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はぐれ刑事純情派
日本のテレビドラマ番組シリーズ、映画作品 ウィキペディアから
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『はぐれ刑事純情派』(はぐれけいじ じゅんじょうは)は、テレビ朝日・東映制作の刑事ドラマのシリーズ。1988年から2009年まで、計18シリーズ・444回(スペシャルも含む)が断続的に制作され、テレビ朝日系で毎週水曜21時00分 - 21時54分(JST)[注 1]に放送された。
シリーズ開始時のキャッチコピーは「刑事にも人情がある。犯人にも事情がある。」で、これ以外にも各シリーズや劇場版では異なるキャッチコピーが用いられることもある。
本項目ではテレビシリーズの他、その終了後に制作されたスペシャル版、1989年に東映系で公開された劇場版、そして1991年刊行の小説版についても、併せて詳述するものとする。
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概要
要約
視点
1987年に、テレビ朝日系列の水曜21時台に立ち上げられた刑事ドラマ枠であったが、最初の1年間に放送された『大都会25時』『ベイシティ刑事』の2作品がいずれも低調であったのを受け、その後番組たる本シリーズは刑事ドラマの原点に立ち返る形で、同系列で放映された必殺シリーズ(朝日放送(ABC)、松竹制作)で人気を博した藤田まことを主演に据え開始された。各シリーズとも原則として、前出の刑事ドラマ枠のうち、年度上半期の2クール(4月 - 9月)が放送期間に充てられており[注 2]、年度下半期の『さすらい刑事旅情編』や『はみだし刑事情熱系』などと交互に放送されるというサイクルが、シリーズ終了まで継続された。
本シリーズの開始当時は、『あぶない刑事』『あきれた刑事』(共に日本テレビ)、『君の瞳をタイホする!』(フジテレビ)などのいわゆる「トレンディ刑事ドラマ」の隆盛期であったが、本シリーズは後述の通りそれらの作品とは一線を画した作風で、15.5%の平均視聴率を記録。以降20年近くにも及ぶ長期シリーズとして定着を見るに至った。全シリーズでの最高視聴率は、1992年8月19日放送分(第5シリーズ第20話「過激なダイエット・盗撮された女子高生」)で記録した25.4%(ビデオリサーチ関東地区調べ)[注 3]。この好視聴率ぶりと長期化により、本シリーズは1990年代における藤田の代表作の一つとなったものの、同時にそれまで出演していた『必殺シリーズ』からの一時降板のきっかけの一つともなった。
特徴
各シリーズとも、東京都渋谷区近辺を管轄する[注 4]、警視庁山手中央警察署刑事課(強行犯係主任)の安浦吉之助刑事(通称やすさん[注 5])が、強い正義感と温かい心で、犯罪に苦しむ人たちのことを常に考えながら捜査に当たっていく姿が描かれる。シリーズ開始当時の刑事ドラマで主流とされていた、拳銃の携帯や発砲・格闘シーンは本シリーズでは殆ど見られず、概して「捜査を通じて、犯罪の裏にある人間の弱さ、愚かしさを的確に見抜く」様が描写される。また、安浦刑事の次女役として、当時14歳で子役出身の演技派として知名度を上げていた小川範子を起用し、血のつながりのない父と思春期の娘の葛藤や成長を描くホームドラマの要素も持たせた。東映の白倉伸一郎は、同じく東映制作の『特捜最前線』が脚本家や監督の個性を出していたのに対し、本シリーズは誰が担当しても定石を外れず見心地が保証されたシリーズであると評している[1]。
撮影体制は、1995年放送の第8シリーズまでフィルム撮影で、1話ごとにテレシネ版とフィルム版の完パケが存在し、前者は本放送およびBS朝日とテレ朝チャンネルの再放送で、後者は地方局と東映チャンネルの再放送でそれぞれ使われる。1996年放送の第9シリーズからはVTR撮影に移行し、2005年の年末スペシャル以降のスペシャル版4作はハイビジョン撮影とされた[注 6]。
