線ではANSWERと呼ばれる駅遠隔案内システムを導入した「Smart Support Station」として、香椎駅・長者原駅を除く線内の14駅が無人化された[27]。同システムはこの他に2021年3月3日時点で筑豊本線 若松駅 - 新入駅(折尾駅を除く11駅)[28]、大分地区の豊肥本線と日豊本線の一部の駅、指宿枕崎線の郡元駅 - 喜入駅にも導入されている。
- 新玉名駅を皮切りに新幹線駅では全国で初めてホームへの駅員配置を廃止した。JR九州が管理する新幹線駅では2021年3月3日時点で新鳥栖駅、熊本駅、鹿児島中央駅を除く駅の新幹線ホームが駅員無配置となっている。
- 今後はJR九州列車予約サービスによるインターネットを用いた割引切符の販売強化などによるみどりの窓口の削減[29] を予定しているという。
その他、線路のメンテナンスにロボットを導入することなども検討中であるとしている[30]。
2016年度から3カ年の中期経営計画では「総合的な街づくり企業グループを目指す」としている[31]。D&S列車と称する観光列車などで引き続き地域の活性化や鉄道事業の収益拡大を図りつつ、不動産などの沿線開発や事業の多角化を進め、鉄道事業と関連事業の相乗効果をもって利益を拡大する事業戦略を推進している[32]。
2016年の株式公開においては、投資家の間でも訪日観光客の強い伸びが安定した企業成長につながるといった見方があるとされている[33]。
九州新幹線西九州ルートのうち武雄温泉駅 - 諫早駅間が2008年4月、諫早駅 - 長崎駅間が2012年8月に着工され、2022年9月23日に武雄温泉駅 - 長崎駅間が西九州新幹線として開業した[34]。
運転面
広域輸送
優等列車の運行については民営化後、博多駅を中心とした体系に改められ、同駅から九州各県の主要駅に向かう新幹線・在来線特急列車が発着している。
九州新幹線は、九州内においては博多駅・熊本駅・鹿児島中央駅の各都市間の輸送を主としている。このほかにも主な新幹線停車駅で、佐賀・長崎・大分・宮崎の各県庁所在地を結ぶ在来線特急列車や高速バスと連絡している。加えて、山陽新幹線の新大阪駅と鹿児島中央駅との間で直通運転も行っている。
通常は博多駅から熊本駅までは1時間あたり上下概ね3 - 4本、鹿児島中央駅までは2 - 3本の頻度で運行されており、繁忙期などは山陽新幹線に直通する臨時列車も多数運行され、最大で1時間に6本ほど運行される時間帯もあるなど、高頻度での運行がなされている。
在来線特急列車は博多駅を中心として、小倉駅・佐賀駅・長崎駅・佐世保駅・大分駅などの間で特急列車を運行している。特に博多駅 - 小倉駅・大分駅・佐賀駅間に関しては1時間あたり上下概ね各2本以上[注釈 7] と高頻度での運行を行っている。このほかにも大分駅 - 宮崎駅間、宮崎駅 - 鹿児島中央駅間や、大分駅 - 熊本駅間を結ぶ特急列車も運行されている。
博多駅はかつて日本で在来線特急が最も多く発着するターミナル駅となっていた。特に九州新幹線全線開業前の博多駅 - 鳥栖駅間は3系統8種の特急列車(「リレーつばめ」「有明」「かもめ」「みどり」「ハウステンボス」「ゆふ」「ゆふDX」「ゆふいんの森」)が運転され線路容量は限界に達しており、2003年には待避専用の太宰府信号場が設置されたほどである。2011年3月12日に九州新幹線が全線開業して「リレーつばめ」が廃止、「有明」が朝晩のみの運行になったことでこの区間の線路容量にも若干余裕ができたため、1976年の長崎本線・佐世保線電化開業以来行われていた「かもめ」「みどり」の併結運転は終了した。「みどり」は「ハウステンボス」と併結運転を行っており、「かもめ」との併結運転が終了するまでは「かもめ・みどり・ハウステンボス」の3階建て列車が運行されていた。
2008年6月発売の時刻表から、管内の「エル特急」の呼称が全て「特急」に変更された。
なお、定期運行の寝台特急については1994年に「あさかぜ1・4号」「みずほ」が廃止されたのを皮切りに縮小が進み、2009年3月14日のダイヤ改正で「はやぶさ」「富士」が廃止されたことでJR九州管内から消滅した。そして2011年3月12日のダイヤ改正で「ドリームにちりん」が廃止されたことで定期運行の夜行列車自体が消滅した。
地域輸送
JR九州の発足後、都市圏輸送の強化のため普通列車の増発が進められ、長距離を運行する普通列車の系統を分離、JR他社線への直通運転を廃止するなど、運転区間の細分化、需要に合わせた短編成化も並行して行われた。また福岡都市圏を中心に、快速列車の新規設定や増発・停車駅追加などを実施した。しかし株式上場を果たした2010年代以降、福岡都市圏の鹿児島本線では減便や快速区間の短縮、鳥栖駅での系統分離と鳥栖駅以南のワンマン化が進められた(福北ゆたか線や日豊本線でも減便を実施)。
博多 - 小倉間では朝や夜間の一部を除く大半の列車で特急の待避停車があり、博多 - 小倉間を日中の区間快速は1時間20分程度を要することとなり、最速55分で結んでいた国鉄時代と比較しても同区間の所要時間は大きく延びている。振り子式車両の883系や885系を投入して大幅に速度向上した特急列車との格差は拡大している。
D&S列車(観光列車)
JR九州では、管内各地のローカル線で「D&S(デザイン&ストーリー)列車」と称する観光列車を多数運行している。「D&S」とは、これらの列車にはそれぞれ特別なデザインと運行する地域に基づくストーリーがあり、「デザインと物語のある列車」であることに由来する[35]。
2024年4月26日時点において、JR九州管内で以下の11種類のD&S列車が運行されている。
1989年に同社初の観光列車として特急「ゆふいんの森」が運行を開始し、2004年には九州新幹線が一部開業することを契機に、鹿児島県・宮崎県を中心として多数の観光列車が運行を開始した。その後、九州新幹線が全線開業、沿線である熊本・鹿児島両県でさらなる観光列車の投入が行われた。
D&S列車はそのほとんどが従来から使用されていた車両をリニューアルした車両で運行されており、中には普通列車用の車両を改造し、観光特急と称して運行している列車もある。また、そのほとんどが水戸岡鋭治によるデザイン・設計であるが、2024年より運行を開始した後述の「かんぱち・いちろく」のデザインは鹿児島に本社を置く株式会社 IFOOが担当した[36]。
各D&S列車の特徴としては、内外装やサービスに乗客を楽しませる仕掛けが施されてあり、車内にアルコール飲料を提供するバーを備えた特急「A列車で行こう」や、沿線の浦島太郎伝説にちなみ、ドアが開くとドア上部から玉手箱の煙に見立てた白いミストが噴出する特急「指宿のたまて箱」、中には、列車の運行中に客室乗務員が沿線の日本神話をモチーフにした手作りの紙芝居を披露するサービスが行われている特急「海幸山幸」といった列車も運行されている。
2019年11月21日に12番目のD&S列車として、787系を改造した初の電車ベースの専用車両で九州内を毎週5日かけて周遊して運転する「36ぷらす3」が発表され[37]、2020年10月16日から運転を開始した[38]。D&S列車として初めての他社線乗り入れ(肥薩おれんじ鉄道線内を通過)を実施している[37]。
