昭和文化(しょうわぶんか)は、昭和天皇が在位した時代(昭和元年(1926年)12月25日 - 昭和64年(1989年)1月7日)に開花した文化を指す。
安定成長期
高度経済成長は1973年(昭和48年)から1974年(昭和49年)にかけてオイルショックで終了するが、高度経済成長によってもたらされた消費文化が広く行き渡り、一億総中流と呼ばれた時期である。
バブル期
1985年(昭和60年)のプラザ合意によりバブル時代に移行する。
昭和50年代
- コミックス『永沢くん』(作:さくらももこ、小学館)
- コミックス『ひとりずもう』(作:さくらももこ、小学館)
- コミックス『ルミとマヤとその周辺』(作:ヤマザキマリ、講談社)
- コミックス『my little town』「昭和54年、のぞみの夏休み」「あの夏の思い出」「真壁家の三人の子供」(作: 柴門ふみ、小学館)
- コミックス『70's 愛ライフ』(作:吉田美紀子、双葉社)
- コミックス『BADBOYS グレアー』(作:田中宏、講談社)
- 単行本 第8巻収録 第56話「輪廻;1」~第11巻収録 第76話「輪廻;最終話」。主人公の前世でもある伝説の暴走族リーダー、及びその周辺の人物像を小学生時代まで遡り描いている。
- コミックス『女神の鬼』(作:田中宏、講談社)
- 裏社会とも繋がりのある高齢の怪人物が運営(実情は弱肉強食の上に自然形成された島民自治)する反社会的人物(凶悪非道な暴力やロリコンなど性的異常嗜好)隔離目的の孤島に島流しされる事になる不良少年達を小学生時代から描いている。
- コミックス『MOTHER』(作:田中宏、講談社)
- 読みきり短編作品。田中宏作品では珍しく不良は一人も登場しない。広島カープが日本シリーズ初制覇を遂げる日の朝、生活苦で精神的に追い詰められていた主人公少年(小学生)の母が命を絶つまでの一家の日中の出来事(一見平凡な生活風景)を淡々と描いた作品。諸般の事情で雑誌週刊ヤングマガジンへの掲載は見送られ、その後2009年2月に発売された講談社プラチナコミックス版「莫逆家族 Chapter [逆縁の鬼]」(ISBN:978-4-06-374348-7、同冊子公式HP)への併録という形で初めて発表された。
- コミックス・ドラマ『代紋TAKE2』(作:木内一雅、画:渡辺潤、講談社)
- コミックス・アニメ『渋谷ホンキィトンク』(作:安部譲二、画:石丸博也、集英社)
- コミックス『クレープを二度食えば』(作:とり・みき、ちくま文庫)
- コミックス・アニメ『キン肉マンII世 究極の超人タッグ編』(作:ゆでたまご、集英社)
- 主人公たちが前作『キン肉マン』夢の超人タッグ編の舞台にタイムスリップし、前作の主人公たちと対決する。
- コミックス・アニメ『キテレツ大百科』(作:藤子・F・不二雄)
- 第237話「テイセイ教育委員会!学問のスルメ」。主人公と居候ロボットと友人が10年前にタイムスリップし、急病で生死の境を彷徨っている赤ん坊時代の主人公を救う。
- 原作コミックス・シリーズ名は「新キテレツ大百科」(アニメ版放映とほぼ同時期に連載開始となった第2期原作。10年以上前に執筆されている第1期シリーズ名はアニメ版シリーズ名と同じ「キテレツ大百科」で、全40話のみ)
- アニメ『おジャ魔女どれみ♯(しゃーぷっ)』(作:東堂いづみ、東映アニメーション)
- 第8話「時間を超えて、おんぷママの秘密を探せ!」。2000年3月26日に放映。主人公の仲間の一人の母親が事故でジュニアアイドルから引退した過去を目撃する話。
- 連続テレビ小説『あまちゃん』
- 主人公の母親のアイドル時代のエピソードが描かれている。
- 映画『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』
