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宮本亞門

日本の演出家 (1958-) ウィキペディアから

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宮本 亞門(みやもと あもん、1958年昭和33年〉1月4日 - )は、日本演出家

概要 みやもと あもん 宮本 亞門, 別名義 ...

東京都中央区銀座生まれ[1]ミュージカルストレートプレイオペラ歌舞伎等、ジャンルを越える演出家として国内外で幅広い作品を手がけている。これまでの演出作品数は120本以上(再演作品含む)。株式会社ホリプロ スポーツ文化部所属。2019年9月8日より宮本亜門から「宮本亞門」へ改名した[2]

略歴

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今後の活動

2022年6月、映画「カラテキッド」(邦題 : ベストキッド)をミュージカル化した「The Karate Kid The Musical」を米・セントルイスのカークウッドパフォーミングアーツセンターで世界初演をし、そのあとオンブロードウェーを目指す予定。23年10月「チョコレートドーナツ」(パルコ劇場)再演、11月三島由紀夫原作オペラ「午後の曳航」(東京文化会館)初演、24年2月ミュージカル「スウィーニートッド」(東京建物Brillia HALL)再演を予定している。演劇以外に、23年11月、人生初となるドラマ出演、NHK朝ドラ「ブギウギ」で藤村役としてデビューする。

来歴

要約
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幼少時代

新橋演舞場前の喫茶店「須川」(現「茶房 絵李花」)を営む両親の元に生まれる。出生名は「宮本亮次」。幼い頃から新橋演舞場に出入りし、松竹歌劇団専属の元ダンサーだった母の影響により、銀座を中心に歌舞伎座日劇、日比谷の映画館等にも通いつめる。幼稚園時代には、藤間流家元の藤間勘十郎の下で日本舞踊を習い始め、同門に十八代目中村勘三郎がいる。また、この時期に映画館で知ったハリウッドミュージカルが好きになる。小学生頃(港区立白金小学校在籍)からは茶道をたしなみ、将来は真剣に裏千家の家元か日本美術史研究家になると夢見て、中学から仏像や神社仏閣の美に魅せられる。また、母が肝硬変を患っており、度々死の宣告を医者から受けていたこともあり、精神世界の美術に興味がいったのが原因にもなっている。

花街のど真ん中で育ち、周りは役者や芸者と花柳界の大人たちしかいない環境のため、同年代の友人と公園や広場で遊んだ記憶は極端に少ない。

中・高校時代

中学生になると(大田区立田園調布中学校在籍)趣味の仏像鑑賞のため、小遣いを貯金しては京都や奈良を旅した。建築物、日本画、さらに西洋美術へと興味は広がるも、学校では孤立。友達ができないことに加え、高校受験のストレスにより、肥満となる。15歳で世の中への失望と、将来への希望を見出せず、交際していた同級生の恋人と共に「同じ時間に死のう」と心中を試みる。宮本は薬局で睡眠薬を購入して服用するが、渡された薬はビタミン剤であったため、翌朝スッキリと目覚めてしまう。慌てて恋人に電話すると「本気だったの?冗談だと思った」と一蹴される。同じ死生観を共有していたと思い込んでいたはずが裏切られてしまい、更に人間不信となる。玉川学園高等部1年生のとき不登校に陥り、約1年間引きこもり生活を送る。窓の無い自室でミュージカルやクラシックなどの様々なレコードを聴く生活の中で、演出家を志すようになる。1年生の終わりに慶應義塾大学病院の精神科で受けた小此木啓吾による治療が功を奏し、再び学校に戻る。ミュージカル『ゴッドスペル』を映画で観て感動し、演劇部に上演を依頼。そこで主役をやることになり演劇デビューを果たす。評判の良かったこの作品は、「キネマ旬報」に記事にされる。その後は玉川大学文学部芸術学科演劇専攻科へ進学。4年生の途中、親に内緒で受けたミュージカル『ピピン』のダンサーのオーディションに受かる。先生に相談したところ、退学をして社会に出た方が良いとアドバイスを受け、玉川大学を中退する。

ダンサー・振付師時代

1978年にミュージカル『シーソー』でダンサーとしてデビュー。1980年にはミュージカル『ヘアー』に出演。翌日が初日という日の深夜、稽古場から下宿先に戻ると、母が風呂場で倒れているのを発見。翌朝に脳溢血が原因で亡くなる。「演出家として人間を描くのなら、目の前で起きていることのすべてを見なさい。絶対に目を背けてはいけない」と常々言っていた母の教えに従い、亡くなった時のすべてを目に焼き付けている[21]。この経験からのちに、舞台を自分の役目としてやっていくよう「母からバトンを渡された」とインタビューで答えている。その後『アニーよ銃をとれ』『シカゴ』などに出演。