運転を終了したD&S列車
2004年に運行を開始した「はやとの風」は、2022年3月に運転終了、車両は「いさぶろう・しんぺい」用予備車とともに「ふたつ星4047」に改造され、同年9月23日より運行を開始した。
肥薩線で1996年3月16日(専用車両は2004年3月13日)から運行されていた「いさぶろう・しんぺい」は2020年7月に同線が水害で不通となった後、車両がツアー列車などで運行されていたが、2023年10月4日で運行を終了した[39]。車両はキハ125形1両とともに「かんぱち・いちろく」に改造され、2024年4月26日から運行を開始した[36][40][41]。
2009年4月25日から肥薩線で運行していた「SL人吉」は2020年7月に同線が水害で不通となった後、鹿児島本線熊本駅 - 鳥栖駅間で運行していたが、機関車の老朽化、部品調達や技術者の確保が難しいことを理由に2024年3月24日で運行を終了した[注釈 9][42][43]。
- 同社の観光列車の先駆けとなった特急「ゆふいんの森」
豪華寝台列車
2013年10月15日から、寝台列車「ななつ星 in 九州」を運行している。ななつ星in九州は、1室の料金が1人最大55万円ともなる超豪華寝台列車で、数日にわたって九州を周遊する。日本初となる観光に特化した寝台列車(クルーズトレイン)であり、主に国内やアジアの富裕層をターゲットにする[44]。
- 日本初のクルーズトレイン「ななつ星 in 九州」
運賃・料金面
近年はJR九州列車予約サービスによるインターネットでの割引切符の予約・販売も推進しており、「九州ネットきっぷ」、早期予約で同きっぷ以上の割引価格で片道から購入できる「九州ネット早得」といった専用切符が設定されている。JR九州のインターネット予約サービスはJR西日本の同サービス「e5489」とも連携しており、山陽新幹線方面のインターネット専用切符「eきっぷ」「スーパー早得きっぷ」も購入できる。新幹線の延伸やネット予約の拡充に伴い、特別企画乗車券「2枚きっぷ・4枚きっぷ」は大幅に設定区間を縮小した。
2000年代にはJR九州の競争区間(主に九州内の高速バス)の旅客に対する割引きっぷの値下げ戦略を進めていたが、現在では九州新幹線と在来線特急列車で割引率に大きな格差があり、「九州ネットきっぷ」在来線特急列車が普通運賃とほぼ同額で特急列車に乗れる区間がある一方、九州新幹線では正規料金普通車自由席と同額の値引きに抑えられている(「券売機だけ買える!九州新幹線2枚きっぷ」に至っては割引きっぷに分類されている[45] が、無割引である)。
快速・普通列車用の割引回数券としては、特急列車の設定のない一部の区間(長崎駅 - 佐世保駅間、唐津駅 - 福岡市地下鉄空港線博多駅間)で、普通列車用の「2枚きっぷ」を発売している。
若者向けの割引商品として、1996年に16歳から29歳までの人が入会可能な会員制割引サービス「ナイスゴーイングカード」を開始し、2011年まで新規入会受付を継続した。かつては2012年からは16歳から24歳までの人が購入可能で2枚きっぷ・4枚きっぷより割引率の高い割引きっぷ「ガチきっぷ」を長期休暇期間に発売していた。
全線フリーの企画乗車券については以前「九州グリーン豪遊券」(2003年まで)[46]・「九州レディースパス」(2002年まで)の発売が終了してから数年間存在しなかったが、2007年に入り特急列車・九州新幹線が利用可能な「九州特急フリーきっぷ」が発売開始され、以後使用期間を限定し、商品名を変更して発売されている。同年にはJR九州の普通列車と九州内の私鉄路線に乗車できる「旅名人の九州満喫きっぷ」が発売された。
禁煙化
車両の禁煙化については、民営化直後の1988年には喫煙車を設定して普通・快速列車の分煙化を行い、さらに1995年には普通・快速列車は全面禁煙とした[注釈 10]。一方、特急列車でも年々禁煙車は増加しており、2003年からは特急列車の喫煙車は編成最後部(下り列車基準)の1両のみとし、指定席・自由席を1両に集約していた[注釈 11]。1999年に投入された「有明」用の787系では、喫煙ルームを設けることで客室内を禁煙とした。
その後、2007年3月18日のダイヤ改正で、JR北海道・JR東日本と共に管内特急の喫煙コーナーの廃止を含む大幅な禁煙化が行われた[47]。この改正により管内特急の大半が全面禁煙となり、「にちりん」「ひゅうが」「きりしま」に喫煙車が、「ゆふ」「ゆふDX」「ゆふいんの森」「九州横断特急」「くまがわ」に喫煙ルーム(客席内は禁煙)が残るのみとなった[47]。2009年3月14日のダイヤ改正でこれら特急の喫煙車および喫煙ルームが廃止となり、当時残っていた寝台特急を除いて全特急が完全禁煙となった。
なお、九州新幹線に関しては、部分開業した2004年に運行を開始した「つばめ」に充当された800系に関しては、当初から全面禁煙であった。全線開業に伴い運行を開始したN700系では客室内は全室禁煙で、3・7号車に喫煙ルームが設置され、JR九州管内を運行する列車では2年ぶりに喫煙可能の列車が登場した。
2017年1月時点でJR九州管内を運行する列車において、車内での喫煙が可能な列車はN700系で運行される九州新幹線列車の喫煙ルームのみで、それ以外の列車は新幹線・在来線とも全面禁煙となっている。
2012年4月1日からは福岡・北九州都市圏の一部エリアの在来線駅においてホーム上の喫煙コーナーを廃止し、全面禁煙となった[48]。ただし、博多駅・小倉駅の喫煙ルームは存続している[48]。
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事業所
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本社組織
2023年4月1日現在[54]
- 総合企画本部
- 経営企画部
- 地域戦略部
- 新幹線計画部
- IT推進部
- 監査部
- 広報部
- 鉄道事業本部
- 事業開発本部
- 企画部
- 企画課
- 開発部
- 企画開発課
- まち創造課
- 博多まちづくり課
- 商業開発課
- オフィス開発課
- 物流開発課
- ホテル事業部
- 開発工事部
- 住宅開発部
- 分譲事業課
- 賃貸シニア事業課
- 開発計画課
- 設計工事課
- 保険事業部
- デジタル事業創造部
- 企画部
- 総務部
- 総務課
- 危機管理室
- 法務室
- 人権推進室
- 人事部
- 人事課
- 勤労課
- 社員研修センター
- 財務部
- 財務課
- 資金課
歴史
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄が分割民営化され、九州旅客鉄道発足[2]。社長に石井幸孝が就任。
- 1988年(昭和63年)
- 1989年(平成元年)
- 1990年(平成2年)
- 1991年(平成3年)
- 1992年(平成4年)