主題歌は全シリーズとも一貫して堀内孝雄が歌唱を担当。堀内自身もテレビシリーズのうち8話分とスペシャル1話、および劇場版に出演しており、出張捜査に出た安浦を支援する地元所轄警察署の警察官(劇場版)や刑事(第6シリーズ第22話)のほか、過失致死の犯人(1999年スペシャル)など様々な役柄を演じた。
テレビシリーズ
全シリーズ共通の出演者としては主演の藤田に加え、横溝署長役の梅宮辰夫、川辺課長役の島田順司、片桐由美役の眞野あずさの4人で固定されており、これに安浦の娘役の松岡由美と小川範子が加わる。若手の刑事はおおむね数年で栄転により交代するが、第1シリーズに登場する新藤刑事役の木村一八は、放送期間中に引き起こした不祥事によりクリフハンガーの形で姿を消した(後の第10シリーズ最終回にてゲストとして再登場)。この他、第2シリーズに登場する浅野刑事役の吉田栄作や、第5シリーズに登場する中上刑事役の西島秀俊など、後年ブレイクする俳優も名を連ねた。14年目以降は殉職による退場というケースも増え、若手以外のメンバーも物語より去ることも珍しくはなくなった。また、シリーズが長期化するにつれて「登場人物が3シリーズごとにひとつ歳をとる」とする設定も追加された。
原則として、各シリーズとも一話完結のエピソード群によって構成されており[注 7]、山手中央署が捜査を手掛ける事件の容疑者・関係者や、安浦を中心とする刑事達の人間模様を描くのを基本とした。また、安浦家での娘たちとの応酬や、バー「さくら」でのママとの煮え切らない恋模様も、毎回の見どころとして盛り込まれている。
シリーズ初期にはハードボイルド路線も志向されていたものの、中期以降の人情路線へシフトする過程で犯人も裏社会の側から、主婦・サラリーマン・自営業主など市井の人物が増え、1990年代はじめのバブル崩壊以降の長引く不況、高齢化社会、ネット犯罪、引きこもりなど、実際の世情を反映したエピソードが多数を占めるようになっていった[注 8]。人物設定や劇伴などから、古今東西の名作洋画や邦画をオマージュしたと思われるエピソードもいくつか散見される[注 9]。各シリーズの初回・最終回(やその付近)、および正月の時期には、地方や海外を舞台としたスペシャル版が放送され、国内の場合はその土地ならではの第一次産業や宿泊・観光業の従事者が事件関係者であることが多く、温泉地の場合は若手刑事が長湯をして捜査や打ち合わせに遅刻し、先輩刑事に小言を言われる一幕が挿入されるのがお約束だった。シリーズ後期になると前述の通り、若手刑事の殉職などが通例のイベントとして取り上げられることも多くなっていった。
タイトル出しは、黒の背景に、振り返る安浦刑事(=藤田まこと)、題字、「はぐれ刑事、純情派!」という藤田自身の読み上げによるタイトルコール。次回予告も藤田の読み上げで行われたが、『特捜最前線』や『さすらい刑事旅情編』でも見られた、作中でのナレーターや出演者によるナレーションの挿入は原則として行われなかった。例外として、レギュラー放送の最終回となるファイナル(第18シリーズ)最終話は安浦刑事のモノローグで始まり、エンディングも「ふたりで竜馬をやろうじゃないか」のフルコーラスが流れる中、安浦が夜の渋谷(渋東シネタワー前)で道玄坂の喧噪を見つめながら歴代の部下や若手刑事を回想し、街の平和に思いを馳せるモノローグで物語を締めくくった。
シリーズ開始から18年を迎える2005年1月、テレビ朝日と東映がテレビシリーズを終了することを記者会見上にて発表し、同年4月から1クール作品として放送された「ファイナル」の終了をもって、テレビシリーズに一区切りが打たれた。テレビシリーズ終了までに放送されたエピソードは、スペシャル版も含めて計440回(通常回400回、スペシャル40回)にも上った。ファイナル最終回の放送日である2005年6月29日には、関東地区ローカルで15時から約2時間の特別番組『最終回直前スペシャル』も編成され、最終回のメイキングシーンや、藤田まことの進行で第1シリーズ第1話「密告者は美人靴みがき」と、歴代最高視聴率を獲得した第5シリーズ第20話「過激なダイエット・盗撮された女子高生」の2本がアンコール放送された。テレビシリーズの終了に際して、テレビ朝日の早河洋常務は「18年経ち(ドラマ設定)年齢的に限界を感じた」と説明。また主演の藤田も「家族構成に限界を感じていた」とコメントするとともに、70歳を超えて現職警察官を演じることへの限界と、娘役の松岡由美と小川範子がともに30歳を超えているにもかかわらず、父親と同居中というシチュエーションに限界が来たということを理由として挙げている。