- 映画『波の数だけ抱きしめて』
- 映画『1980 - イチキューハチマル』(作:ケラリーノ・サンドロヴィッチ)
- 映画『おっぱいバレー』
- 小説『1Q84』(作:村上春樹、新潮社)
- ゲームソフト『ぼくのなつやすみシリーズ』 1作目~3作目(キャラクター・デザイン:上田三根子、ソニー・コンピュータエンタテインメント)
- ゲームソフト・アニメ『ひぐらしのなく頃に』シリーズ(監督・脚本:竜騎士07、07th Expansion)
- 幾重にも張り巡らされた複合的な悲劇的舞台設定(「封建的な村社会の悪癖および全てを牛耳る旧家の悪しき因習」「ダム開発の賛否を巡って分断された住民間の深い遺恨」「制御不可能な殺意が撃発する風土病に翻弄されるパンデミック・パニック要素」「同風土病を細菌兵器として軍事転用する事を目論む超法規的謀略機関の暗躍を描いたポリティカル・フィクション要素」「弱者への尊厳を持たない残虐な性格の高次元生物(タイムリープの張本人)による戯れを描いたダーク・ファンタジー要素」「主要登場人物の個々の家庭事情・PTSD(同居家族である叔父(反社出身)からのDV、実母が略奪婚され家庭崩壊(実父は結婚詐欺被害に遭遇中)、家族の失踪および昏睡、前述風土病研究が元で医学会より除け者にされ憤死に至った義父)」「主要登場人物間の人生観の擦れ違い(共依存関係にありながら進学先である名門校でのスクール・カースト乖離、純愛と栄達欲・医学知識探求欲の葛藤)」)の中で、(普段はジュブナイル作風の)ほのぼのとした少年少女(主人公グループ)の日常が続くも、やがて凄惨な事件が発生する度に発生前へのタイムリープが繰り返される。タイムリープ前の記憶・経験を積んだ主人公たちは知恵・勇気を振り絞り、思索を巡らし時には流血も厭わない死闘に身を投じながら、数々の悲劇の回避に挑み続ける。
昭和60年代(1989年(昭和64年)1月7日まで)
架空の昭和70年代以降
現実世界の昭和は64年で終了しているが、創作作品には64年以降も「昭和」が存続しているという設定の物も存在している。これには純粋な昭和文化以外に、現実世界とは別のパラレルワールドを示す事を意図した場合もある。
また、『トップをねらえ!』や『Project BLUE 地球SOS』、『20世紀少年』など、劇中で「昭和」の元号こそ使用されていないものの、昭和文化を感じさせる未来世界を描いた作品も存在している。レトロフューチャーも参照。
文化・メディア研究者の高野光平は、平成生まれに昭和がうける理由として、デザイン性、アナログ文化の心地よさ、昭和には生まれていないが親戚の家などで昭和文化の残光を知っていること、コンプラ無視の自由さを挙げている。
高野によると昭和ブームは何回かある。
- 1980年代後半のレトロブーム - 昭和から江戸情緒や大正ロマンまで古ければ何でもありの流行。
- 2005年頃の昭和ブーム - 映画『ALWAYS 三丁目の夕日』公開前後。1960年代から1970年代のレトロブーム。
- 2017年頃の昭和ブーム - 1980年代からバブル時代のレトロブーム。アナログ文化頂点の時代としての絶対性[3]。
- 昭和レトロの世界(板橋区熊野町交差点・ほか)
熊野町交差点にて 01
熊野町交差点にて 02
熊野町交差点にて 03
熊野町交差点にて 04
カレッタ汐留(アドミュージアム東京の展示物)
志木市立郷土資料館
昭和館の展示資料
注釈
この内、「紀元二千六百年奉祝東亜競技大会」については、開催中止された昭和15年東京オリンピック大会の代替イベント的役割も担わされ、「アジアのオリンピック」とも呼ばれた。