- 1994年(平成6年)
- 1995年(平成7年)
- 1996年(平成8年)
- 1997年(平成9年)6月下旬:定時株主総会後の取締役会で社長に田中浩二、会長に石井幸孝が就任。
- 1999年(平成11年)
- 2000年(平成12年)
- 2001年(平成13年)
- 2002年(平成14年)
- 2月22日:鹿児島線列車追突事故が発生。
- 6月21日:社長に石原進、会長に田中浩二が就任。石井幸孝は相談役に就任するが福岡市長選に立候補するため、その後に退社(結果的には立候補しなかった)。
- 2003年(平成15年)
- 4月1日:「JR九州インターネット列車予約サービス」開始。
- 7月18日:長崎本線特急列車脱線転覆事故が発生。
- 12月1日:新幹線鉄道事業部開設[65]。
- 2004年(平成16年)
- 2005年(平成17年)
- 2006年(平成18年)
- 7月22日:豊肥本線で観光列車「あそ1962」運転開始。
- 9月17日:日豊本線特急脱線転覆事故が発生。
- 2007年(平成19年)
- 3月18日:管内列車の大幅な禁煙化を実施。
- 2008年(平成20年)
- 2009年(平成21年)
- 2010年(平成22年)
- 2011年(平成23年)
- 3月3日:博多駅新駅ビル「JR博多シティ」開業[70]。
- 3月5日:SUGOCAとJR西日本のICOCA、およびJR東海のTOICAとの相互乗車および電子マネー相互利用を開始[71]。九州新幹線開業へ向け、JR西日本と連携し「JR九州インターネット列車予約サービス」の機能を拡大・強化。
- 3月12日[72]
- 3月13日:観光特急「指宿のたまて箱」運転開始[注釈 12]。
- 6月4日:観光特急「あそぼーい!」運転開始。
- 10月8日:観光特急「A列車で行こう」運転開始。
- 10月14日:ブルネル賞の中でも最も優れた企業・団体に特別に贈られるJury Prize(審査員賞)を日本の企業として初めて受賞[74]。
- 時期不明:新幹線鉄道事業部を廃止し、鉄道事業本部新幹線部に改組
- 2012年(平成24年)12月1日:SUGOCA利用可能エリアが、熊本・大分の両県(現行の福岡・佐賀エリアの拡大分)、ならびに長崎・鹿児島の両県(それぞれが独立エリア)に拡大[75][注釈 13]。
- 2013年(平成25年)
- 3月23日:交通系ICカード全国相互利用が開始され、SUGOCAがPASMOなどとも相互利用可能に。
- 10月15日:九州を一周する豪華寝台列車「ななつ星 in 九州」の運行開始[77]。
- 時期不明:佐世保鉄道事業部を廃止。
- 2014年(平成26年)
- 6月21日:指宿枕崎線特急「指宿のたまて箱」脱線事故が発生。
- 6月27日:社長に青柳俊彦、会長に唐池恒二が就任。
- 9月30日:特急「にちりん」「にちりんシーガイア」「きりしま」における車内販売を終了。
- 2015年(平成27年)
- 2016年(平成28年)
- 1月27日:大分県日田市の第三セクター「おおやま夢工房」を買収、子会社化[80]。
- 3月26日:特急「くまがわ」と「川内エクスプレス」を廃止。
- 4月1日:旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律(改正JR会社法、2015年(平成27年)6月3日成立、同年6月10日公布)が施行されたためJR会社法の適用対象から除外され、純粋民間会社(非特殊会社)化。
- 4月14日:平成28年熊本地震の前震が発生。九州新幹線が脱線するなどの被害が出る[81]。
- 4月16日:14日の地震の本震が発生。豊肥本線で脱線や大規模な土砂崩れが発生するなど被害が拡大する[82]。
- 10月19日:筑豊本線若松駅 - 折尾駅間(若松線)で架線式蓄電池電車BEC819系「DENCHA」が営業運転開始[83]。
- 10月25日:東京証券取引所に上場[84]。
- 10月26日:福岡証券取引所に上場[84]。
- 12月22日:一般向けリアルタイム列車位置情報システム「どれどれ」提供開始[85]。
- 2017年(平成29年)
- 3月4日:観光特急「かわせみ やませみ」運転開始[86]。一部の特急「にちりん」「ひゅうが」で、ワンマン運転を実施[87]。
- 3月31日:沖縄支店閉鎖
- 5月16日:インターネット予約システムのコンビニエンスストア支払い等が開始。
- 7月5日:九州北部地方での豪雨災害により、久大本線の花月川橋梁流出など、久大本線・日田彦山線において大規模な線路被害を受ける[88]。
- 7月7日:インターネット列車予約向け「eレールポイント」、JQ CARD利用者向け「JQポイント」、SUGOCA利用者向け「SUGOCAポイント」 の各ポイントサービスを統合し、名称を「JRキューポ」に変更[89][90]。
- 7月31日:路線別利用状況を初公表[91]。昭和62年度および平成28年度の平均通過人員(人/日)、平成28年度の旅客運輸収入(百万円/年)を公表したほか、駅別乗車人数を大幅に拡張して公表した[92]。
- 9月17日:台風18号により、日豊本線・豊肥本線で土砂崩れ等による大規模な線路被害を受ける[93]。
- 9月18日:筑豊本線直方駅構内の直方車両センターで入換中の車両が車止めに衝突、脱線して上り本線を支障。その後、営業列車が列車防護取り扱い前に支障した区間を走行した重大インシデントが発生[94]。
- 10月2日:キャタピラー九州の株式分割により、分割された(新生)キャタピラー九州の全株式を取得して子会社化[95]。
- 11月21日:在来線で初となるホームドアを筑肥線・九大学研都市駅に設置[96]。
- 2018年(平成30年)
- 3月17日:ダイヤ改正により、会社発足以来で最大規模となる1日当たり117本の運行削減[97]。
- 7月1日:子会社を整理合併し、JR九州エンジニアリングおよびJR九州サービスサポート設立。
- 9月30日:北部九州エリアの在来線157駅に駅ナンバリングを順次導入[98]。
- 2019年(平成31年・令和元年)
- 1月31日:短文投稿サイト「Twitter」で列車運行情報の配信を開始[99]。
- 2月1日:九大学研都市駅で実験運用していた軽量ホームドアを本格運用開始。2020年度を目処に筑肥線下山門駅 - 筑前前原駅間で導入[100]。
- 3月15日:九州新幹線(博多駅 - 鹿児島中央駅間)の一部列車で行っていた車内販売を終了[101]。
- 4月1日:駅ビル事業・ホテル事業の子会社を整理し、グループ初の中間持株会社としてJR九州駅ビルホールディングス、JR九州ホテルズアンドリゾーツホールディングスを設立。
- 10月1日:子会社のJR九州フィナンシャルマネジメントを会社分割して、リース・割賦事業以外の事業を同年7月18日設立のJR九州ビジネスパートナーズに継承させた上で、JR九州フィナンシャルマネジメントの株式を九州フィナンシャルグループ傘下の肥後銀行へ譲渡[102]。JR九州フィナンシャルマネジメントはJR九州FGリースに社名変更[102]。