シリーズ完結とその後の展開
テレビシリーズの終了後も、2005年から2009年までほぼ連年にわたって[注 10]年末にスペシャル版が計4作制作・放送され、2009年末に放送された最終回スペシャルをもって、20年あまりに及んだシリーズの歴史に終止符が打たれた。このスペシャル4作は、前述の通りテレビシリーズでは最後まで見送られたハイビジョン撮影も行われ、安浦刑事の長女エリの結婚から妊娠[注 11]、次女ユカの警察官拝命などエポックメイキングなエピソードも盛り込まれており、いずれも15 - 18%台の視聴率を獲得するに至った。
最終回スペシャル放送の翌々月となる2010年2月17日、主演の藤田まことが大動脈破裂のため76歳で死去。これを受けてテレビ朝日では追悼番組として、本シリーズのうち2007年スペシャル「帰ってきた安浦刑事!命を懸けた大捜査!!」を、BS朝日では2005年年末スペシャル「帰ってきた安浦刑事!そして…さよなら田崎刑事!」を2月20日に特別放送した。さらに21日には、2009年最終回スペシャル「さよなら安浦刑事!命を懸けた最後の大捜査!!」を日曜洋画劇場特別企画として、当初放送予定であった『交渉人』を一週順延する形で放送。視聴率は関東で15.8%、関西で20.5%を記録した。また、ドラマ内におけるゲストの北原(佐藤アツヒロ)に対する説得は、藤田自身の体験を反映させたアドリブであったことが、最終回スペシャルの監督を務めた岡屋龍一によって明らかにされた。翌年以降も、2011年2月12日には藤田の一周忌特別企画として、HDリマスターされた劇場版がBS朝日で放送[注 12]された。
本シリーズの完結後も、それ以前より地上波・BS・CSで行われていた再放送が頻繁に継続されている(詳細は再放送の節も参照)一方、映像ソフト化やネット配信については2025年現在、劇場版のDVDがリリースされているのみに留まっている。
その他
本番組は、アメリカ合衆国ハワイ州でも放送実績があり、その関係からハワイ州でも藤田まことの知名度は高い。現地には娘と孫が在住していたこともあり、頻繁にハワイ州を訪れていた藤田は当時のホノルル市長とも親交があった他、現地の日本国語ラジオ局への出演や、シルバー・センター訪問なども行っていた。[2]
後年制作された刑事ドラマの中には、本シリーズに対するオマージュを盛り込んだ作品も、以下の通り複数存在する。
- 『はぐれ刑事三世』:2020年10月15日に放送された、原田泰造主演の単発ドラマ。具体的な関連の明示こそないものの、主人公の浦安刑事のネーミングなどに本シリーズを意識した部分が複数見られる[3]。
- 『警視庁アウトサイダー』:2023年の1月クールに放送された木曜ドラマで、主人公の刑事・架川英児が、本シリーズの安浦刑事を尊敬しているという設定が盛り込まれている[4]。架川役の西島秀俊は、前述の通り本シリーズにもレギュラー出演の経験を持ち(同時に俳優としてのデビュー作でもある)、作中で安浦刑事からもらったとされるサイン色紙が登場した回では、Special Thanksとして「藤田まこと企画」の名がクレジットされている。
- 『警視庁・捜査一課長 』: 2024年4月16日放送分のスペシャル10において、渋谷で発生した殺人事件の捜査本部が設置される警察署として「山手中央署[注 13]」が登場し、番組タイトルにも本シリーズと類似した毛筆風フォントが用いられるなど、各所に本シリーズを意識した演出が散見された。
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登場人物