陸軍特別大演習については、現代での陸上自衛隊による富士総合火力演習同様、一般人も多数見学出来た。明治22年より昭和11年まで毎年、日本各地で実施・巡演。参加兵員・見学一般人員は共に大きく、事実上、観光イベントの側面も持ち合わせたので開催地にもたらされる経済効果は大きかった。 参考HP
戦前において、東洋一の国際空港。当時の民間航空機技術水準の問題上、関東・関西の空港よりも地理的に上海などの中国大陸に近い北九州に開港されていたこの空港が中心的な役割を果たし、国際便数も圧倒的に多かった。関東・関西に住む当時の富裕層や著名人は、一旦最寄の飛行場より飛行機でここへ向かい、雁ノ巣飛行場発の国際路線に乗り換えて海外旅行を行った。
講談社が発売していた濃縮タイプの滋養ジュース飲料。
篠崎商店により製造・販売された国産初のバターボール。
オープン当初の名称は「関西国民航空錬成場」。軍用機啓蒙テーマパーク施設。
当時、まだまだ高層建築が殆ど無かった東京都内で愛宕山(標高25.7m)頂上に建築・運営される。
戦前の日本が、ドイツの国民ラジオの影響を受け、出来るだけ低価格で販売する事を目指したラジオ受信機。基本的な全体デザイン・回路の共通化について、国産家電メーカー全社に徹底させ、昭和10年代の各世帯へ広く普及させる事に成功している。
陸軍皇道派主導による天皇制社会民主主義国家化・寄生地主撤廃による農地開放・財閥企業体の接収国営化。後にGHQ民政局の手により多くの政策が具現化される。
陸軍統制派主導による社会主義国家創立・計画経済採用の提唱。
講談社が日本全国から集め、毎年30倍近い競争率で採用の後、修養教育を施しながら労働させた社員見習い児童勤務部署。ただでさえ講談社が雑誌少年倶楽部などを通じ当時の児童達憧れの人気出版企業であったばかりでなく、家庭の経済的事情で中学への進学が適わない事が珍しく無かった時代に、三食付きの全寮制で剣道や勉強も学べ、月5円の給料が支給され、やがては大卒社員と一緒に正社員いわゆるサラリーマン採用の途も開かれている夢の様な民間企業主催制度として羨望の的だった。
民間旅客機会社「大日本航空」名義で米国より輸入した最新鋭旅客機「ダグラス DC-4E」をベースに、次世代陸軍爆撃機として大幅改良開発。意図していた性能は満たせなかったが、後に輸送機として活躍。
戦後に製作・公開される『若大将シリーズ』の戦前版的作品。
「我が闘争」日本版の書籍名。日本人、及びアジア人全般への蔑視的表現部分は削除の上、出版された。
小説雑誌だが、邦訳された「ポパイ」なども連載されていた。
血筋が由緒ある五摂家の近衞家第30代目当主であり後陽成天皇の12世孫、更に左右思想・国内外を問わず広い人脈を持つなど、当初は大きな期待を寄せられ人気があった。
立憲政友会ニューリーダーとして国民から人気があったが、急逝。
官僚でありながら国民的人気・知名度は高く、「東京市長」「逓信大臣」「内務大臣」「外務大臣」「台湾総督府民政長官」「南満州鉄道(満鉄)初代総裁」を歴任。
日本式の漢字など、日本語の独学にも熱心に取り組んでいた。
芥川賞と直木賞を創設した流行有名作家の他、雑誌文藝春秋創業社長で大映初代社長という実業家の面を持つ。麻雀愛好家で馬主であり愛人も多数、当時まだ航空運賃相場が超高額で利用者も珍しかった旅客機国内便(大日本航空)を頻繁に利用するなど生活も華美で派手だった。
- 昭和モダン
- 昭和レトロポップ - 昭和40年前後限定版「昭和ノスタルジー」。
- 平成イエスタデイ - 平成版「昭和ノスタルジー」の語句候補のひとつとされている(他、「平成レトロ」「平成レトロポップ」「平成サイバー」「平成ノスタルジア」など)。「遥か昔」感が込められた「昭和ノスタルジー」とは異なり、「つい昨日の様な」過去の時代という意味合いの濃さが込められている。
- レトロテーマパーク