- 10月以降:北部九州のみで行われていたラインカラーを全路線に導入。
- 11月28日:西日本鉄道とトヨタ自動車が共同で実証実験を行っていたMaaSシステム「my route」の本格運用開始と同時に参画[103]。
- 12月16日:佐賀県で水産品加工業・サービス業を経営する萬坊を第三者割当増資引受により子会社化[104]。
- 12月28日:香椎線 西戸崎駅 - 香椎駅間での自動運転列車の試験走行を報道各社に初公開[105]。
- 2020年(令和2年)
- 3月8日・14日:新型コロナウイルス感染症対策として、305系・BEC819系・YC1系の「スマートドア」(半自動ドア)の運用を中止[106]。
- 3月14日:大村線でディーゼルエレクトリック式ハイブリッド車 YC1系が営業運転開始[107]。
- 3月16日・3月20日 - 6月28日:新型コロナウイルス感染症による利用客減少に伴い、九州新幹線・在来線特急列車・快速列車・普通列車の運休・運転区間変更を実施[108]。
- 4月1日
- 5月2日 - 5月6日:前述の新型コロナウイルス感染症対策として、在来線特急を全て運休[111][112]。
- 5月28日:九州旅客鉄道が所有していたJR九州ドラッグイレブンの株式の一部(総発行数の51%)をツルハホールディングスに譲渡しツルハホールディングスの連結子会社となる[113]。九州旅客鉄道から見て持分法適用関連会社となる。
- 8月8日:熊本地震で被災した豊肥本線が復旧。特急「あそ」が名称復活[114]。
- 10月14日:LINE Fukuokaを発起人に、当社を含む9社(西日本鉄道、嘉穂無線ホールディングス、西部ガス、西日本シティ銀行、福岡銀行、福岡国際空港、福岡地所)とオブザーバーの福岡市で「Fukuoka Smart City Community」を発足[115]。
- 10月16日:観光特急「36ぷらす3」運転開始[38]。
- 2021年(令和3年)
- 3月13日:ダイヤ改正。このダイヤ改正から冊子型の『ポケット時刻表』の作製を廃止[116]。
- 3月31日:JR九州ホテルズアンドリゾーツホールディングスが事業終了・清算[117]。
- 4月1日:
- 4月5日:九州の中小企業などに投資する50億円規模のファンド「JR九州企業投資」をJWグループと共同で設立することを発表[118]。
- 8月10日:綱屋の事業譲受を受けるために、子会社「ヌルボン」を設立[119]。
- 10月1日:綱屋の「焼肉ヌルボン」を始めとする飲食店事業および、ロイヤルフーズの精肉・ 食材卸販売事業の事業譲受を完了し、ヌルボンの事業運営を開始[119]。
- 12月7日:JR九州プライベートリート投資法人を設立。
- 2022年(令和4年)
- 3月21日:特急「はやとの風」運転終了。
- 3月31日:長崎、熊本、大分、鹿児島の各鉄道事業部、宮崎総合鉄道事業部、吉松運輸センターを廃止。
- 4月1日
- 6月20日:西九州新幹線の現業機関を設置。
- 7月22日:JRグループでは初となる、運賃精算に「Visaのタッチ決済」を導入する実証実験を開始。当初2023年3月31日までの予定で、対象となる駅は鹿児島本線の博多駅・吉塚駅・箱崎駅・千早駅・香椎駅[122]。
- 9月23日:西九州新幹線(武雄温泉駅 - 長崎駅間)開業[66]。長崎本線の一部(江北駅 - 諫早駅間)を佐賀・長崎鉄道管理センターとの上下分離方式に移行(同区間の第一種鉄道事業を廃止し、第二種鉄道事業者となる)。在来線特急「かもめ」を廃止し、特急「リレーかもめ」「かささぎ」「ふたつ星4047」運転開始。
- 10月16日:JR九州リージョナルデザイン設立。
- 2023年(令和5年)
- 1月23日:2023年秋開業予定の「嬉野八十八(やどや)」及び2024年初冬開業予定の「長崎マリオットホテル」の運営管理を行う子会社・JR九州ホテルマネジメントを設立[123]
- 3月24日:クレジットカードタッチ決済実証実験を2024年3月31日まで延長する旨を発表[124]。
- 5月1日:トランドールを新旧分離し、事業を譲受する新設子会社の全株式をタカキベーカリーに譲渡[125]。残余部分をJR九州トランドールに改称。
- 5月31日:JR九州の所有するドラッグイレブン全株式(議決権割合の49%)がツルハホールディングスに譲渡。ツルハドラッグの完全子会社となるとともに、JR九州の持分法適用関連会社から離脱[126]。
- 7月3日
- JR九州の建設セグメント5社の共同株式移転により、中間持株会社「JR九州建設グループホールディングス」を設立し、5社をその子会社とする[127]。
- 「博多ステーションビル」の株式取得により、同社を持分法適用会社化[128]。
- 7月31日:JR九州トランドールを事業終了・清算。
- 10月1日:JR九州サービスサポートによる駅業務受託を終了し、駅業務を本社に移管[129]。
- 10月2日:JR九州本体とJR九州保険コンサルティング(2023 年4月3日設立)で会社分割(簡易吸収)を実施し、JR九州本体の保険代理店業をJR九州保険コンサルティングに移管、同日より同社の事業を開始[130]。
- 10月26日:事業用車として、キハ220形気動車を改造したBE220形気動車「BIG EYE」の開発を発表。
- 2024年(令和6年)
- 2025年(令和7年)
- 3月15日:特急「あそ」廃止[133]。
- 4月1日:JR九州サービスサポートを存続会社にJR九州リネンを吸収合併。
今後の予定
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歴代社長
路線
現有路線
鉄道
- 山陽・九州新幹線は山陽新幹線(JR西日本)との総称。
- 福北ゆたか線は鹿児島本線黒崎駅 - 折尾駅間および吉塚駅 - 博多駅間、篠栗線全線、筑豊本線折尾駅 - 桂川駅間の総称。
- えびの高原線は肥薩線八代駅 - 吉松駅間と吉都線全線の総称。
BRT
廃止路線
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ダイヤ
→詳細は「JRダイヤ改正」を参照
ダイヤ改正については3月に実施することが多く、他のJR各社に合わせて実施される。
列車
JR九州発足以降に同社の路線で運行されている、もしくはかつて運行されていた愛称付きの列車を挙げる(2025年3月15日改正時点。廃止列車は廃止時点)。種別が変更された列車は変更後のもので記載し、他社の車両による運行のものはその会社名も記載する。詳細は各列車の記事を参照。
現行列車
新幹線
在来線
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車両
要約
視点
→「JR九州の車両形式」も参照
特徴