→詳細はそれぞれの役名を、他の登場人物は「はぐれ刑事純情派の登場人物」を参照
警視庁山手中央警察署
その他の人々
- 片桐由美
- 演 - 眞野あずさ
- 安浦刑事行きつけの高級バー「さくら」のママ。安浦の私生活での一番の理解者であり、安浦にとってかけがえのない女性。安浦の要請でエリやユカの相談相手にもよくなっており、彼女らにも母親候補として認められている。
- 島崎(結婚改姓前は安浦)エリ
- 演 - 松岡由美
- 昭和46年12月2日生まれの設定[5]。
- 安浦の長女で、安浦夫人の連れ子。父の出張捜査ではなぜかユカ共々必ず鉢合わせになる。
- 安浦ユカ
- 演 - 小川範子
- 昭和49年3月17日生まれの設定[6]。
- 安浦の次女で、安浦夫人の連れ子。オープニングでは、安浦の次に名前がクレジットされる準主役の扱いであり、主演エピソードも複数回ある[注 14]。後に警視庁巡査を拝命、最終回スペシャルでは父と同じ山手中央署に配属された。
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スタッフ
- 企画 - 白崎英介(テレビ朝日)
- 脚本 - 小木曾豊斗(85回)、石原武龍(67回)、石松愛弘(45回)、難波江由紀子(41回)、奥村俊雄(39回)、篠崎好(37回)、荻原美和子(23回)、大塚孝典(21回)、松本功(18回)、洞沢美恵子(17回) 他
- 音楽 - 甲斐正人
- 監督 - 吉川一義(106本)、天野利彦(87本)、岡屋龍一[注 15](62本)、村川透(40本)、鷹森立一(26本)、高畑隆史(25本)、道木広志(24本)、息邦夫(15本)、宮越澄(14本)、永野靖忠(11本)、伊与田一雄(同) 他
- 撮影 - 西山誠、森隆吉、藤本茂、内田正司、内田安夫、小野進、鈴木耕一、上田正治、池田健策、中川健一、原秀夫、横手丘二、緒方博、上赤寿一
- 編集 - 伊吹勝雄、成島一城、山口一喜、只野信也、川島章正、北澤良雄
- 制作協力 - 新演技座(1990年 - 1995年) → ライズアップ(1997年 - 1999年) → オフィス斉藤(2000年 - )※いずれも主演である藤田まことの所属事務所
- プロデューサー - 藤原英一、小関明、今木清志、関拓也(テレビ朝日)桑原秀郎、東一盛、目黒正之、伊藤彰将、島田薫(東映)
- 制作 - テレビ朝日、東映
主題歌
毎回のエンディングテーマとして使用され、シリーズが変わるごとに曲も刷新されるが、いずれも堀内孝雄のその年の新曲を使うスタイルがとられている。これはプロデューサーの意向によるものであることが、堀内孝雄のCDブックレット[要文献特定詳細情報]にて言及されている。本シリーズへの継続的な参加により、堀内孝雄は「連続年主題歌記録」でギネスブックに認定された。
※以下、番号はシリーズの通し番号(「放送日程」の節を参照)に対応[7]
- ガキの頃のように(1988年)[注 16]
- 冗談じゃねえ(1989年、劇場版)[注 17]
- 恋唄綴り(1990年、2007年スペシャル、最終回スペシャル)- 元々麻生詩織への提供曲で、彼女のヴァージョンも挿入歌として使われたことがある
- さよならだけの人生に(1991年)
- 都会の天使たち(1992年、桂銀淑とのデュエット)
- 影法師(1993年)
- 夢の道草(1994年)
- 東京発(1995年)
- 酔いれんぼ(1996年)
- 愛が見えますか(1997年)
- 竹とんぼ(1998年)
- 続・竹とんぼ 〜青春(ゆめ)のしっぽ〜(1999年)[注 18]
- いいじゃない(2000年)
- 時代屋の恋(2001年)
- かくれんぼ(2002年)
- 河(2003年)
- カラスの女房(2004年)- 中澤裕子への提供曲のセルフカバー
- ふたりで竜馬をやろうじゃないか(2005年、五木ひろしとのデュエット。すぎもとまさとが作曲)
- 豊かなるかな、はぐれ道(2005年年末スペシャル)
- 不忍の恋(2006年スペシャル)