1984年に『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』で振付師デビュー。その後もダンサー、振付師として活動する。出演者の間、六本木のショータイムのあるクラブでアルバイトをし資金を調達して、ほぼ毎年ニューヨークへも訪れている。24歳のときには池尻大橋にダンススタジオをオープンさせ、1年間の経営後、2年間ロンドンへ留学。ロンドンにいる2年間で見た舞台の数は700以上とされる。帰国後、演出家を目指すため名前を亮次から亜門へ改名(現在は戸籍上でも亜門)。

演出家デビュー

1987年にオリジナルミュージカル『アイ・ガット・マーマン』で演出家としてデビュー。出演は諏訪マリー、中島啓江、田中利花。翌1988年に同作品で文化庁芸術祭賞を受賞する。その後、「ジャニーズ系の演出家」と言われ、1989年ミュージカル『エニシング・ゴーズ』『サウンド・オブ・ミュージック』を大地真央の主演で成功させる。1993年にネスカフェのゴールドブレンド「違いのわかる男」として一般的に認知されるようになる。「宮本亜門といえば、ブロードウェイ・ミュージカル」という違和感を払拭し、アジアへの興味を作品にしたいと、オリジナルミュージカルであるアジア三部作『香港ラプソディー』、サイケ歌舞伎『月食』、熱帯祝祭劇『マウイ』を発表する。その後『狸御殿』『ガールズ・タイム』『ボーイズ・タイム』などに挑戦するが、批評家が観劇しないという状況で極度のスランプに陥る。

海外での活躍

ミュージカル『太平洋序曲』(Pacific Overtures
2000年、新国立劇場で上演。この作品の作曲家のスティーヴン・ソンドハイム (Stephen Sondheim) が、高松宮殿下記念世界文化賞の授賞式に参加するために東京にいたことと、作詞家のジョン・ワイドマン(John Weidman)が、劇団四季のミュージカル上演のために東京にいたことが重なり、亜門版『太平洋序曲』(Pacific Overtures)を観劇。亜門が巨匠のように崇めているスティーヴン・ソンドハイムの評価と関心が高く、「高松宮殿下記念世界文化賞」の受賞スピーチで、自分自身の事ではなく亜門演出がいかに素晴らしかったか讃えたほどだった。2002年には、リンカーンセンターの国際フェスティバルと、ワシントンD.C.のケネディーセンターへ招聘された。2004年には、アメリカ人キャストでニューヨークのオン・ブロードウェイで東洋人初の演出家としてデビュー。翌2005年にはトニー賞において同作品は4部門にノミネートされた。
ミュージカル『アイ・ガット・マーマン
2001年、アメリカ・スタンフォードセンター・リッチフォーラム劇場で上演するため、ニューヨーク・マンハッタンに滞在。数日後に初日を迎えようとした9月11日、アメリカ同時多発テロ事件が起こる。その朝、稽古場へ向かう途中のグランドセントラル駅でテロを知る。上演は出来たものの、極度のストレスを感じテロの喧噪から逃れるため、2週間後タイ王国バンコクへ行く。滞在初日に交通事故に遭い重傷を負うも一命を取り留める。顔面から頭部にかけ50針〜150針縫合する重傷であった。フロントガラスを突き破り15m投げ出されたという。
現代オペラ『TEA:A Mirror of Soul』
2007年、アメリカのサンタフェオペラ作曲家タン・ドゥン(譚盾)の推薦で『TEA: A Mirror of Soul』を初めてのオペラ形式で演出し、アメリカンプレミアとして上演される。2010年2月にはアメリカ・フィラデルフィアオペラ(The Opera Company of Philadelphia)にて作曲家タン・ドゥン(譚盾)の指揮で上演。2013年5月にカナダのバンクーバーオペラにて再演。
ミュージカル『UP IN THE AIR』
水上勉の「ブンナよ、木からおりてこい」を原案にした作品。2008年、ワシントンD.C.のケネディーセンター(The Kennedy Center)で、ドリームガールズの作曲で知られるヘンリー・クリーガー(Henry Krieger)を起用し世界初演。
ミュージカル『The Fantasticks』 (邦題:ファンタスティックス)
2010年6月、ロンドンのウエストエンドで上演し、ウエストエンドデビューを果たす。
舞台劇『金閣寺』
2010年4月にKAAT 神奈川芸術劇場の初代芸術監督に就任し、2011年1月のこけら落とし三島由紀夫原作の「金閣寺」を舞台化。7月には、『太平洋序曲』(Pacific Overtures)に続いて2回目となる、NYリンカーン・センター・フェスティバルに正式招聘された。2012年1月にはアメリカからの凱旋公演として東京、大阪で再演された。
オペラ『魔笛』
2013年、オーストリア・リンツ州立歌劇場のシーズンオープニングとして抜擢。9月に世界初演。欧州でのオペラ初演出。
和太鼓 DRUM TAO『DRUM HEART』(邦題:『百花繚乱「日本ドラム絵巻」』)
2016年2月、ニューヨーク オフ・ブロードウェイにて上演。初の和太鼓演出作品[6]
能 x 3D『幽玄 YUGEN:The Hidden Beauty of Japan』
2016年10月、日本・シンガポール外交関係樹立50周年を記念し、シンガポール・リバーナイトフェスティバルにて世界初演。観世流能楽師出演[7]
朗読劇『Fanatic Artist Hokusai』(邦題:『画狂人 北斎』)
2017年7月、ロンドン 大英博物館で開催された特別展「Hokusai: beyond the Great Wave」との連携企画として、同博物館グレート・コートにて、葛飾北斎の晩年を描いた朗読劇を演出。[10]
オペラ『Le Pavillon d'or』(邦題:『金閣寺』)
2018年3月、フランス国立ラン歌劇場にて、オペラ『金閣寺』(三島由紀夫原作、黛敏郎作曲)を初演出。
能 x 3D『幽玄 YUGEN』
2018年9月、フランス・ヴェルサイユ宮殿オペラ劇場にて、皇太子徳仁(当時)、フランス共和国大統領エマニュエル・マクロンの臨席のもとに観世流の能楽師と上演。皇太子はその後の晩餐会にて「まさに伝統と革新が融合した方法で能の幽玄の精神に触れる機会を共有できましたことをうれしく思います。文化・芸術を愛する日仏両国の国民が、その魂を響き合わせることのできた素晴らしい時間であったと信じます。」と述べた[22]
オペラ『Parsifal 』(邦題:「パルジファル」)
2020年1月に仏・ストラスブールにてリヒャルト・ワーグナーのオペラ「パルジファル」(ラン国立歌劇場)を初演出。
オペラ『Madama Butterfly』(邦題:「蝶々夫人」)
2022年3月に、東京で初演出したプッチーニのオペラ「蝶々夫人」(衣装:高田賢三)を、ドイツ・ドレスデンのザクセン州立オペラにて初演出。
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主な上演作品年表