JR九州の車両のデザインは、鮮やかな色彩を用い、社名英称・列車愛称・形式称号などをヘルベチカによるレタリングに統一した塗装と、快適さを主眼においた内装を持っている。これらは同社のデザイン顧問に就任した水戸岡鋭治(ドーンデザイン研究所)が手掛けたものである。建築デザイナーとしてホテルや公共施設のデザインを手がけていた水戸岡は、1988年のキハ58系「アクアエクスプレス」からJR九州の車両デザインに参加する[136]。効率と採算重視というそれまでの鉄道車両の常識の対極をいくとも言える「居住空間としての客席」との考え方によるデザイン[137] により、1992年の787系「つばめ」は、そのデザインと優れた内装によって、ブルーリボン賞・グッドデザイン商品(現・グッドデザイン賞)といった日本国内の賞のみならず、日本国外からもブルネル賞を受賞している。以降も水戸岡は883系「ソニック」・885系「かもめ」そして新幹線800系「つばめ」などの特急用にとどまらず、普通列車用まで含めた新車両や、国鉄から継承した車両のリニューアルでもデザインを手がけている。D&S列車(観光列車)に使用されている車両の大半は国鉄から継承した車両の内外装を水戸岡のデザインを基に改造した車両であり、特に「はやとの風」「指宿のたまて箱」「かわせみ やませみ」などの列車には一般形のキハ40系気動車を改造した車両が特急列車として使用されている。
車両のメーカーに関しては、電車では発足当初は日立製作所と近畿車輛の2社に集約されていたが、1999年以降の新系列車両は新幹線N700系8000番台の一部を除き、日立製作所のみでの製造となっている。また1999年以降の日立製作所製造の在来線用電車は「A-train」を採用している。一方、気動車では液体式気動車は新潟鐵工所製が多いが、一部に富士重工業と日本車輌製造で製造された車両も導入している。ただし、2011年3月の九州新幹線全線開業に伴い投入されたN700系8000番台の一部、2019年から新規製造されたYC1系[注釈 15] に川崎重工業車両カンパニー製の車両も存在する。なお、一部の形式については小倉工場での自社製造(ノックダウン製造含む)車両が含まれる。
JR旅客鉄道6社の中で唯一、これまで2階建車両を保有したことがない(ハイデッカー客室構造の車両は保有する)。
自社車両の他社乗り入れについては、在来線については福岡市地下鉄空港線に乗り入れるのみである。かつては寝台特急の14系・24系客車が東海道・山陽本線に乗り入れていた。またかつては421系・423系・415系交直流近郊形電車がJR西日本の山陽本線(山口県内)・宇部線に乗り入れていたが現在では下関駅より東側には入らなくなっている。ななつ星 in 九州や36ぷらす3といった定期運行を行わない列車は、肥薩おれんじ鉄道線にも乗り入れる。新幹線はJR西日本管内の新大阪駅 - 博多駅間に乗り入れており、JR東海の管轄する区間には入らないが、東端の新大阪駅はJR東海の管轄で、回送列車として鳥飼車両基地まで走行している。自社エリア以外の都道府県では、新幹線が山口県、広島県、岡山県、兵庫県、大阪府に、在来線が山口県のみに乗り入れている。JR旅客6社で自社車両が乗り入れる自社エリア以外の都道府県の数はJR四国、JR東日本に次いで少ない。
- JR九州の車両デザインの方向性を決めた「アクアエクスプレス」
- 国内外から複数の賞を受賞した、特急「つばめ」用787系
特急車両
特急車両に関しては、発足当初は、JR他社と同様に485系など国鉄から引き継いだ車両の座席交換などの改良工事を進めていった。1988年にはJRグループ初の新系列車両である783系を導入した。以降は、水戸岡のデザインによる個性的な車両やデザイン面を重視した列車を相次いで開発し、「アクアエクスプレス」を皮切りに、787系、883系、885系などの新系列特急車を多く導入している。
九州新幹線の全線開業以前は比較的車両によって使用される列車が固定されていたこともあり、外装に列車名をロゴとして表記する車両も多く見られた。このため運用の変更が起こると、885系電車では、「かもめ」編成の「ソニック」と「ソニック」編成の「かもめ」が博多駅のホームに並んだり、稀ではあるが783系電車において「ハウステンボス」編成の「みどり」と「みどり」編成の「ハウステンボス」が併結するなどの事態が発生した。787系は、九州新幹線の全線開業以降「ハウステンボス」「ソニック」以外のJR九州管内の全ての在来線電車特急に充当されるようになった。885系でも、「かもめ」編成と「ソニック」編成が事実上の共通運用になっていたことから、この2形式は共通運用を前提とした「AROUND THE KYUSHU」ロゴへの変更が行われた。
気動車特急についてもキハ185系気動車において「あそ・ゆふ」共通塗装、「九州横断特急」塗装が存在する。キハ185系は車両数が少ないうえ、増解結や編成組み換えをしばしば行うので「あそ・ゆふ」塗装と「九州横断特急」塗装が逆の列車名の列車に充当されたり、両種類の塗装の列車が混結されることもあった。現在はキハ185系においても共通運用を前提とした「AROUND THE KYUSHU」ロゴへの変更が行われつつある。なお、「A列車で行こう」用キハ185系については独立して運用されている。
前述の観光列車については「指宿のたまて箱」と、「はやとの風」には、共通の予備車が1両、「いさぶろう・しんぺい」には、増結用の予備車が1両ある。しかし、その他の列車には予備車両がない。このため、「海幸山幸」や、「あそぼーい!」などは、運転日を週末などに限定している。「かわせみ やませみ」など、毎日運転する列車では、専用車両が検査の際には別の列車の車両を予備車として充当することがある。そして、「ゆふいんの森」のように列車自体は運休して同じダイヤで特急「ゆふ」を替わりに運行するような措置が取られている。
- JRグループ初の新系列車両となった783系
譲受車両
他鉄道事業者からの購入車両としては、1992年には久大本線の急行「由布」を特急「ゆふ」に、豊肥本線の急行「火の山」を特急「あそ」にそれぞれ格上げするために、JR四国からキハ185系を購入して充当した。2005年の台風14号の被害から廃線となった高千穂鉄道からTR-400形を購入し、これを日南線向け観光特急「海幸山幸」用に改造した。2015年には四国で余剰となったキハ47形を譲り受けスイーツトレイン「或る列車」に改造するなどの事例もある。特急や観光列車用以外では交直両用電車の更新のために、JR東日本から415系500・1500番台を購入している。
このほか豊肥本線電化に際し、熊本県等と共同設立した第三セクター「豊肥本線高速鉄道保有株式会社」が所有し、JR九州に貸与されていた815系電車4編成8両を2015年度に同社から購入した[138]。これは従来からJR九州の路線で使用していた車両の所有者の変更のみであり、他鉄道事業者からの転入ではない。
- 特急用にJR四国から購入したキハ185系
普通列車・快速列車用