堀内は、1988年の第39回NHK紅白歌合戦にて初出場を果たして以降、NHK紅白歌合戦にてこれらの主題歌を歌うのが恒例となり[注 19][8]、前述のギネス認定がなされた2003年の歌唱中には、藤田まことも安浦刑事の衣装で登場し、最後には堀内の決めゼリフの「サンキュー」も叫んでいる(この時、後に「ふたりで竜馬をやろうじゃないか」でデュエットを組む五木ひろしが屋台の親父役を演じている。またファイナル第8話にも未來貴子の兄役でゲスト出演している)。
主題歌のうち、第1 - 3、5、6、8、9、11、16、17の各シリーズのそれには、藤田まこと歌唱ヴァージョンも存在し[注 20]、このうち5と8は娘EMIKO(藤田絵美子)とのデュエットになっている。
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挿入歌
- 時を止めて眠るまでは(1988年・1989年・1991年) 唄・堀内孝雄
- こわれる(1988年 第20話「父親の愛に飢える娘たち」) 唄・小川範子
- 恋唄綴り(1989年) 唄・麻生詩織
- 素直にジェラシー(1992年 第20話「過激なダイエット・盗撮された女子高生」) 唄・小川範子
- 銀の糸(1993年) 唄・藤田まこと・眞野あずさ
- いつのまにか少女は(1998年 第17話「婚外受精!? タレ込んだ女」)
- 同曲が挿入歌の映画『放課後』を意識させるエピソードで、同話数の登場人物達がカラオケや鼻歌で歌唱。
- シクラメンのかほり(1999年 第19話「略奪愛!? 川辺課長を騙した女!」)唄・中村美津子
- カラスの女房(1999年 第22話「蒸発した夫が殺人犯!? 10年待った女!」)唄・中澤裕子
- 人生が散るままに(2001年 第1話「安浦刑事を愛した女 東京〜倉敷〜瀬戸内、空白の28年…危険な再会!」、第5話「署長の秘密!? 一度死んだ女」) 唄・堀内孝雄
- 桜坂(2003年 第3話)
- 同話数が桜坂にまつわる話であることによる選曲で、原曲ではなくオルゴール版をBGMとして使用。
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テーマ曲
シリーズのBGMを一貫して担当する甲斐正人によるテーマ曲は、タイトルバック用に4種類、作中における犯人逮捕の際の格闘シーンでBGMに使われるフルサイズ2種類が存在する。
- タイトルバック
- 第1シリーズ用(音程が第2シリーズ以降のものより高く、ニ短調。第2以降はハ短調)
- 第2シリーズ〜用
- 第3シリーズ〜用
- ステレオ放送以降(第9シリーズ〜)用
第2シリーズから使用のテーマと第3シリーズから使用のテーマはアレンジこそ同じだが、演奏が若干異なる。この2曲は以降のシリーズにおいても不定期に交互使用されている。
- フルサイズ
- モノラルVer. - 第1シリーズ第1話から使用された、使用頻度の高い曲。音程は第1シリーズのタイトルバック用に準じ、アレンジもほぼ同じだが、イントロとコーダが異なる。ステレオ放送以前の予告BGMとしても長きに渡り使用された。
- ステレオVer. - ステレオ放送への以降後に使用されたもので、音程はステレオ放送タイトルバックに準じる。
これらのテーマ曲の主旋律を奏でるトランペットは、数原晋が演奏を担当。上記のほか、第2シリーズより使用されたスロータイプのフルサイズ、事情聴取シーンで用いられたギターによるバラード調も存在する。このうちCD化されたものは、(4)のタイトルバック用ステレオ音源のみで、それ以外のBGMもCD化されていない。
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ネット局
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放送日程
要約
視点
第1シリーズ(1988年)
→ゲストは「第1シリーズ(1988年)」を参照
- 放送期間:1988年4月6日 - 9月21日
- 放送回数:全25回
- 番組のキャッチコピーは『敢然と、はびこる悪に立ち向かう』。
