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100メートル競走

陸上競技種目のひとつ ウィキペディアから

100メートル競走
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100メートル競走(ひゃくメートルきょうそう、英語: 100 metres, 100-metre dashフランス語: 100 mètres)は、100メートルをいかに短い時間で走るかを競う陸上競技で、短距離走に分類される。

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2012年ロンドンオリンピックの陸上競技、男子100m決勝のスタート場面

日本語では、百メートル走(ひゃくメートルそう)[1]100メートル走100m(ひゃくメートル)、100100米走 等々、さまざまな略語が用いられる。

概要

要約
視点
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2008年北京オリンピック の100メートル走決勝戦(2008年8月16日)

陸上競技場では、メインスタンド前に当競技用の直線セパレートレーンが設置されている。陸上競技の中で人気が高く、花形競技である。特に男子の世界記録保持者は「人類最速の男」、夏季オリンピックでの優勝者は「世界一速い男」の称号が与えられる[要出典](優勝と世界新記録樹立は異なる)。100mを10秒で走ると平均速度は秒速10m、すなわち時速36kmであるが、2008年5月31日に9秒72で当時の世界新記録を打ち立てたウサイン・ボルトが、100mでは人類で初めて公式に時速37km以上の平均速度で走った[† 1]。なお同じスプリント競走で、加速に必要な距離の比率が走行距離に対してより小さい200mでは、1996年マイケル・ジョンソンが19秒32を記録し、100mよりも先に平均時速37kmを超えている(時速37.27 km)。ただ2010年現在では、100mの世界記録における平均速度(時速37.59km)が200mの世界記録における平均速度(時速37.52km)を上回っている。

100mで必要とされる能力は最高速と、より早く最高速に到達する加速である。長年にわたって190cmを超えるような長身・大型の選手は大きな加速度を得にくいという点で不利であるとされてきた[要出典]が、21世紀に入ってからボルトやアサファ・パウエルら身長190cm台の選手が世界トップに名を連ねる時期があった。加速力の差で選手は前半逃げ切り型と後半追い込み型の2種類に大別されることが多い。

追い風により加速とトップスピードが向上し、一般に追い風1.0m/sで0.05秒から0.06秒の短縮が可能と言われる[2]。そのため、追い風2.0m/sを超える場合は公式記録とはならず追い風参考記録となる。当然のことながら、世界記録の殆どが追い風の状況下で出されている。 風速計測は50m地点のコース脇に設置した風速計で、スタート時点から10秒間計測する[† 2](詳細は陸上競技参照)。

また、高所の方が気圧が低いために空気抵抗が少なく、短距離競技には好記録が出るとされている。しかし、風速と異なり明確な基準はないため「高地記録」と記載されるだけで公式記録として残る(公式記録に「A」と記載される)。

世界的に男子はジャマイカアメリカ合衆国勢を中心としたアフリカ系アメリカ人選手がオリンピックや世界選手権で圧倒的に強く、欧州勢がそれを追う展開となっている。2020年東京オリンピックでは、父親がアフリカ系アメリカ人のマルセル・ジェイコブスが史上初めてイタリア選手として優勝した。2021年8月14日には、ケニアファーディナンド・オムルワが東アフリカ勢として初の9秒台をマークした。急速にスピード化が進んだ1980年代以降は黒人選手の独壇場といっても過言ではなく、非黒人選手は決勝進出はおろか準決勝進出も困難となっている。中でもアジアの選手の目立った活躍は、1932年ロサンゼルスオリンピックで6位入賞を果たした吉岡隆徳ぐらいであり、以降は2021年東京オリンピック蘇炳添アジア新記録の9秒83をマークして決勝進出を決めていて(6位)、2023年現在の決勝進出者はその二人のみとなる。2015年世界陸上北京大会において、蘇炳添世界選手権ではアジア初となる決勝進出の快挙を果たした(決勝は9位)。その後は日本サニブラウン・ハキーム2022年世界陸上オレゴン大会で決勝進出を果たし(7位)ている。これは女子部門でも例外ではなく、欧州勢がそれを追う展開となっている。男子ほどではないものの、非黒人選手が上位入賞するケースは稀である。アジアの選手の目立った活躍は、1928年5月20日の第15回日本陸上競技選手権大会で当時の世界記録(12秒2)を出した人見絹枝と、1968年メキシコシティーオリンピックで決勝に進出し7位に入る健闘を見せた紀政ぐらいである(当時、オリンピックの入賞は6位までだった)。

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世界記録

要約
視点

世界歴代10傑

  • 同タイムの場合は先に記録されたものを上に記載する。
  • 風速(メートル毎秒)は追い風を+で表記、向かい風を-で表記する。
  • タイム横にあるAの表記は、標高1000メートル以上の地点において記録された高地記録であることを意味する。
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  • ドーピング疑惑に伴い、マリオン・ジョーンズの2000年以降の記録は抹消されているが、1998年の公式記録は残っている。

歴代パフォーマンス10傑

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  • ドーピング疑惑に伴い、マリオン・ジョーンズの2000年以降の記録は抹消されているが、1998年の公式記録は残っている。

抹消された主な記録

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シーズン記録と世界記録の変遷

太字は樹立時の世界記録。

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決勝での着順別最高記録

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エリア記録

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アフリカ記録

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アジア記録

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ヨーロッパ記録

北中米カリブ記録

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南アメリカ記録

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オセアニア記録

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エイジ記録

要約
視点
  • 下記の記録の中で世界陸連が世界記録に公認しているのはU20記録だけである。
  • U20世界記録は樹立年の12月31日時点で年齢が20歳未満である選手のみが対象となる。
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U20世界記録

  • 樹立年の12月31日時点で年齢が20歳未満選手のみが対象となる。

歴代10傑

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  • 2001年8月4日、マーク・ルイス=フランシス(当時18歳)がエドモントン世界陸上2次予選で9秒97を記録したが[16]、風速計故障によるデータ不備で参考記録となり、世界ジュニア記録としても公認されなかった[17]
  • 2008年6月28日にジェフリー・デンプス(当時18歳)が全米選手権2次予選で10秒01を記録したが、ゼロコントロールテストが行われなかったのでジュニア世界記録として公認されていない[17][18]
  • 2013年4月29日に桐生祥秀(当時17歳)が織田記念予選で10秒01を記録したが、世界記録の条件となる風速計の設置がなく、ジュニア世界記録としては公認されなかった。

歴代パフォーマンス10傑

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ユース世界最高記録

※樹立年の12月31日時点で年齢が18歳未満であるユース選手のみが対象となる。

歴代10傑

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歴代パフォーマンス10傑

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マスターズ記録

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日本記録

要約
視点

日本歴代10傑


日本歴代パフォーマンス10傑

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学生歴代10傑

※サニブラウン・アブデル・ハキームは日本学連に登録しておらず、所属が国外で出した記録のため、公式の日本学生記録ではない。

U20日本歴代10傑

  • 樹立年の12月31日時点で年齢が20歳未満であるジュニア選手のみが対象となる。

高校歴代10傑

高校学年別歴代記録

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中学歴代10傑

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中学学年別歴代記録

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五輪・世界選手権における日本人入賞者

五輪・世界選手権における日本人男子入賞者

1932第10回オリンピック競技大会(ロサンゼルス)アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国吉岡隆徳6位10秒79
2022第18回世界陸上競技選手権大会(オレゴン)アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国サニブラウン・アブデル・ハキーム7位10秒06
2023第19回世界陸上競技選手権大会(ブダペスト) ハンガリーサニブラウン・アブデル・ハキーム6位10秒04

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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