近郊形電車については811系を皮切りに813系・815系・817系・821系といった新形式車両を北部九州を中心に積極的に投入している。817系は南九州エリアにも投入され、国鉄型電車の置き換えを進め、2022年9月に415系鋼製車の置き換えが完了した[139]。一方、門司駅 - 下関駅間で運用可能な交直両用電車は、分割民営化後は1両も造られていない。交直両用電車の更新については、JR東日本からE531系の投入で余剰となった415系500・1500番台を購入する形で行っている。一般型気動車については、キハ200系・キハ125形の2形式が投入されたほか、キハ40系をはじめとする気動車置き換えを見据えた交流蓄電池電車としてBEC819系、ハイブリッドディーゼル車両としてYC1系を開発している。
座席の種類別で見ると、JR九州発足後に開発された普通列車用の電車については、かつては815系を除いて転換クロスシートが採用されることが多かった。一方で、近年福岡都市圏向けに投入された303系、305系、813系500番台、817系2000番台・3000番台、821系などの電車ではロングシートも積極的に採用している上、既存の811系や817系でも転換クロスシートからの改造車が増えている。特に2010年代以降は転換クロスシートの車両の新製はなくなった。
2016年に、JR化後に製造された811系の改造に着手。駆動装置は最新鋭のものに更新し、転換クロスシートはロングシートに改めるなど、既存車両の延命化を見据えた大規模なリニューアルが行われた。改造車の第1号は2017年4月から営業運転を開始した。以後2024年頃を目途に811系全27編成の改造を行う予定[140]。他の形式ではトイレの設置を進めており、近年では103系1500番台、303系の全編成、キハ125形の全車に、バリアフリー対応トイレが設置された。キハ31形の運用終了により、全列車にトイレが設置された。
2021年以降、813系の一部車両において乗降口付近の座席を撤去して定員を増加させる改造が行われている。改造された際、それぞれ改造元が200番台と1100番台の車両は2200番台と3100番台に改番されている[141]。
- 普通・快速列車用の車両群(左から415系2本・811系・813系)
ジョイフルトレイン
発足当初は団体用のジョイフルトレインも保有していたが、団体用については1994年までに全廃され、以後は保有していない。団体専用列車には一般の特急形車両や、D&S列車(観光列車)用車両を使用しており、結果的には、ジョイフルトレインと同じような対応が可能となっている。
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現業機関
車両基地
支社別の車両基地設置状況は、以下のとおりである。漢字1文字の略号は機関車にのみ付される。
車両工場
かつては鹿児島車両センター構内に鹿児島総合車両所 「KG」 が設置されており、鹿児島支社所属の在来線および、九州新幹線部分開業時の新幹線車両の検査などを行っていたが、2011年に工場機能を廃止した。廃止後は主な検査を小倉総合車両所に移管、鹿児島車両センター・宮崎車両センターに一部検査機能が移管された。工場機能を担当する職員のほとんどは、熊本総合車両所に転勤となった。
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社歌
社歌は『浪漫鉄道』で、ハイ・ファイ・セットが歌っている。
制服
要約
視点
初代(民営化 - 2017年3月)
国鉄から民営化されてJR九州発足以来デザインにほとんど変更は無く、駅社員、乗務員(運転士、車掌)とも共通の制服である。冬服は紺色のスーツ型で襟元にはコーポレートカラーの赤色のラインが入る。ネクタイは赤をベースに黒や白のラインが入ったものとなっている。
駅長、新幹線車掌、在来線優等列車車掌など管理者クラスの社員は濃い紺色でダブルタイプとなる。ネクタイは紅と金色のストライプでインナーシャツは個人のものを使用する。制帽はJR他社と異なりドゴール帽で、正面には旧国鉄のシンボルマーク「動輪」にJRマークが入ったものに、赤色のラインが入った帽子を採用している。
なお、乗務員は上着の左肩には月桂冠と列車をモチーフにしたエンブレムを面ファスナー止めで着用する。エンブレムの上下の列車部分には「運転士/DRIVER」(白い刺繍)、「車掌/CONDUCTOR」(赤い刺繍)などと標記されている。このエンブレムは在来線の乗務員と新幹線の乗務員とでデザインが異なり、新幹線の乗務員のエンブレムは下部に金色の刺繍が入っており「新幹線 運転士」「新幹線 車掌」と標記されている。このほか、指令員(青い刺繍)などがエンブレムを佩用する。
女性用制服は営業関係社員と運転関係社員とでは異なる。営業関係社員は左肩元に「KYUSYU RAILWAY COMPANY」のロゴが入った黒のスーツタイプの制服にスカーフを巻く。制帽はない。この制服にはパンツタイプ、スカートタイプが存在する。運転関係社員は前述の男性用制服と同じ紺色の制服を着用する。制帽に関しては、これまで男性社員同様ドゴール帽であったが、新幹線駅および博多駅・小倉駅在来線の輸送係を除き、2010年6月ごろから変更され、JR他社同様ハットタイプのものとなった。
一方、夏服は冬服よりは薄い紺色のズボンに男性はチェック柄の女性は水色の半袖のワイシャツを着用する。上着は省略する。駅長、車掌区長、新幹線車掌、在来線優等列車車掌など管理者クラスの社員は灰色で襟元に赤色のラインが入ったダブルのスーツタイプの制服を着用する。勿論、制帽も灰色のドゴール帽である。女性の管理者クラスの社員も同じものを着用する。女性の営業関係社員は上述の冬の制服の上着を省略し、代わりにインナーのベストを着用する。
客室乗務員の制服も存在しており、「ハイパーレディ」や「つばめレディ」用等が設定されていた。その後、つばめレディをベースとした共通デザインのものが導入されたものの、「TSUBAME」ロゴの入った「つばめレディ」用と混在した状態となっていた。
厳冬期に乗務員・駅員が着用するジャンパーは、国鉄を踏襲するベージュ色の厚いガウンジャケット(肩にエンブレムを取り付けられるほか、胸にはJRロゴのエンブレムを取り付けできる。)が使用されていたが、2011年から黒色で「AROUND THE KYUSHU」「KYUSHU RAILWAY COMPANY」ロゴが入り、ラインなど白い部分には反射材を採用した、水戸岡鋭治のデザインによるスッキリとしたブルゾンに更新された。
2代目(現行:2017年4月 - )
2017年度から制服のデザインが、ロウタスインターナショナルのクリエイティブディレクターである嶋﨑隆一郎デザインによるものに変更された[143][144]。水戸岡はトータルアドバイザーを引き続き担当し[144]、客室乗務員制服は従来のものに生地やポケットなど一部変更が加えられた[143]。
同一コンセプトのもと、職域ごとに異なった制服が男女ごとに設定されている。冬服・合服はジャケット・ズボンが紺色から黒となり、胸には「つばめ」のエンブレム、肩に英名の社名が入っている。帽子は従来を踏襲し、男性はドゴール帽、女性はハットタイプとなった。夏服は青のカッターシャツを着用するが、クールビズに対応してノーネクタイとなった。