第2シリーズ(1989年)
- 放送期間:1989年4月5日 - 10月4日
- 放送回数:全26回(第1話と第26話はスペシャル版として放送)
- 番組キャッチコピー『溢れるやさしさと温もりを連れて あのはぐれ刑事が帰ってきた』。
第3シリーズ(1990年)
- 放送期間:1990年4月4日 - 9月19日
- 放送回数:全25回(第1話のみスペシャル版として放送)
- 同シリーズ終了翌週の9月26日には、20:00からの2時間枠にて劇場版を放送。
- 同シリーズより、エンディングにおいて出演者の配役が表記されるようになった。
第4シリーズ(1991年)
- 放送期間:1991年3月27日 - 10月9日
- 放送回数:全27回(第1話と第27話はスペシャル版として放送)
- 番組キャッチコピーは『拳銃無用』。
第5シリーズ(1992年)
→ゲストは「第5シリーズ(1992年)」を参照
- 放送期間:1992年4月8日 - 9月23日
- 放送回数:全25回(第1話のみスペシャル版として放送)
- 第20話は前述の通り、番組史上最高視聴率の25.4%(関東地区)を記録。
- 番組キャッチコピーは『情』。
1992年スペシャル
- 2時間枠(21:00 - 22:48)で放送。本来は第5シリーズ最終回として、10月7日に放映予定のエピソードであった。
第6シリーズ(1993年)
- 放送期間:1993年4月7日 - 10月6日
- 放送回数:全27回(第1話のみスペシャル版として放送)
第7シリーズ(1994年)
- 放送期間:1994年4月6日 - 9月21日
- 放送回数:全25回(第1話のみスペシャル版として放送)
- 同年4月1日からの警察官制服変更(現行制服)に合わせ、第1話では田崎や制服警官が新制服を披露するシーンが盛り込まれている。
- 同シリーズ以降、作中にて安浦がタバコを吸うシーンが排された。
- 最終回のエンディングは、「夢の道草」のフルコーラスが流れるロングバージョンで、特別出演の堀田刑事(演・堀内孝雄)を労う安浦や、警部補に昇進し異動する肥田健一の門出を祝う刑事課一同などが、ミュージック・ビデオ風に描かれた。
第8シリーズ(1995年)
- 放送期間:1995年4月12日 - 10月11日
- 放送回数:全25回(第1話と第25話はスペシャル版として放送)
第9シリーズ(1996年)
- 放送期間:1996年4月10日 - 9月25日
- 放送回数:全25回(第1話と第25話はスペシャル版として放送)
- 同シリーズ終了後の12月30日には、20:00からの2時間枠で第1回をアンコール放送。
- 同シリーズより、VTR撮影・ステレオ音声へと移行。
- 番組キャッチコピーはシリーズ立ち上げ時の『刑事にも人情がある。犯人にも事情がある。』を再び使用。
第10シリーズ(1997年)
- 放送期間:1997年4月2日 - 10月1日
- 放送回数:全26回(第1話・第18話・第26話はスペシャル版として放送)
- 番組キャッチコピーは、前シリーズのそれから前後を入れ替えた『犯人にも事情がある。刑事にも人情がある。』を使用。
第11シリーズ(1998年)
- 放送期間:1998年4月1日 - 9月30日
- 放送回数:全27回(第1 - 2話、第26話はスペシャル版として放送)
- 番組キャッチコピーは『ここに、人の心をとらえる刑事がいる。』。
1999年スペシャル
- 1992年以来となるシリーズ外でのスペシャルで、元旦の2時間枠(22:00 - 23:54)にて放送。
第12シリーズ(1999年)
- 放送期間:1999年3月31日 - 9月29日
- 放送回数:全27回(第1話・第27話はスペシャル版として放送)
- 番組キャッチコピーは『女の数だけ 事件は起きる。』[注 25]。
2000年スペシャル
→ゲストは「2000年スペシャル」を参照
- 前年と同様に元旦の放送であるが、放送時間は2時間半枠(21:00 - 23:24)へと拡大された。
第13シリーズ(2000年)
