四日市市
三重県の市 ウィキペディアから
三重県の市 ウィキペディアから
四日市市(よっかいちし)は、三重県の北部(北勢)に位置する市。
よっかいちし 四日市市 | |||||
---|---|---|---|---|---|
| |||||
国 | 日本 | ||||
地方 | 東海地方、近畿地方 | ||||
都道府県 | 三重県 | ||||
市町村コード | 24202-1 | ||||
法人番号 | 6000020242021 | ||||
面積 |
206.50km2 | ||||
総人口 |
300,708人 [編集] (推計人口、2024年8月1日) | ||||
人口密度 | 1,456人/km2 | ||||
隣接自治体 |
桑名市、鈴鹿市、いなべ市、三重郡朝日町、川越町、菰野町、員弁郡東員町 滋賀県甲賀市 | ||||
市の木 | クスノキ | ||||
市の花 | サルビア | ||||
市の鳥 | ユリカモメ | ||||
四日市市役所 | |||||
市長 | 森智広 | ||||
所在地 |
〒510-8601 三重県四日市市諏訪町1番5号 北緯34度57分54秒 東経136度37分28秒 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
ウィキプロジェクト |
人口は県庁所在地の津市を凌いで三重県内最多で[1]、国から施行時特例市と保健所政令市の指定を受けている。また都市雇用圏の人口は、東海地方では名古屋市、浜松市、静岡市、岐阜市、豊橋市に次いで第6位である。なお、三重県の県名はかつて四日市市(当時は四日市町)が属していた郡名が由来となっている。
臨海部の四日市港に四日市コンビナートが立地する工業都市で、昭和戦後期の四日市ぜんそく公害病事件を克服した環境問題推進都市である。豊田市や名古屋市などとともに中京工業地帯を構成する日本有数の臨海工業都市であるが、近年は内陸部に電子機器などのハイテク産業の集積が進みキオクシア(旧東芝メモリ)の半導体工場はNAND型フラッシュメモリの製造拠点として世界最大級の規模を誇る。
四日市市は、中京工業地帯の代表的な工業都市である。市内を走る近鉄名古屋線・湯の山線、JR関西本線、伊勢鉄道、四日市あすなろう鉄道の鉄道網を利用する市内外からの通勤・通学者も多く、独自の四日市都市雇用圏を形成している。
中心市街地は近鉄四日市駅周辺である。幅70mの中央通りは四日市を代表する大通りで、戦後の復興計画で建設された。郊外の団地は昭和の大合併で編入された地域で、三重団地(三重地区)、桜台(桜地区)、三滝台(川島地区)、あかつき台(八郷地区)など、市内西部に位置する地域が多い。南部の笹川団地(四郷地区)には日系ブラジル人の居住者が多い。
三重県北勢地域の中心都市である為、三重郡の各町や桑名市、鈴鹿市、亀山市などから当市へ通勤・通学する者も多く、昼夜間人口比率は100%を超えている。
2000年11月1日の制度運用開始とともに特例市に指定された。2005年2月7日に隣接する三重郡楠町を平成の大合併による市町村合併で編入したことで人口が30万人を超えたため中核市移行を目指しているが、大矢知地区の産業廃棄物問題が解決しないため移行の目途が立っていない。中核市移行の準備段階として、2008年4月1日に保健所政令市に指定された。
古くは、東海道の宿駅(→四日市宿)で、伊勢神宮への分岐点が日永地区に追分という地名として残っている。市名は四のつく日に市がたったことに由来し、現在も各地で市が開かれている。四日市中心部は江戸時代天領になっており、伊勢国北部の北勢地域では行政の中心地であった。
1960年代から1970年代にかけて工場の排煙による大気汚染により日本四大公害病の一つである四日市ぜんそくの発生地として悪名を轟かせていたが、現在は法整備や汚染防止技術向上などの対策が格段に進み、工業地帯周辺の大気状態も良好になっている。 郊外には田園や茶畑が広がる豊かな自然が望める。また、江戸時代から蜃気楼が見られたことでも知られている。
三重県北部に位置し、市域は伊勢湾から鈴鹿山系にまで及ぶ。市制施行までは、県名の由来である三重郡に所属。
四日市市 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
雨温図(説明) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