要約
視点

ミュージカル

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オペラ・オペレッタ

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ストレートプレイ

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歌舞伎

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奉納劇

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ノンバーバル・パフォーマンス

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朗読劇

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リーディング

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映画

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レビュー

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ショー

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著書

テレビ出演

要約
視点

1993年、1994年

1994年10月〜1996年3月

1994年

1995年

2001年

2002年

2004年

2005年

2006年

2007年

2008年

2009年

2010年

2011年

2012年

2013年

2014年

2015年

2019年

  • 宮本亜門の中国再発見(BS日テレ
    • 宮本亜門の中国再発見〜知られざる成都の魅力〜(2019年1月1日)
    • 宮本亜門の中国再発見〜上海編〜(2019年3月)
    • 宮本亜門の中国再発見〜北京編〜(2019年秋)

2020年

2021年

  • 没後50年 今夜はトコトン“三島由紀夫”(2021年1月10日、NHK BSP[32]
  • BS1スペシャル「ハルカとカイト 舞台に立つ ~宮本亞門とダウン症の青年たち~」(2021年2月25日、NHK-BS)[33]

2023年

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ラジオ出演

  • BANYU トーキング・ギャラリー(TOKYO FM

2009年

2011年

2012年

2013年

  • 渡邉美樹5年後の夢を語ろう!(ニッポン放送)
  • ピピッとサンデー WakuWaku Mix(文化放送)
  • ドリームハート(TOKYO FM)
  • RENDEZ-VOUS/WONDERFUL ESSENCE(J-WAVE)
  • Flavor Your Weekend(TOKYO FM)
  • JA全農 COUNTDOWN JAPAN(TOKYO FM)
  • HOLIDAY SPECIAL FEELTHE WIND(J-WAVE)
  • よんぱち48hours(TOKYO FM)
  • 進藤晶子のBelieve in(TBSラジオ)

2014年

  • ジャパモン(TOKYO FM)
  • 日曜シネマテーク(TOKYO FM)
  • KIRIN ICHIBAN SHIBORI ONE AND ONLY(J-WAVE)
  • ATELIER NOVA(J-WAVE)
  • 朝ドレ情報いちばん(TBSラジオ)
  • RADIO SCOPE(TBSラジオ)
  • LOHAS TALK(J-WAVE)
  • 高嶋ひでたけのあさラジ!(ニッポン放送)
  • IT'S AMON'S TIME!! 〜宮本亜門の世界〜(NHK-FM
以降
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脚注

外部リンク

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