- 放送期間:2000年4月5日 - 9月27日
- 放送回数:全26回(第1話・第25話はスペシャル版として放送)
- 6分繰り上げ放送(20:54 - 21:48)。
- 第15話は「放送300回スペシャル」と題し、藤田まことの手による原案作(エンディングでは本名の「原田真」名義でクレジット)が放送された。
- 番組キャッチコピーは『だから、明日も、生きてみよう。』。
2001年スペシャル
- 2時間枠(20:54 - 23:09)にて放送。
第14シリーズ(2001年)
- 放送期間:2001年4月4日 - 9月26日
- 放送回数:全24回(第1話・第24話はスペシャル版として放送)
- 6分繰り上げ放送(20:54 - 21:48)。
- 2001年9月12日は、本来直後の時間に放送される『ニュースステーション』が、前日発生したアメリカ同時多発テロ事件を受けて21:00からの特別編成となったため休止。
- 近畿地区の朝日放送(ABC)では、他の地区で最終回が放送された9月26日にプロ野球・大阪近鉄バファローズのパ・リーグ優勝決定試合の緊急特番(当日に近鉄のリーグ優勝が決定)が急遽編成されたため、9月29日に振替放送された。
2002年スペシャル
- 前年までとは異なり、2時間半枠(21:00 - 23:24)にて放送。
第15シリーズ(2002年)
- 放送期間:2002年4月3日 - 10月2日
- 放送回数:全26回(第1話・第26話はスペシャル版として放送)
2003年スペシャル
- 前年と同様に、2時間半枠(21:00 - 23:24)にて放送。
第16シリーズ(2003年)
→ゲストは「第16シリーズ(2003年)」を参照
- 放送期間:2003年4月2日 - 9月17日
- 放送回数:全24回(第1話・第24話はスペシャル版として放送)
2004年スペシャル
- 前年と同様に、2時間半枠(21:00 - 23:24)にて放送。
第17シリーズ(2004年)
→ゲストは「第17シリーズ(2004年)」を参照
- 放送期間:2004年7月7日 - 9月22日
- 放送回数:全12回(第7話・第12話はスペシャル版として放送)
- 同シリーズより、放送期間が従来までの2クールから1クールへと短縮された。
- 第1話と第2話は、シリーズ初となる前後編として制作された。
2005年スペシャル
- 前年と同様に、2時間半枠(21:00 - 23:24)にて放送。
ファイナル(2005年)
- 放送期間:2005年4月20日 - 6月29日
- 放送回数:全10回(第1話・第10話はスペシャル版として放送)
- 前述の通り、関東地区では最終回放送に先駆け当日15時から2時間枠の特別番組『最終回直前スペシャル』が編成された。
- 番組キャッチコピーは『さよなら安浦刑事 18年間の感動をありがとう!』。
スペシャル(2005年 -2007年、 2009年)
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再放送
要約
視点
シリーズ放送中より、いわゆる“再放送枠”(関東地方の平日17時台→14時台、関西圏の平日10時台)にて度々再放送が行われており、シリーズ終了後の現在でも不定期に行われている。こうした再放送は、同様に地方局で繰り返し放送されている必殺シリーズと並んで、藤田ファンを増やす要因ともなっている(本人も公式ホームページで再放送についてコメント)他、関西地区(ABC)では、2008年に同時間帯で首位に立っている。他方で関西地区では、毎年『全国高校野球選手権大会中継』や夏休みアニメ大会の放送時に再放送が休止となることもある。
その他、BS朝日でも2008年4月より再放送が行われている。テレ朝チャンネルでは2009年7月までに、第1シリーズから第8シリーズ、第12シリーズから第16シリーズが再放送されており、他のCS放送局では東映チャンネルにて、2011年8月より第1シリーズから順次再放送されている。
2017年11月からはKBS京都でも、第2シリーズから順次実質再放送が始まった。