四日市特別地域気象観測所(四日市市日永、標高55m)の気候 | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 19.9 (67.8) |
22.2 (72) |
24.5 (76.1) |
29.5 (85.1) |
33.1 (91.6) |
36.8 (98.2) |
37.9 (100.2) |
38.8 (101.8) |
36.9 (98.4) |
31.5 (88.7) |
24.8 (76.6) |
21.9 (71.4) |
38.8 (101.8) |
平均最高気温 °C (°F) | 9.0 (48.2) |
10.0 (50) |
13.3 (55.9) |
18.7 (65.7) |
23.2 (73.8) |
26.1 (79) |
29.9 (85.8) |
31.4 (88.5) |
27.7 (81.9) |
22.4 (72.3) |
17.0 (62.6) |
11.5 (52.7) |
20.0 (68) |
日平均気温 °C (°F) | 4.3 (39.7) |
4.9 (40.8) |
8.1 (46.6) |
13.3 (55.9) |
18.0 (64.4) |
21.7 (71.1) |
25.6 (78.1) |
26.8 (80.2) |
23.2 (73.8) |
17.5 (63.5) |
11.8 (53.2) |
6.6 (43.9) |
15.2 (59.4) |
平均最低気温 °C (°F) | −0.1 (31.8) |
0.0 (32) |
2.9 (37.2) |
7.9 (46.2) |
13.0 (55.4) |
17.8 (64) |
22.2 (72) |
23.2 (73.8) |
19.4 (66.9) |
13.0 (55.4) |
7.1 (44.8) |
2.0 (35.6) |
10.7 (51.3) |
最低気温記録 °C (°F) | −8.9 (16) |
−6.3 (20.7) |
−4.6 (23.7) |
−1.1 (30) |
3.8 (38.8) |
9.8 (49.6) |
13.7 (56.7) |
15.8 (60.4) |
9.7 (49.5) |
2.2 (36) |
−1.0 (30.2) |
−5.6 (21.9) |
−8.9 (16) |
降水量 mm (inch) | 55.5 (2.185) |
67.2 (2.646) |
117.8 (4.638) |
153.7 (6.051) |
189.3 (7.453) |
249.0 (9.803) |
208.0 (8.189) |
158.8 (6.252) |
286.9 (11.295) |
182.9 (7.201) |
79.7 (3.138) |
58.5 (2.303) |
1,807.3 (71.154) |
平均降水日数 (≥0.5 mm) | 7.3 | 8.6 | 10.5 | 10.0 | 11.0 | 13.5 | 13.0 | 10.0 | 12.4 | 10.2 | 7.1 | 8.1 | 121.5 |
% 湿度 | 68 | 67 | 65 | 67 | 73 | 79 | 83 | 79 | 80 | 75 | 74 | 71 | 73 |
平均月間日照時間 | 152.2 | 149.5 | 181.7 | 189.8 | 194.2 | 147.9 | 162.4 | 196.2 | 151.8 | 153.9 | 156.8 | 151.6 | 1,988 |
出典:気象庁 (平均値:1991年-2020年、極値:1966年-現在)[2][3] |
四日市市合併・編入前の町村の範囲を区域として「xx地区」(xx:旧町村名)と呼ぶ。各地区ごとに「地区市民センター」の設置がある。旧町村の範囲を基本とするが、大規模団地造成等のため地区割を変更するケースもある。
四日市市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 四日市市の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 四日市市
■緑色 ― 日本全国 | ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
四日市市(に相当する地域)の人口の推移
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||
総務省統計局 国勢調査より |