職域ごとの制服の違いとして、冬服・合服には「ダブルジャケット」と「シングルジャケット」が職域によって使い分けされている。「ダブルジャケット」は駅長、副駅長、新幹線車掌、特急列車車掌が着用する。ダブルジャケットは帽子に赤地のライン、ジャケットの裾・襟の縁取り、およびズボンのサイドラインに金色を配している。「シングルジャケット」は駅員、運転士、在来線普通・快速列車の車掌、ホーム輸送係等が着用する。シングルジャケットには前述の縁取りやラインは省略している。乗務員を除く駅員、旅行支店勤務の女性職員には「女性接客用制服」が着用できる。これは、シングルジャケットおよび夏服をベースにしているが、冬服・合服ではネクタイの代わりにスカーフを、夏服ではカッターシャツの上からベストを着用することができる。共通して、ズボンの代わりにスカートを着用する。
初代同様に乗務員等では面ファスナー止めのエンブレムを左肩に取り付ける。従来のデザインから大きく変わり、黒地に金文字の英社名・役職名(和英ともに)を並べたシンプルで小さいものになった。在来線乗務員・指令員では金文字単色のものを使用する。
客室乗務員の制服は従来のものをマイナーチェンジし、専用制服を除きデザインが統一された。マイナーチェンジながら、生地の改良、機能性の向上により「これから先も通じる制服」としている。
技術系制服も更新され、青ベースの制服から灰色ベースの制服に変更となった。
その他の制服
「SL人吉」の機関士と機関助士は国鉄時代のものを復刻させた制服を、車掌はレトロ調の制服を、観光列車「ゆふいんの森」「あそぼーい!」号の車掌はホテルの支配人をイメージしたオリジナルの制服を着用する(博多車掌区、門司車掌区、大分車掌センター等の車掌が着用する)。通常の制服と異なり黒のダブルの制服で胸元にそれぞれ「ゆふいんの森」「あそぼーい!」号オリジナルのロゴが入ったピンバッジを付けている。制帽は省略されている。
門司港駅では男性駅員・駅長の制服も他の駅とは異なっており、門司港レトロと調和されたデザインの制服となっている。同様のコンセプトで、由布院駅でも駅員・駅長の制服が独自デザインとなっている。
客室乗務員、「ななつ星in九州」の全乗務員のデザインは車両などのデザインも手掛けているドーンデザイン研究所の水戸岡鋭治によるものであり、それぞれ冬服・夏服もある。
ICカード乗車券
→詳細は「SUGOCA」を参照
2009年3月1日から、独自のICカード乗車券「SUGOCA」(スゴカ)のサービスを福岡県内の都市圏と佐賀県の一部を中心とした148駅で開始し[145]、2012年12月1日から、既存エリアが熊本、大分の各都市圏まで拡大、長崎、鹿児島の各都市圏を中心に新規エリアが開設された。さらに2015年11月14日に宮崎市に新規エリアが開設されたことで九州全県の主な都市圏での利用が可能となった。2015年11月14日時点では、JR九州全566駅のおよそ半分にあたる284駅で利用が可能である。
発行するのは、プリペイドタイプのIC乗車券(無記名式・記名式)と、それに定期乗車券の機能を一体化させたIC定期券の2種類で、発売の際、デポジット料金として500円を徴収する。積み増せるチャージ上限は20,000円。
開始当初から電子マネー機能を搭載しており、駅売店などで利用できる。ポイントシステムは2010年2月1日に導入され、西日本鉄道(西鉄)が導入しているnimocaにあるクレジット兼用型についても、グループ企業や系列の商業施設「アミュプラザ」などが独自に導入していたクレジットカードを統合する形で、同年3月に「JQ CARD」(三菱UFJニコスもしくはクレディセゾンと提携)の発行を開始した。
相互利用の拡大も進められている。2010年3月13日からは、nimocaおよび福岡市交通局が導入しているはやかけん、JR東日本のSuicaを含めた、4社局のICカード乗車券の相互利用を開始した。2011年3月5日には、JR西日本のICOCAおよびJR東海のTOICAと相互利用を開始し[71]、2013年3月23日にはJR北海道のKitaca、関東私鉄・バス事業者のPASMO、中京圏私鉄・バス事業者のmanaca、近畿圏私鉄・バス事業者のPiTaPaとの相互利用(PiTaPaは交通利用のみ、他は交通利用と電子マネーサービス)を開始している。
運賃
要約
視点
大人普通旅客運賃(小児半額・10円未満の端数切り下げ)。2025年(令和7年)4月1日改定[146]。
- 幹線と地方交通線を連続して利用する場合、幹線の営業キロと地方交通線の擬制キロを合計した運賃計算キロにより運賃を計算する。
- 宮崎空港線田吉駅 - 宮崎空港駅間は130円の加算運賃を適用する。
- 特定都区市内である北九州市内にある駅と、小倉駅から片道の営業キロが200kmを超える駅との相互間の片道普通旅客運賃は、小倉駅を起点または終点とした営業キロまたは運賃計算キロによって計算する。
- 特定都区市内である福岡市内にある駅と、博多駅から片道の営業キロが200kmを超える駅との相互間の片道普通旅客運賃は、博多駅を起点または終点とした営業キロまたは運賃計算キロによって計算する。ただし、筑肥線は含まない。
- 401km以上の運賃は公式サイト(外部リンク)参照のこと。
- 地方交通線のみ利用する場合、擬制キロと営業キロにより特定運賃が適用される。
- 幹線と地方交通線を連続して利用する場合、運賃計算キロと営業キロにより特定運賃が適用される。
- 本州3社(JR東日本・JR東海・JR西日本)と通しで乗る際は本州3社の幹線運賃を適用するが、境界駅(在来線は下関駅、新幹線は小倉駅または博多駅)からの営業キロに応じて下表の加算額を加える。
入場料金
200円(小児は100円[147])
- ただし、小倉駅および博多駅については、150円(小児は70円[147])。
社内乗車人員上位20駅
要約
視点
2020年度は 公式サイト より。それ以外は 福岡県統計年鑑、鹿児島市統計書、大分県統計年鑑、熊本市統計書、佐賀県統計年鑑、長崎県統計年鑑、公式サイトアーカイブ(2015年度)、大野城市公式サイト より。
は、右欄の乗車人員と比較して増(
)、減(
)を表す。
参考:宮崎駅 3,762人(44位) 宮崎県内の駅として第1位。
取扱収入上位10駅
2017年度の1日平均の運輸取扱収入額は以下のとおり[10]。
参考:宮崎駅 571万5千円(12位)
路線別利用状況
2017年7月31日に、初めて路線別の利用状況を公表し、昭和62年度および平成28年度の平均通過人員(人/日)、平成28年度の旅客運輸収入(百万円/年)を公表した[92]。社長の青柳俊彦は記者会見で「輸送密度が少ないところを廃止するために出したわけではない。鉄道ネットワークを維持するために今後も努力していく」と述べた一方で「(自治体が線路設備を取得しJRが運行する)上下分離などがこの先、発生するかもしれない。九州の鉄道の状況を今のうちに正しく認識してもらいたい」といい、今回のデータも参考に、自治体や住民と鉄道のあり方を巡る議論を活発にする意向を示した[91]。