再放送における欠番
本シリーズは前述の通り、主に地上波の平日に再放送されることが多いため、編成上の都合でスペシャル版、それに通常回でも新シリーズが始まる作品の再放送のスケジュールとの兼ね合い、臨時ニュースなどで再放送が飛んでしまう回もある。地上波だけに限らず、編成上融通の利くCS放送でも複数回にわたって飛ばされる回が一部存在するため、そのような欠番扱いとなっている作品を本節にて取り上げる。あくまでも編成上の都合によるものであるため、本節にて紹介されている作品が公式に欠番扱いされているという訳ではない。
- CSテレ朝チャンネル
- 第1シリーズ第19話「戦後四十三年 戦争花嫁の秘密」
- 放送当時のテレ朝チャンネルの公式ホームページにも「欠番です」と明記されていた。東映チャンネルでは2011年以降、飛ばされずに放送されている。
- 第13シリーズ第1話「長崎平戸、オランダ橋の女!夫を尾行する妻の秘密…迷走する家族!?」(2時間スペシャル)
- 第13シリーズ第24話「ペット虐待殺人!? 捨てられた女!」
- BS朝日
- 第3シリーズ第9話「パソコン通信で殺されたOL」 - 地方差別問題。
- 第6シリーズ第24話「刑事を誘拐した女・裏切られた夢」(2009年の4月と12月の放送時にに、2度にわたって飛ばされている)
- 第8シリーズ第2話・第4話・第5話(2025年の再放送時に未放送)
- CS東映チャンネル
- 第6シリーズ第24話「刑事を誘拐した女・裏切られた夢」
- 地上波再放送時
- 第1シリーズ第5話「記憶を消された女」
- 第3シリーズ第9話「パソコン通信で殺されたOL」
- 第5シリーズ第8話「消された指紋・安浦家に来た家政婦」
- 第6シリーズ第2話「美人コンテスト女王の犯罪!?」
- 第13シリーズ第24話「ペット虐待殺人!? 捨てられた女!」
劇場版
1989年11月18日公開。シリーズ中唯一となる劇場用公開作品であり、監督はテレビシリーズの演出陣にも名を連ねる吉川一義が担当。
キャッチコピーは「無情の都会(まち)のハートボイルド」。
キャスト
主要人物ははぐれ刑事純情派の登場人物を参照。
- 大沢和也
- 演 - 小西博之
- トラック運転手。豪快な性格で、暴走族に絡まれていたエリを助け一目惚れする。
- エリにアプローチを続ける最中、妹の奈緒子(演・黒木永子)が絡んだ殺人事件の容疑者にされる。本シリーズに登場するゲストにおいては珍しく、同一人物の設定でシリーズを跨いで複数回に渡る出演経験を持ち、劇場版以後も第4 - 6の各シリーズで、初回スペシャル恒例のお騒がせ男として安浦の行く先々に登場した。
- 水城警部
- 演 - 村井国夫
- キャリア組の係長。警察官の身嗜みには厳しく、特にその点において欠けている安浦を馬鹿にしている。検挙率は高いが、そのほとんどは過去の捜査の経験に頼ったものであり、それゆえ暴力団組員の弟の死を彼に制裁された交通違反の前科ある男の仕返しゆえの殺害と決めつけ、さらにはその妹やアリバイの証言者まで札付き呼ばわりするなど、刑事としては非常に器の小さい人間として描かれている。その独善的な態度や、非常に強引な取り調べから、田崎・浅野らから反発が出て、ついには署長に「警察官として根本から間違っている」と忠告され、堪忍袋の緒が切れた安浦刑事からも殴られる。一方で、偶然居合わせたために親子が殺害された事件について語るときに、珍しく感情を露にする一面を見せる。
スタッフ(劇場版)
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小説版
- はぐれ刑事純情派-贋作画殺人事件
1991年に勁文社より刊行。シリーズでは唯一となるノベライズ作品であり、同年に放送された第4シリーズ最終話「安浦刑事ドイツに出張す 東京〜ベルリン贋作名画殺人ルート」を基に、執筆も同話数の脚本を担当した篠崎好の手によるものとなっている。
脚注
関連項目
外部リンク
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