人口移動に関しては、沿岸部諸地区の人口が減少する半面、内陸部の地区の人口が上昇傾向にあり、各所でドーナツ化現象がみられる[注 1]。 四日市市内は中心部・南部・北部・西部の地区に区分される。中心市街地のある橋北地区・中部地区の中心部と南部の塩浜地区ではドーナツ化現象と公害の影響で人口が減少している。四日市ぜんそくの影響が続き、人口の流出があった。北部地域の富田地区・富洲原地区でも人口が減少した。伊勢湾台風などの水害被害からの内陸部への避難や平田紡績や東洋紡績富田工場などの繊維企業が撤退したり富田駅前商店街・富田中央通り商店街・富田中町商店街・東洋町商店街・西元町商店街・住吉町風俗街などの商店街が衰退したことが原因である。一方、中心市街地の周辺地域や旧三重郡の四日市市西部で団地が多数新設された不動産開発地域と大矢知地区などでは人口が増加している。四日市市コンビナート企業に勤務する労働者や名古屋圏からの住民が流入して宅地開発が進んだことが原因である。
2018年12月末、三重県内最多の外国人住民を抱え、9602人、割合は3,08%。 [5]
2021年2月28日・10,537人。ブラジル人が一番多い(22%)(広報よっかいち・2021年4月)
古くはヤマトタケルノミコトが東征の帰途に通過したという伝説が残る。古墳時代から栄え、市内には土器窯や土器片出土地が分布する。また、飛鳥時代には壬申の乱で大海人皇子が兵を集めたと言われる。
現在の四日市市街にあたる地域は、平安時代後期まではごく小規模な集落が存在するのみであった。しかし鎌倉時代から室町時代にかけて建立された寺が多いことから、その頃に発展を始めたものと考えられる。平安時代になり平安京が都となると、千草峠や八風街道から鈴鹿山脈を越えて近江・京都方面との往来が盛んとなり、伊勢商人や近江商人が峠越えをして活発に商いを行った。
安土桃山時代:天然の良港によって回船業が発達し、市場が出来る。戦国時代の領主の赤堀氏の支配下で『四』の付く日に市場が開かれたため、これが『四日市』の由来になったとされる。本能寺の変では逃亡する徳川家康を四日市の回船問屋が手助けし、その恩として幕府の直轄領(天領)になったとされている。実際は家康自身が陸海の要地であると認めたためと考えられる。
江戸時代:天領である四日市に、四日市陣屋(代官所)や高札場ができ、北勢の行政・商業の中心地となる。東海道(東海道五十三次)の主要宿場(四日市宿)として本陣や宿駅も設置される。日永追分も現在の四日市市内にある。江戸末期、安政の大地震によって港が壊滅し、回船業が衰退していく。また四日市は尾張の宮宿(熱田)と十里の渡しで繋がり、東海道や伊勢参りの旅人に多く利用された。忍藩の奥平松平家の飛び地支配下の大矢知陣屋へ塩役運河から八風街道を使用する運搬方法で年貢米の物資が運ばれて、伊勢漁網のアミカン・平田紡績など漁網の生産拠点となった。
四日市の別称・美称として、孔子ゆかりの地名(山東省泗水県)にあやかった「泗水(しすい)」がある。当地の陣屋に勤務していた郡山藩士城戸賢が、1803年(享和3年)に刊行した詩集『東帰稿刪』に「泗水行」とする一編を載せたのが、確認できる最初とされる。一説には、江戸時代に四日市町(四日市宿)にあった4つの井戸を指して「泗水(の井戸)」と呼んだという[注 2]。なお、三重郡と四日市市の範囲を指して「三泗(地区)」と呼ぶ表現がある[注 3]。
現在の港の基礎は、幕末から明治初期に回船問屋の稲葉三右衛門(1837年(天保8年)-1914年(大正3年))が私財を投じて整備した。周辺住民の反対など様々な困難があったが、現在の四日市港の礎を造った偉人として、JR四日市駅前に銅像が建てられている。
代 | 氏名 | 就任日 | 退任日 | 備考 |
---|---|---|---|---|
官選四日市市長 | ||||
1 | 酒井礼一 | 1897年(明治30年)11月16日 | 1898年(明治31年)12月11日 | |
2 | 井島茂作 | 1898年(明治31年)12月22日 | 1899年(明治32年)10月6日 | |
3 | 福井銑吉 | 1899年(明治32年)11月21日 | 1914年(大正3年)6月11日 | |
4 | 飯田盛敏 | 1914年(大正3年)8月17日 | 1918年(大正7年)8月16日 | |
5 | 稲見貞蔵 | 1918年(大正7年)11月6日 | 1922年(大正11年)11月5日 | |
6 | 川上親俊 | 1923年(大正12年)5月9日 | 1925年(大正14年)8月7日 | |