データは非常に膨大なため、各線区の記事を参照するか、出典を参照されたい[92]。
グループ会社
要約
視点
JR九州本体以外にグループ企業が43社ある(2025年4月1日時点)[5]。タイ王国にも法人を設立している[5][148]。2012年までに社名の「ジェイアール九州」を「JR九州」に揃える形で変更され、JR九州が付かない社名でも社名変更の際に「JR九州」が追加された企業もいくつか存在する。

過去のグループ会社
- ドラッグイレブン - ドラッグストア「ドラッグイレブン」を経営。2020年5月28日にツルハホールディングス傘下となったが、引き続き持分法適用関連会社となっていた(2023年5月に除外)。2023年4月28日にツルハホールディングスへ全株式を譲渡し、同社の完全子会社となった[149]。
- トランドール - 製パン業およびベーカリー「トランドール」を経営。2023年5月1日付けで「トランドール」の新旧分離と、事業を譲受する新設子会社の全株式をJR九州からタカキベーカリーへ譲渡した[150][151][152]。旧会社は「JR九州トランドール」として存続し、2023年7月に清算[150]。
- JR九州ホテルズアンドリゾーツホールディングス - 2018年-2021年の間に存在したホテル部門の中間持株会社。
- JR九州ホテルズ - JR九州ホテル及び同ブラッサム、THE BLOSSOM(ザ・ブラッサム)ブランドを運営。旧称・ジェイアール九州都市開発。
- JR九州ハウステンボスホテル - ホテルオークラJRハウステンボスを運営。
- JR九州ステーションホテル小倉 - JR九州ステーションホテル小倉を運営。2019年4月1日に小倉ターミナルビルからホテル部門を分離。
- これらの3社はJR九州ホテルマネジメントを存続会社として2024年10月1日に合併して消滅した。
- 分鉄開発 - 大分県内の飲食店フランチャイズ、駅収受業務などを担当。2017年4月1日、JR九州フードサービスに合併し解散した。
- JR九州リネン - リネンサプライ業。JR九州サービスサポートに吸収合併。
労働組合
2024年3月31日現在、三つの労働組合がある[153]。括弧内は略称。
各労働組合と会社との間で労働協約を締結している。組合員数が最大なのは九州旅客鉄道労働組合である。
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イメージキャラクター
CM等で活躍。★印は地元・九州出身者。
- 酒井法子 ★
- 藤井フミヤ ★[注釈 16]
- PUFFY
- 黒木瞳 ★
- 佐藤弘道
- 小西真奈美 ★
- スザンヌ ★
- 九州新幹線「笑う。熊本・鹿児島」(2012年3月 - )
- AI ★ - 九州新幹線「鹿児島、沸いてます!」(2013年3月 - )
- 壇蜜 -「決めなきゃ、ダメ?大分VS鹿児島」(2014年8月 - )
- DREAMS COME TRUE - 「ドリカム新幹線」(2015年3月 - 2016年3月)[154]
- DAIGO - 「どっちがウィッシュ?長崎VS熊本」(2015年8月 - )[155]
- Kis-My-Ft2 - 「KISS MY NAGASAKI」(2016年10月 - )[156]
- HKT48 ★
- 沢村一樹 ★ - 「JRキューポ」「JR九州インターネット列車予約」(2018年3月 - 2020年2月)[159]
- 泉里香 - 「列車でいきなり 熊本ばケーション」(2017年7月1日(テレビCMは6月19日から) - )
- 奈緒 ★ - 「JRキューポ」「JR九州インターネット列車予約」(2020年3月 - 2022年)[160]
- 博多華丸・大吉 ★
- 「エクスプレス予約・スマートEX」「JR九州インターネット列車予約」(2022年6月 - )[161]
- 「西九州開店」(2022年8月 - )
- 「ごほうび福岡 ごほうび大分」(2023年3月 - )
- 「ネット予約でQRチケレス」(2024年9月 - )
提供番組
全てJR九州一社提供番組。2024年10月時点では放送されていない。
- 鉄道番組
- 味わいぶらり旅(RKB毎日放送、2004年4月 - 2012年3月)
- 列車に乗って(RKB毎日放送、2012年4月 - 2016年3月)
- のんびり走ろう! 〜九州・鉄道の旅〜(TVQ九州放送、2009年4月 - 2010年3月)
- 列車で行こう! 〜九州・鉄道の旅〜(TVQ九州放送、2010年4月 - 2011年9月)
フリーペーパー
東京支社で、手書きイラスト・文章を印刷した『鉄聞』(てつぶん)を2011年から毎月1ページ発行している。年に1度、加筆して冊子版にしており、電子書籍化もされている[162]。
テレビ番組
→提供番組などは「広告」節を参照
JR九州が取り上げられ、役員または従業員が出演した番組
- 日経スペシャル カンブリア宮殿 観光列車王国!JR九州 逆境をバネに挑む 新たな鉄客商売(2018年3月1日、テレビ東京)- 九州旅客鉄道 代表取締役会長 唐池恒二が出演[163]。
その他

- 2002年以降、管内にある全ての有人駅(業務委託駅を含む)で、全ての国民の祝日に、国旗(日章旗)を掲揚するようになった。[要出典]
- 2011年に社員有志により演舞団「JR九州櫻燕隊(おうえんたい)」が結成され、「YOSAKOIソーラン祭り」など全国各地のイベントに出演し受賞するなどPR活動を行なっている[164][165]。
- 2016年12月22日から一般向けリアルタイム列車位置情報システム「どれどれ」が一部を除く在来線全線で提供されている[85]。
- 2018年3月にJR東海・JR西日本が駅ナンバリングを導入し、唯一の駅ナンバリング未導入のJR旅客鉄道会社となっていたが、2018年9月30日から北部九州エリアの在来線157駅に順次導入することが発表された[98]。
- 2018年から、NPO団体や地元自治体、地方金融機関と協力して路線に附属する自社の遊休施設を宿泊・観光用にリニューアルして活用する施策を開始し、第1弾として肥薩線沿線の保線員詰め所や駅長官舎をレストランや宿泊施設に改造する[166]。
関連項目
- JR
- 九州の鉄道
- 九州の鉄道路線
- 日本の鉄道路線一覧
- 日本の鉄道事業者一覧
- 日本の鉄道
- 鉄道事業関連
- SUGOCA
- JR九州列車予約サービス
- エクセルパス
- 2枚きっぷ・4枚きっぷ
- ナイスゴーイングカード(若者向け鉄道割引制度)
- イベント・企画
- その他の関連事業等
- 関連企業
- ドーンデザイン研究所(水戸岡鋭治) - JR九州の車両や駅等のデザインを請け負っている。
- タツウラ - JR九州・JR西日本の客室乗務員や駅員等職員の制服の製作・納入を請け負っている。
- 車内放送における関連人物
脚注
外部リンク
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