7 | 戸野周二郎 | 1925年(大正14年)11月13日 | 1933年(昭和8年)11月12日 | |
8 | 吉田勝太郎 | 1934年(昭和9年)6月9日 | 1946年(昭和21年)11月13日 | |
公選四日市市長 | ||||
9 | 吉田千九郎 | 1947年(昭和22年)4月5日 | 1955年(昭和30年)4月10日 | 名誉市民[13] |
10 | 吉田勝太郎 | 1955年(昭和30年)5月2日 | 1959年(昭和34年)4月30日 | 再任 名誉市民[13] |
11 | 平田佐矩 | 1959年(昭和34年)5月1日 | 1965年(昭和40年)12月6日 | |
12 | 九鬼喜久男 | 1966年(昭和41年)1月22日 | 1972年(昭和47年)11月18日 | |
13 | 岩野見斉 | 1972年(昭和47年)12月24日 | 1976年(昭和51年)12月23日 | |
14 | 加藤寛嗣 | 1976年(昭和51年)12月24日 | 1996年(平成8年)12月23日 | |
15 | 井上哲夫 | 1996年(平成8年)12月24日 | 2008年(平成20年)12月23日 | |
16 | 田中俊行 | 2008年(平成20年)12月24日 | 2016年(平成28年)12月23日 | |
17 | 森智広 | 2016年(平成28年)12月24日 |
四日市中消防署(中部地区・橋北地区・海蔵地区・常磐地区)
四日市北消防署(富田地区・富洲原地区・羽津地区・大矢知地区・八郷地区・下野地区・保々地区)
四日市南消防署(塩浜地区・日永地区・河原田地区・内部地区・楠地区)
その他の市内の郵便局は 日本郵政地域図検索(四日市市) を参照。
四日市港は伊勢湾北西部に位置する。四日市コンビナートが隣接するなど工業港としての性格が強い。近年の工場夜景ブームにおいては川崎港や水島コンビナートと並びその景観に人気のある臨海工業エリアであり、観光資源にもなりつつある。
明治以降、日本の近代化の歩みとともに四日市港を中心に商工業都市に進展。特に高度経済成長期に石油化学系企業が多数立地して、三重県下最大の工業都市、商業都市に発展している。又、伊藤伝七が操業した三重紡績を前身とする東洋紡や四日市岡田家の家業から発展したイオングループなどの発祥の地でもある。
自然環境に恵まれ農業も盛ん、地区別の代表的生産分布は以下のとおり
四日市市漁協
本市はイオン発祥の地であり、市内にはイオンタウンやイオンモールなどのイオン系SCが多く出店している。またスーパーサンシ、一号舘などの小売業は市内に本社を置く。
広報よっかいち
ちゃんねるよっかいち
よっかいちわいわい人探訪!、ALO!YOKKAICHI!(アロー-)、人権を確かめあう日特集(毎月22日に放送)
2020年(令和2年)5月11日より、車検証の住所(使用者)が本市にある自動車には四日市ナンバー(ご当地ナンバー)が交付されるようになった[17]。それ以前は三重ナンバーが交付されていた。
名称 | 競技種目 | 所属リーグ | 本拠地 | 運営会社・団体 | 設立 |
---|---|---|---|---|---|
TSV1973四日市 | サッカー | 三重県サッカーリーグ | 三重県営鈴鹿スポーツガーデン 四日市中央緑地陸上競技場 |
一般社団法人スポーツクラブ四日市 | 1994年 |
永和商事ウイング | 野球 | JABA (社会人野球) |
四日市市営霞ヶ浦第一野球場 | 永和商事 | 2011年 |
ヴィアティン三重 | サッカー | JFL | 四日市中央緑地陸上競技場 |
株式会社ヴィアティン三重ファミリークラブ | 2012年 |
ヴィアティン三重バスケットボール | バスケットボール | B3リーグ | 株式会社ヴィアティン三重ファミリークラブ | 2020年 | |
三重パールズ | ラグビー | 四日市メリノール学院ラグビー場
四日市市中央フットボール場 |
2016年 |
市が俳優の京本政樹に制作・主演を依頼、時代劇風ストーリー仕立てで、四日市市の観光名所や名産品の紹介をするプロモーション動画が、Youtubeで公開されている。
市内各地に午前中を中心として市場が立つ。近隣農家が市価より安く作物を販売している。農作物以外にも個人商店が鮮魚、衣料、生花、菓子などを並べている。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.